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感情に蓋をしない、素直な人、になる

生きづらさに気がついて、生きづらさを手放そうと決意します。

自分と向き合い始めます。

心のこと、を考え、それにまつわる情報を集めます。

本からネットから、情報をインプットします。

そんな時、陥りがちなのが、愛を振り撒く人になろう、とすることです。

怒ること、争うこと、欺くこと、それらを自分の中から消し去ろうとします。

それらのことは、愚かしいことだから、という理由です。

自分と向き合い始めて、心のこと、にまつわる情報に囲まれるうちに、

神にも近しい博愛の人になろうとする人は少なくありません。

すると、つまらないことに怒りを覚える自分を否定します。

些細なことで動揺する自分を隠します。

意地悪な気持ちになる自分、

調子に乗ってしまう自分、

嘘をついてしまう自分、

そういった、好ましく無い自分を、無理やりねじ伏せて、清く正しくあろうとします。


生きづらさを手放す決意をして、自分と向き合い始めた筈です。

それなのに、やっていることは、自分のココがダメ、ココが間違っている、と良くないところを拾い上げて、

自分を責めて、自分を嫌って、

それなのに、自分は怒らないし、争わないし、嘘もつきません、というフリをしています。

意を決して自分と向き合い始めた生きづらい人ならば、この心理状態には、覚えが有る、と思うのです。

いつか、と同じ心理状態です。

生きづらい人は、かつて心理的に未成熟な親によって心の中まで統治された経験が有る人です。

自分の自然に湧き上がる感情を投げ捨てて、親の感情を優先することで、生きた幼少期が有る人です。

怒ることは許されませんでした、親が望んでいないから、です。

兄弟喧嘩は、お前はお兄ちゃんだろ!と戒められ、禁じられました。

嘘をついたら、追求され、責められました。

だから、怒ることも、争うことも、嘘をつくことも、恥ずべきことだと思って、自分で自分を抑えつけました。

抑えつけても、怒りが込み上げる自分を嫌いました。
抑えつけても、争いたくなる自分を責めました。
嘘をつく自分なんて大嫌いでした。

生きづらさ、とは、自分の感情を諦め、閉じ込めたことと、
自分を嫌いになってしまったことが、心の中に未消化のまま、積もりに積もったことの、重さ、です。

幼い頃から、ずっと、その重さを引きずって、生きて来ました。

親が望む笑顔を演じ、争わず、嘘をつかない、良い子のフリをして生きて来ました。

そして今、生きづらさを手放そうと決意して、自分と向き合い始めました。

心にまつわる情報、知識を詰め込み、なるほど、人はこう在るべきだ、と思い、そう在ろう、とします。

結果、愛の人のフリ、をしています。

かつて、自分の感情を殺して、親の感情を生かし、
至らない本当の自分を嫌い、良い子のフリをして生きたことと、

ありのままの自分を抑え込んで、愛の人、のフリをしていることは、

同じことを繰り返している、と言えます。


怒らず、争わず、嘘の一つもつかず、清く、正しく、愛を配って生きる人を、私は知りません。

かつて、未成熟な親は、あり得ない理想を、無責任に押し付けたのです。

幼い子供は、自然に湧き上がる感情を、自由に表現する事で、

自分は、ただ存在するだけで価値が有る、という、自分に対する絶対的な安心感を手にします。

しかし、親から心に踏み入られ、あり得ない理想を押し付けられた子供は、湧き上がる感情を諦め、親の感情を優先し、
親の押し付けに屈っして親が望む、あり得ない良い子、として生きるしか、生きる道が無かったのです。

そのために背負った、生きづらさ、を手放す事を決意したならば、

目指すところは、あり得ない愛の人、では無く、
自分の自然に湧き出す感情に蓋をしない、素直な人、ではないでしょうか。

幼少期に親から、あり得ない理想、を押し付けられ、生きづらさを抱えるに至った人が、

柔らかな心に刻み込んだ、親の理想、から自由になる事は、易しい事ではありませんが、

そのカラクリに気がついたなら、必ず手放せる、とも言えます。

今尚、自分を縛り付けているものは、未成熟な親が無責任に押し付けた、あり得ない程の、高き理想、だということに、気がつく事が出来たなら、

呪縛は取り払う事が出来ます。


人は必ずしも、清く正しいばかりではありません。

賢くもあり、愚かしくもあり、

ポジティブでもあり、ネガティブな側面も必ず持っています。

自分を無価値に感じて責めるのか、

そんな自分を受け容れて励ますのか、

たった、それだけの事が、

重々しい生きづらさを引きずって生きるのか、

軽やかな足取りで生きるのか、

を分けるのだと思っています。


読んで頂いてありがとうございます。
感謝致します。


伴走者ノゾム



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