涙のアベニュー

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『miss you』プレビュー

配信リードシングルのみを聴いた9月半ば時点では、ああ"作家としての"桜井和寿が回帰しているのかな、そこには期待を持てるかなという印象を持った。 2010年代のMr.Childr…

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Mr.Childrenと戦後日本②ー2020年の「日常」の形成

1. 「小さな善」で購われる「日常」まんが原作者・批評家の大塚英志は、目下のコロナ状況下に政府が提唱した「新しい生活様式」から想起されたという戦時下の「日常」や「…

Mr.Childrenと戦後日本①ー1999年、夏、沖縄/蘇生

 2020年4月18日と19日、Mr.Childrenは2017年の全国ツアー『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』のライブ映像をYouTube配信しました。期間限定とのこ…

『miss you』プレビュー

『miss you』プレビュー

配信リードシングルのみを聴いた9月半ば時点では、ああ"作家としての"桜井和寿が回帰しているのかな、そこには期待を持てるかなという印象を持った。

2010年代のMr.Childrenの展開の方向性は一言で言えば、「バンドサウンドの充実」にあったといってよいと思う。小林武史プロデュースからの独立を経て、まず鈴木・中川のリズム隊が先行し、それに田原のギターも続く形で「4人組バンド」としての骨格が強化さ

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Mr.Childrenと戦後日本②ー2020年の「日常」の形成

Mr.Childrenと戦後日本②ー2020年の「日常」の形成


1. 「小さな善」で購われる「日常」まんが原作者・批評家の大塚英志は、目下のコロナ状況下に政府が提唱した「新しい生活様式」から想起されたという戦時下の「日常」や「生活」に、当時の編集者や作家がどのように「貢献」したかについて記した記事の最後をこのように締めくくっている。
 なぜなら、「『日常』とか『生活』という全く政治的に見えないことばが一番、政治的に厄介」であり、戦時下にデザインされた「日常」

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Mr.Childrenと戦後日本①ー1999年、夏、沖縄/蘇生

Mr.Childrenと戦後日本①ー1999年、夏、沖縄/蘇生

 2020年4月18日と19日、Mr.Childrenは2017年の全国ツアー『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』のライブ映像をYouTube配信しました。期間限定とのことではありますが、5月3日現在はまだ公開されたままの状態になっています。ここ最近、ミスチルは過去作のMVを一挙にYouTubeに公開するなど、新型コロナウイル

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