とあるハンドメイド作家の日常(仮) -2日目木曜日-

頭が破裂しそうなほど考えても何も始まらない

毎朝毎夜、電車に揺られ、
たくさんの人々と
短い時間を共に過ごしているわけだが、

このたくさんの人々の中に、
「スチームパンク」という
単語を知っている人は
どのくらいいるのだろうと考えてみた。

おそらくはほとんどいないのだろうと
推測している。

何故なら今までかなりの人に、
私の肩書、
「スチパン魔導具製作家」
を説明した際に、

スチームパンクで魔導具のような
アクセサリーを作っています!
と伝えても…

「スチームパンクって何?」

と聞かれてきたからだ。

ちなみに「スチームパンク wiki」と
Google先生からウィキペディアさんに聞いてみると、
下記の答えが返ってくる。

スチームパンク(英語: steampunk)は、
サイエンス・フィクションの
サブジャンルの1つである。
現実世界における
ガソリンなどを使用した
機関が存在しないか
研究中という設定のもとで
蒸気機関が広く使われている前提があり、
イギリスのヴィクトリア朝や
エドワード朝の雰囲気が
ベースとなっている世界観である。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アメリカで言えば西部開拓時代、
日本でいえば
文明開化から大正ロマンの雰囲気が
代表的な世界観となっている。

…とまぁこんな説明をしても、
聞いた側としては、

「???」

となるのも無理はない。

漫画で言うと最も有名なのは
「黒執事」ではないだろうか。
まさにイギリスのヴィクトリア朝の
雰囲気を味わえる漫画と言える。

私の作品で簡単に説明すると、
最も多く使用するのは
「歯車パーツ」だ。

歯車を細かく組み合わせ、
「もしかしたら魔法が使えるかもしれない」
という風貌のアクセサリーや小物を
作成している。

2022年5月限定で販売していた作品

そう考えると
私の作品を手に取って下さるお客様は、
「スチームパンク」というジャンルを
知っている上で、

私の作品を好きになって下さり、
購入してくださった、と認識している。

冒頭に戻ろう。
さて、毎日毎夜すれ違う人々の中に
「スチームパンク」を知っている人は
かなり少ないと思われる。

ただし、
ハンドメイドの世界では別だ。

何故ならば、
歯車パーツはたくさん販売されているし、
それらを使ったたくさんの魅力的な作品が
溢れているからだ。

それらを手にする人々は、
その作品に魅了され、
その作品を作った作家に魅了され、
その人から作品を購入していくのだ。

…何が言いたいかと言うと、

私の作品は、
まだまだ知ってもらえる余地がたくさんあるし、
まだまだ知られていない、
ということである。

そんなことをグダグダ考えながら、

あ、いや今日は帰ったら浴槽を掃除しなきゃ、
でもその前にご飯を炊かなきゃ、
あれ、あの人の付けてるピアス可愛いな!?

あのファッションだったら
どんなアクセサリー付けるかなぁ…
あ、ヤバイ、スマホの充電切れそう…

なんて集中する事なく、
電車は降りる駅へと近づいて
頭の中が言葉と想像でパンクして、
瞳を閉じるのだった。

とあるハンドメイド作家の日常(仮)
-2日目木曜日-

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