とあるハンドメイド作家の日常(仮) -1日目水曜日-
初めて人間になれたと思えるようになった夜の帳はどっぷりと降り、
ジメジメした空気が
肌に纏わりつく夏も佳境に入った頃。
苛立ち隠せぬ会社員の方々と共に、
私は満員電車に揺られて帰路についていた。
20分強という短い電車時間でありながらも
8時間という長い間デスクに向かっていた足は
浮腫みとお友達になったかのように
パンパンに腫れ、
怠さと共に顔は苦痛に歪んでいた。
40歳という節目の年齢、
さらには今まで人間関係に悩まされ、
幾多の職場を退職してきた私に、
ようやく新た