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マイクロノベルちょいす

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ほぼ100字小説をテーマ別にまとめ直しています。 運がよければ週に5回ぐらい更新します。
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#桃太郎

マイクロノベルちょいす 076「ヒーロー?」

マイクロノベルちょいす 076「ヒーロー?」

No.1366
大音量で音楽を流しながら走る車を見なかったかい? あっちへ行ったか。ありがとう。あれは運転手には聞こえないんだよ。盗まれた車を追跡できるように、ずっと有名なアニメの主題歌が流れるようになっているんだ。うん、ぼくも好きだよ。ギババババーン!

No.1379
特別な存在は特殊な生まれ方をしなくてはならぬ。日本神話の神々は様々なエピソードを持っているだろう? 「桃から生まれるのは納得で

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マイクロノベルちょいす 057「これ以上の説明はしたくない」

マイクロノベルちょいす 057「これ以上の説明はしたくない」

No.1252
年末の買い出しで家を出たら、電柱に貼り紙があることに気づいた。『←新年』これに従って歩くのはよっぽどの間抜けだぞ。ぼくは剥がして道の反対側に貼り付ける。これで来年に引き継がれないものができて、変化が起きるはずだ。それがなにかは知らんけど。

No.1257
僕は人類を人知れず援護するファジィマン! 「判断が速いAIマンだ!!」う~ん、違うんだよ。どちらかというと人類と機械の間で働く

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マイクロノベルちょいす 050「夢だったのかも」

マイクロノベルちょいす 050「夢だったのかも」

No.1212
目を覚ますと知らない駅にいた。そうか、電車の中で眠っちゃったんだ。ぼくは生まれて初めて海に来た。「この電車に乗れば帰れるよ」ありがとう。優しい駅員さんがくれたオレンジジュースは、少し潮の香りがした。これは、海が消えた国で聞いた話。

No.1232
昔々あるところに、お爺さんとお婆さんが住んでいました。お爺さんはマグカップの中を見て、お婆さんは川へ洗濯に行きました。なにが入っていた

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マイクロノベルちょいす 032「そんな物語だっけ?」

マイクロノベルちょいす 032「そんな物語だっけ?」

No.1080
行ってきます。玄関のドアを開けたら犬、馬、鷹が待ち構えていた。みんな絵本ぐらいの大きさ。「鬼退治に来ました」それは犬、猿、雉でしょ? 「猿は蟹に負けて、雉は鍋にされちゃった。だからきびだんごを下さい」こうして体操服の袋を盗られちゃいました。

No.1118
ニンジンのヘタを水に浸しておいたら葉が生えてきた。どこまで伸びるか観察していたら、記憶が残っていたみたいで、ペットのうさぎが

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