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8/11イベント報告【その③】「怪談(KWAIDAN)ストーリーテリング」満席御礼にて終了

この記事は3つに分かれています。この前をまだお読みでない方は、
【その①】【その②】を以下からご覧になれます。


さて、「アオヤギの物語」はいよいよ後半へ

前半は、いくぶん平坦で静かな展開でしたが、ここからは、アップダウンの激しい展開に。そして、ここの見せ場(?)は何と言っても、漢詩です。ローマ字の呪文にしか聞こえなかった(見えなかった)であろうこの文字の塊が、どうやら詩の体裁を伴っているようだ、ということは、もしかしたら当時の英語読者にも通じたかもしれませんが、説明がなければ絶対に意味はわからないでしょう。これは120年経った今でも同じだろうというのは想像できます。

日本人にとってもきっと音だけで理解できるほど漢詩に通じた人は、そんなにはいないであろう、という予測のもと、今回、和歌と漢詩部分は、ローマ字→カタカナ→ひらがなと漢字、というスライド展開で見せながら、参加者の方々にもその音の不思議体験をしていただく、という構成にしました。参加されなかった方も、ぜひこれは録画配信で体験していただけたらと思います。

その後、このお話がなぜ怪談なのかというのが解き明かされるクライマックスへ。これはぜひご自身でお話を読んでご確認ください。

英語版はProject Gutenbergという英語本が無料で読めるサイトを参考にしましたので、そこで読むことができます。小泉八雲のページはここです。

日本語版は、円城氏の訳本をはじめ、沢山ありますので、いくつか比べながら読んでみるのも楽しそうです。

Cooniの静かな語りでこの哀しい恋の物語の幕が閉じられました。

時間がなければここで終了だったのですが、なんとかもう1つやれそう、ということで、最後に短い作品「ムジナ」朗読へと進みます。
CooniとBrianの息もつかさぬ掛け合いにより、ムジナの人を化かす短編が、より面白く、テンポよく、そして小気味よく表現され、この怪談朗読会は無事終了。
暑い夏の午前中、怪談の世界に浸る体験、いかがでしたでしょうか?

終わってホッとしているストーリーテラーたち
Cooni & Brian

ちょっとオアソビで、、、

終わってからChatGPTに、
「小泉八雲の「アオヤギの物語」について教えてください」
と尋ね、
「アオヤギはどんな感じだったのでしょうか?」
という質問展開をして、出てきたイラストを試行錯誤の末、最後には
「浮世絵風に」
という指示を出したらこんな風に。ちゃんと柳も入っています。

アオヤギ drawn by ChatGPT

これが、トモタダの心をとらえて離さなかった、絶世の美女アオヤギ、だそうです。ChatGPTは、こちらが説明しなくても勿論ストーリーを知っていて(さすが世界に知られる作品)、アオヤギの事もよ~く知っていました。

「アオヤギの特徴」
美しい外見
穏やかで優雅
控えめな性格
神秘的
自然と深い関わり
献身的な愛情

「描写するための容姿」
長い黒髪
白い肌
細身の体型
深い瞳
着物姿
優美な仕草

ということで、それに「浮世絵風」を加えたら、こうなった!

みなさんも、機会があったら是非こんな風に読んだお話を、描写するという遊びをAIとやってみるのも楽しいですよ。セツや八雲は一体何て言うでしょうねぇ?

そして、「ムジナ」のお話は、すでにそれを自分で描いたアーティストがいるんです。しかもこちらはアイリッシュ。会場でも大判ポスターでお見せしていたのがそのエッチング作品だったのですが、その実物を途中のお知らせタイムでもご紹介した、9/18から長久手市文化の家で行なわれる「アイルランド・日本交流美術展@長久手市」でご覧いただけます。会場でご紹介した時は「怪談展」と呼んでいたように、小泉八雲の『怪談』にインスパイアされた日アイ総勢40名のアーティストたちが、怪談話を表現する、という世界レベルの美術展ですので、ぜひお見逃しなく。入場は無料。
美術展の詳細はこちらのサイトで、そのムジナがご覧になれます。

9/21には、「『怪談』をめぐるアイルランドと日本の対話」と題した講演会に、八雲の曾孫である小泉凡氏が来訪、八雲作品についてのトークや対談、また「雪女」の朗読がアイリッシュハープの演奏付きで行なわれる予定です。こちらは有料イベントでチケット購入はこちらから。

このイベントにつきましても、追々このブログで取り上げてまいりますので、ご期待ください。

ありがとうございました。さて次は、、、

さて、「怪談を聴く」に参加されたみなさまは、それぞれにどのように「体感」されましたでしょうか。
またこの度「文喫栄」様には、店内有料スペース「嘴広鸛(ハシビロコウ)」の一角を繁忙日にもかかわらず利用させていただき心より御礼申し上げます。

入口付近
店内有料スペースには三万冊の本が


このイベントから、より多くの方に「小泉八雲」(および2025年後期NHK朝ドラのヒロインモデル:妻セツさん)にご興味をお持ちいただき、またご紹介した数々の「本との出逢い」のきっかけがここで生まれればと思います。
そして、「アイルランド」という国に少しでも魅力を感じていただければ、スタッフ一同うれしく思います。

また、今回のイベントは録画視聴で9/30までご覧いただくことができます。ご興味をお持ちになられた方は、こちらからお申込みください。

イベント自体の詳細説明はこちらのブログページとなります。

秋からも、当会主催あるいは協力するイベントが目白押しです。次の会場でお会いしましょう。

各イベントにつきましては、順にこのブログにてご紹介してまいります。SNS等もフォローしていただきますと、情報が入りやすくなりますので、ぜひよろしくお願いします。

各SNSの情報は当会公式ホームページでご覧下さい。


今回の記事は3つに分かれています

8/11イベント「怪談(KWAIDAN)ストーリーテリング」満席御礼にて終了
その①】

【その②】

【その③】

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