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「頑張らない」を頑張らないでできるのが一番いい



年齢を重ねるにつれ、友達との別れ際に「お互い頑張ろうね!」と言いづらくなってきた。

無理しない程度に頑張ろうね、とか。

自分自身がつい頑張り過ぎてしまうところがあるから、友達も頑張り過ぎて疲弊しないか心配になってしまう。


好きなこと、やりたいことに夢中になって頑張っている人は、キラキラ輝いていて素敵。

その頑張りはそんなに心配いらない。

楽しくてやってしまうんだから。

好きでやっているんだから。

頑張っているという自負がある人は「頑張る」度合いをコントロールできているのかもしれない。

自分で調節できるのならそんなに心配しなくてもいい。

多分、そんな人は応援したくなる。


でも、頑張っている自覚なしに頑張り続ける人は結構たくさんいるのではないかと思う。

そして私はそんな人達が心配になる。

「やりたいこと」ではなく、「やらなきゃいけないこと」に追われて一生懸命に頑張っている。

あれもこれもやらなきゃと抱え込んでいる。

頑張り過ぎている時は周りがよく見えていない。

客観的に自分の状態を見ることもできていない。

私の声は不要なアドバイスと感じて、受け取れないかもしれない。


大丈夫じゃない時ほど、誰かに聞かれると「大丈夫」と即答してしまう。


自分に言い聞かせてるの?

どこまで走り続けるの?


「頑張る」は前借りで、あとで付けが回ってくる。

若い頃よりも体がそれを教えてくれるようになる。

身体の頑張りも大変だけど、心の頑張りも大変。

つまり、ストレスが溜まりに溜まった状態。


私は以前、不整脈に気がついた。

「トン、トン、、、、、、トトン。」

心臓のリズムがおかしいのに気づき、そんな時軽い咳が出たり気分悪かったりした。

循環器内科受診して、24時間の心臓の動きを記録し、他にもいくつか検査した。

不整脈には違いないけど、その原因となる問題は見つからなかった。

そして、

「もしかしたらストレスかもしれないよ。」

と言われた。

その時、母の癌が見つかり半年の余命宣告を受けて、自宅と実家を行き来してフォローしていた頃だった。

母が亡くなって、少しずつ心の傷が癒えてきた頃、気がついたら不整脈はなくなっていた。


それからしばらくして、咳が止まらなくなった。

風邪にしては長過ぎる。

仕事で患者さんに手術や入院の説明をする時にも咳き込んでしまうから、申し訳ないしやりにくかった。

コロナ前だったから周囲はそこまで警戒しなかったけど、今なら患者さんの対応は難しいかもしれない。

呼吸器内科受診していろいろ検査したけど、これも特に機能に問題はなかった。

気管支拡張薬を処方されたけど全然効かなくて、一番効いたのはメントールのど飴だった。

それをなめている間はおさまっていたから、患者さんへの説明の時にも口に入れたりしていた。

結局それも原因不明だけど、ストレスかも?ということだった。

どんなストレスを抱えていたのか、よく覚えていない。

思い当たる理由は見当たらず、ストレスを抱えている自覚はなかったと思う。

咳は4ヶ月くらい続いた。


走り続けている時は、自分が頑張り過ぎていることに気がつかない。 

何らかの症状が出て初めて、

「ああ、そうか、疲れているのか。」

と他人事のように思ったりした。


その頃は自分が頑張るしかないと思っていたし、実際そういうところがあったと思う。

仕方ない状況というのはある。


でも私は元々頑張り過ぎて突っ走るところがある。

我慢強いところもある。

何がそうさせるのか。

ひたすら前を見て頑張る。

でも年と共に無理がきかなくなってきた。

子供が生まれると、お母さんお父さんは子供の為に更に頑張るんじゃないかな。

守るべき人がいるから。

自分より大事と思える存在がいるから。

でもそんな大切な人を守る為には、まず自分の心身の健康を保つことがとても大切だ。



今はいろいろあって、前より肩の力が抜けている。



「頑張らない」を頑張らないでできる

のが一番いいと思う。



それが難しければ、まず

「頑張らない」を頑張る。

例えば週に1回30分でいいから、カフェでゆっくりする時間を持つとか。



もちろん状況にもよるし、頑張らざるを得ない状況もあるかもしれない。

でも、一度立ち止まって考えてみてほしい。

一日自分を休ませる時間はとれないか?

少しでも好きなことをする自由時間はとれないか?

誰かに頼ることはできないか?

本当に自分じゃなきゃダメなのか?

自分じゃなきゃと思っているのは思い込みではないか?


まずは、自分が頑張り過ぎていることに気がついてほしい。

そして自分を労わってほしい。

倒れてしまう前に。

壊れてしまう前に。

頑張るのが悪いことではない。

頑張ることで、成長して未来へ繋がってくることもある。

でも、何でも「過ぎ」は良くないということ。



まずは自分を大切にしてください。

そうしないと周りの人も大切にできなくなってしまうかもしれない。



この記事をを読んでくれたあなたは、もう十分頑張っていると思います。

お疲れ様。

よくここまで弱音も吐かずに頑張ってきましたね。

自分で自分に言ってあげてください。

「よく頑張ったね。」

って。


ね、肩の力を抜いていきましょ。




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