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小説「月の声が見えなくて」

【あらすじ】
冴木吾朗の妻・瑠那は目が見えないハープ奏者だ。彼女は最近よく「月が聞こえる」と言うが、吾朗にはそれが理解できない。演奏会が近づき、徐々に二人は険悪となり、遂には家に戻ってこなくなった。
これはある夫婦の、お互いを理解しようとする気持ちのすれ違いと愛を描いたヒューマンドラマ。

【備考】
・本作はエブリスタ超・妄想コンテスト「静けさの中で」応募作です。
・コンテスト期間終了後に非公開になる場合があります。

【データ】
文字数:8000字
バージョン:v1.1.0
公開日:2023.02.12
更新日:2023.02.12

【リンク】
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【作品冒頭】

 朝から耳にするにはスムージーミキサーの音というのは何とも耳障りだ。それでも料理が得意とはいえない冴木吾朗さえきごろうにとって、彼の妻の健康の為にはこれが一番手っ取り早く、しかも美味い。何度かボタンを押し、なるべく細かく潰れるように確認しながら、吾朗はこの生活がもう三年も続いているのだなと、一人口元を緩ませる。

小説「月の声が見えなくて」1より

#小説 #短編 #文芸 #夫婦 #盲目 #ハープ #音楽 #切ない

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