Art Fair Tokyo 2022
先日、はじめてアートフェアというものに行ってきた。
美術の市場といったところでしょうか。
Art Fair Tokyo 2022。
自分はあまりアートマーケットなどに詳しくないので、これも人生・世界の勉強と思って、一度体験したいというのもあり、行ってまいりました。
アート作品を売る現場、その空気感、そこで出品されている作品の傾向、値段、今どんな作家がどんな作品をどんな形でどんなギャラリーから出品しているのか、なんとなくそのようなこと全般を、ふらっと眺めてみようと思っていました。
場所は東京国際フォーラム、あの建物不思議ですよね、何をモチーフとしたのか、なぜあんな天井の構造であるのか、建物の中から見上げるとまるで大きな動物・恐竜などの内部からその背骨や骨格の配列を眺めているような気分にさえなります。ガラス張り×骨格のような支柱たち、ということなので、その天井のむこうに空が見えるのですが、それをずっと眺めているとずーっと昔の太古を想像したくなります。自分にはとても想像がつかないですが、そこから月が見えても太陽が見えても、とにかく宇宙、時間を超えていけるような感じがいたしました。その建物、外部から見ると大きな船のようにも見えますね。抽象的でシンプルな形なんですがいろいろな想像の余地があるデザイン・構造の建物なのだと改めて感じました。機能面に関してはこれまた自分は何も分からないのですが、フォーラムとあるようにその用途に関した設計が考えられての構造であろうと思います。また勉強したいと思います。
で、アートフェアなのですが、会場に入った途端、なかなか人が多く、それも自分が想像していたのより多様な人々がお客さんとしていらしているような感じで、けして美術関係者や美術に興味のある人が多いなどといった偏りがそれほどないように感じました。こういうお客さんの傾向もその時々で変わるのかもしれませんが、入場のチケットが前売りで4000円、予約当日券で5000円でしたので、出展ギャラリーの数がそれなりに多いとはいえど安くはないチケットを購入して来場される方々のバリエーションが想像していたのより様々でしたので、なんか活況に満ちた、という雰囲気はしました。家族連れ・子供連れみたいな人たちもちらほらおられましたし、若い方も高齢の方も。
自分はあまり会場に滞在できる時間が多くなかったので、比較的早足で見て回ったのですが、行ってよかったと思います。
単純に、日本で世の中でこれだけ多くのギャラリーがあって、これだけの作家がいるのだなとおぼろげに思って見ていました。
いつもは単体でといいますか、「今日はあのギャラリーとあそこのギャラリーに展示を観に行こう」と計画して出かけるのとは違った見え方ができたのでよかったですね。多くを一度に見ることで見えてくることがあるなという感じで。
あとは好きな作家さんや気になっていた作家さんの作品、まだ行ったことがないギャラリーなどを見られてよかったと思います。出くわすという感動がありましたね。多くを見ていると、自分はどういうものが気になるのか、が分かってくるのでそれもよかったです。やっぱりパワーを感じるものに心動かされるな、というのはありました。その作品が今を表していて、数年後に輝きを継続しているかどうかはさておき、とにかく光を放つほどに、作家の「どうしてもこれを作らなきゃいけなかったんだ」という切実さがどこか伝わってくるものはグッとくるなぁと思いました。作品自体は平面作品の出展が多かったですね、こういうものなんでしょうかね、やはりアートフェアとは。売りやすい、扱いやすい、というポイントはあるのだろうか。こういうのは国や地域によっても変わるんだろうなと思います。アメリカだとどうだろう、単純にもっと大きなサイズの絵が多くなるとか。プロジェクト系の作品はやはり少ない印象でした。お客さん的にも日本ではあまり受けないのかな、と、特にマーケットとかだとまだまだ微妙な感じなのでしょうか、少なかったというかほとんどなかったかもしれません。インスタレーションなども少なかったですね、でもそれらも含めて行うとなればもっと広大な会場が必要なのだろうと思います。9割以上は平面作品、あと彫刻っぽいものが少し、その他、という印象でした。
実物の作品を見られてよかった・印象に残った作品は藍嘉比沙耶さん、Kotao Tomozawaさん、蓮輪友子さん、名もなき実昌さん、奥田雄太さん、松山智一さん、Nami Yokoyamaさん、善養寺歩由さん、のものでした。
あとは見逃してるもの、作家さんの名前を覚えられなかったものもあったかもしれない、とも思ってたら、帰ってから気づきました、飴屋法水さんと三上晴子さんの作品がレントゲン芸術研究所準備室から出品されていたらしく。。くそーと思いました。くそー、なんでや。
あとは鴨居玲さんの絵画もあったらしく、この作家さんは実は自分は最近知ったのですが、観たかったな。
また行く機会があれば次はじっくり見られるように時間に余裕をもって行きたいと思いました。やっぱり作品数は多いし、それなりにちゃんと見て回るには今回の自分の持っていた時間は少なすぎたかもしれない。
それでも、今回はじめて行くことができたことで、自分が何に感動して心動かされるかがまた分かった部分もあったので、それがよかったです。
日々に生かしたいと思います。
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