価値観に革命を起こした寓話ベスト5
①ラクダと水に浮かぶ棒切れ
初めてラクダを見た者はこの未知なるものから逃げ出した。
2度目に見た者は近づいた。
3度目に見た者は勇気を出して、ラクダにつける面繋を作った。
慣れるということは、こんなふうに、全てをなんでもないものにする。
恐ろしく奇妙に見えたものも、続いてやってくると、私たちには見慣れたものとなる。
教訓:慣れるとこわくなくなる
②オアシスの老人
2つの大きな町に挟まれたオアシスに、1人の老人が座っていた。通りかかった男が老人に尋ねた。
「これから隣の町に行くのですが、この先の町はどんな町ですか?」
老人はこれを答えずに聞いた。
「今までにいた町は、お前にとってどんな町だった?」
男はしかめっ面をして言う。
「たちの悪い人間が多くて、汚い町ですよ。だから、隣の町に行ってみようと思ったんです。」
老人はこう答えた。
「お前がそう思っているなら、隣のまちも、たちの悪い人間が多い、汚い町だろうよ。」
しばらくすると、さっきの男が来たのと同じ町から、別の男がやってきた。
その男はさっきの男と同じように老人に尋ねた。
「これから隣の町に行くのですが、この先の町はどんな町ですか?」老人はこれに答えずに聞いた。
「今までにいた町は、お前にとってどんな町だった?」男はにこやかに答えた。「親切な人が多くて、きれいな町です。」
老人はそれを聞いてこう言った。
「なるほど、お前がそう思うなら、隣の町は親切な人が多い、きれいな町だよ。」
教訓:どこに注目するかで景色は変わる
③無知の知
あるとき、ソクラテスの友人であるカレイポンが「ソクラテスに勝る者はいない」という神のお告げを持ち帰った。
これを聞いたソクラテスは神の真意をはかりかねた。「いったい神は何を言おうとしてるんだろう。私が賢くないことは自分自身が1番分かっているのに。」
そこで、ソクラテスは多くの人から知者だと言われている人々を訪ねて周ることにした。
そうすれば、どれほど彼らが賢くて、自分に知恵がないかがすぐに分かるだろうと考えた。
ところが、いざ知者と呼ばれる人と話してみると、彼らは人生にとって1番大事なものが何であるかをわかっておらず、しかも、自分が分かっていないことさえ分からないことに気が付いた。
つまり、彼らは知らないのに知っていると思いこんでおり、それに対して、ソクラテスは知らないという点で彼らと同じでも、知らないということを自分で知っているという自覚の分だけ、自分の方が賢いと悟ったのだった。
教訓:生きてる限り知らないことだらけだから
謙虚に勉強し続ける
④墨子と占い師
ある日、墨子は北の方にある斎の国に行こうとして、占い師に会った。
占い師は「今日は天帝が北峰で黒竜を殺される。先生は色が黒いから、北の方角へ行くのはよろしくありません」と言った。
墨子はこの言葉に従わず、北方へ向かった。しかし、渭水にはたどり着けたものの、目的地には行き着くことができずに帰ってきた。
占い師は「私は北の方角へ行くのはよろしくないと言いましたね」と言った。
すると、墨子はこう反論した。
「南方のもので北に行けなかったモノには、色の黒いものもいれば白いものもいる。これは一体どういうわけか。」
教訓:無責任な意見に左右されてはいけない
⑤靴のセールスマン
靴のセールスマンが2人、南太平洋の孤島を訪れた。目的はもちろん、靴を売ることだ。
でも島民を見るとみんな裸足。
そこでひとりのセールスマンはすぐ会社に電報を打った。
「とんでもないところへ来ました。我々にはまったく用がありません。誰も靴を履いていないんですから」
ところが、もうひとりのセールスマンは興奮した様子で会社にこんな電報を打った。
「ここはすばらしいところです。島の人間は靴を履いていません。これならいくらでも靴が売れます」
でも会社はこの報告に納得できずに3人目のセールスマンを派遣した。
すると、このセールスマンは島民にいろいろと聞き込んでから、会社にこのような電報を打った。
「島の人間は誰も靴を履いていません。そのため彼らの足は傷だらけです。私は島民に、靴を履けば足は守られ、足の痛みから解放されると説明しました。みんな非常に喜んでいます。
島民の80%が一足12ドルなら購入すると言っています。これなら初年度だけで5000足は売れるでしょう。まずはシンプルなもので十分なので、安価に大量生産できます。
これに島までの輸送と現地での流通や販売にかかるコストを差し引いても大きな利益が見込めます。ライバルに気づかれないうちに早く話を進めましょう」
教訓:需要は探すのではなく、作り出す
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