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1つの目標を、守りぬこうとしなくていい。

目標を持て、と言われてきた。


明確な目標や計画を持っている人は、頑張っている人として賞賛され、もっていない人はどこかやる気のない人だとか、迷える人として見なされることに、実はうっす〜らと違和感を感じていた。

これまで幾度となく、『いかに目標を持つことが大事か』が綴られている本を読んできて、私も目標は持っている方がいいんだよね....!と信じて疑っていなかったし、目標があってはじめてどの道を歩めばいいのか分かると思ってきた。


でも、昨日読んだ本——“仕事は楽しいかね?“という本には、明確な目標は別に持たなくてもいいよ、それを守ろうとしなくていいよって、書いていたのだ。


* * *


大雪で閉鎖されたシカゴの空港で、迷えるビジネスマンの主人公と、巨万の富を築いたおじいちゃんの偶然の出会いを描いた本書は、ストーリー自体も斬新で、その内容には目から鱗が何度かこぼれ落ちた。


「君の思う、成功の秘訣を紙に書いてくれない?」


というおじいちゃんのお願いに応じて、ビジネスマンがまず初めに書いたのは、


『目標を設定する』


ということだった。


穏やかなおじいちゃんは、それを見たあと大きなバツマークを付けた。

読者は、主人公と同様にポカンとするはずだ。




人生は、そんな規則正しいものじゃない。

思い通りにいくものでもない。





おじいちゃんはそう言った後、もし目標を持つとすれば......それは


『明日は今日と違う自分になる』


だけで十分だよ、って言ったのだ。



毎日毎日、違う自分になること。

これは“試すこと“を続けなければ為さないということだ。

そして試すことは、あっちにぶつかり、こっちにぶつかり、試行錯誤を繰り返しながら、それでもどうにかこうにか、手当たり次第にあれこれやってみるということだ。



これは僕の大好きな言葉なんだ。

“遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る“



おじいちゃんの考えには、きっと賛否両論があるのかと思う。


ただ、私はおじいちゃんの考えによりしっくりきたと同時に、何だか心が軽くなった気がした。


だって『明日は今日と違う自分になる』なら一生実践できるし、自分が日々着実に進歩していく気がする。

その都度目標を掲げなくたっていい。

”やばい、今目標ない....“という悩みもなくなる。

何より出来そうな気がするし、これなら力を抜いて楽しめそうだ。





思い返せば、人生は予想外の連続だ。


だからこそ、今日決めた目標を明日も明後日も一年後も貫こうとしなくたって、いいんじゃないかなって思う。


私はウイルスが世界をむしばんで、外での活動がここまで制限されてしまうなんて思ってもみなかったし

仕事を半年で辞めてその後カナダに来ることなんて、スーツを着て面接をせっせと受けている頃には想像つかなかった。

もともとワーキングホリデーの記録として書き始めたnoteには、いつの間にか自分の恋愛事情やら心のつぶやきやらがたくさん掲載されている。


例えば私が入社時に仕事にまつわる目標を1つ持っていて、それをどうしても達成しなければいけない!!って思い込んでいたら、カナダに来ようなんて思い付かなかったかもしれない。

自分の居たいと思える場所はここじゃないけど、目標を達成するまでは頑張らないと....! って思ってしまったかもしれない。


ワーキングホリデーに特化したnoteを書くことを目標にして、それを叶えることにこだわっていたら、私の記事を現在読んでくれている人たちとは出会えていなかったかもしれない。



状況は日々変わる。

私たちは、明日どうなるかなんて分からない。

そんなジェットコースターのように景色が変わっていく世の中だからこそ、揺るぎない目標を決めて貫かなくてもいいと思うし、今日決めたことが明日変わっていたっていいと思う。


今日いいなと思ったことを今日すればいいと思うし、明日いいなと思うことを、明日すればいい。


そうして日々好奇心を持って、あらゆることを試して辿り着いた場所は、どんなところか今は全く分からないけど、


それでいいのかなって。


分からないを怖がらずに、分からないにワクワクを感じ、日々少しずつトライアンドエラーを続けていけば、私たちはこの世界でかなり楽しくやっていけるんじゃないかな。




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