Viniferaプログラムのメリットデメリット
ここまで色々とプログラムの内容についてを投稿してきました。
今回はそれを踏まえたうえでのメリットデメリットについてになります。
Viniferaのいいところ
・国際色がかなり豊か
世の中には色々な留学プログラムがあると思うのですが、ここまでバラエティーに富んだものはなかなかないのではないかなと思います。
「ワイン」に特化した人たちが一同に会して、共通言語としてワインを持っているのでそういう点では楽しいと思います。
・色々な国、教授、大学と関わることができる
在学時に最低でも3つの大学を渡り歩くことになりますし、そのほかの国の教授陣もメールで質問とかすると返してくれたりします。
ただ逆に一か所にとどまって、特定の教授と深いつながりを持つこともそれはそれでかなり有意義なのでここはトレードオフです。
・授業がたくさん
日本の大学って授業少ないです。院なら特に少ないです。
研究に身を捧げるのもいいですが、もしそれが性に合わない私みたいなタイプなら授業が1年半というこのプログラムの魅力は高いでしょう。
・日本でワインを学べるところが少ない/リソースだらけの環境
日本でワインを学問レベルで学ぼうと思うと、基本的には山梨大学が主になると思います。
そのほかでいうと、ワイナリー設立や実践的に学ぶための塾というのは日本にも数か所ありますが、Viniferaはそれとはまた少し違った方向性のものだと思っています。
というのもこのプログラムは実践にはそこまで重きをおいていないからです。
それでもインターンシップが義務付けられていることもあり、最低限の経験は積まされますが(義務かどうかは2年次の大学次第)。
そしてこのプログラムのように、もし学問レベルのことを日本で学ぼうと思っても、現状山梨大学(岡山、北海道あたりの大学も始めだしたなんて聞いた気はします)ではなかなか難しいということも聞きます。
当たり前ですが、国としてのワイン産業の位置づけが違いますし、それ以上に日本の国公立大である以上試験成績でしか入学できないからです。
別にそれが悪いわけではありませんが、18歳の時点でワインを志した人をうまく選抜するということにはかなりの難しさがあると思います。
そういった点でも、ここではある一定以上のワインに思いを持った人が集まり、フランスというリソースだらけの国で生活するので、そういった点では日本ではなかなか再現できないレベルになっているのではないかと思います。
院と学部を比べるのはおかしいと思うかもしれませんが、日本の院で授業を受けることができると思ってはいけないでしょう。就活と研究にほとんど全て持っていかれます。
・言語能力の向上
これは個人的にはあまり大きな声では言えないのですが、言語はやれば伸びます。
私のようにやらない人は伸びません。
ただ元々やりたいという思いのある方であれば、現地という環境はかなり勉強を後押ししてくれると思います。
これは英語でもフランス語でも第4言語でも現地感を味わえるのでポイントだと思います。
あとは一般的な留学のメリットですかね。
視野の広がりであったり、文化の違いに触れるであったり、生活力の向上であったりと、特に変わったことはないですし、陳腐なのでさらっと流します。
Viniferaの大変なところ
・日本に戻って活きる知識かどうか定かでない/就活が存在しない
これは私が一番不安視している部分です。
まぁ最終的に人生を豊かにするのに役立ったと言えればそれで充分なのかもしれませんが、これだけレールから外れてしんどいこともたくさんあったのにそこに行き着くのか?と思わなくもないです。
むしろ人生を豊かにすることというのが行き着く地点として最高に贅沢なのかもしれませんが、実際24歳の若造にそこまでの心の余裕はありません。
ちなみにここにいると就活もままなりません。
私は基本的に状況を説明するとスルー、帰国後の2択です。
ほとんどできないと思った方がいいでしょう。
ワインの知識なんて日本の一般社会ではほぼ「ムダ知識」です。
なのでとりあえず帰国するまで諦めました。
このnoteを見ている方で、こんな在野にフリーランスの仕事でも投げてみようかなと思う方がいたらお声がけください。
そういうのが繋がってフリーランスの道に行くかもしれません(実力不足はやまやまですが)。
・学費
日本より高いです。
年100万ですからね。この点に関してはなにも言えないです。
ただ個人的な意見としては日本の院に行くよりはよかったとは思いますが、同じ修士で日本の企業に勤めるということを考えるなら、断然日本の修士の方がネームバリュー的にはあると思います。
・引っ越し
引っ越しぐらいと思うかもしれませんが、これ大変です。
場所を変える、帰国するとかそういう度に引っ越しです。
基本的にはスーツケース2つで2年間生活しています。
女性とかだともっと荷物を持っていて何とか送ってやりくりしている人もいますが、とりあえずモノを持てないのは少し寂しく、移動は疲れます。
そして個人的にはモンペリエを離れてこの1年ピアノにほとんど触れていないのは、ほんとに苦しいです。
こういったものを差し置いてまでワインをしなければならなかったのか、それに見合うだけのものをこっちで達成できたのかというのは常に気になってしまいます。
特にイタリア人の友人がドイツにピアノを運んできていたのを見た時は格差を感じました。
これぐらいですかね。
あとは同じく留学あるあるのデメリットだと思います。
手続きの面倒さとか、コミュニティの問題だとか、あとはカップルとかも結構別れるなんて聞きます。
こんな感じですかね。ということで応募は簡単です。
ネットから応募して、スカイプなんかで面接したらそれだけです(私は話を聞いただけですが)。
ちょっと専門的なことも聞かれつつ、学部で何をしたかなんかが聞かれるらしいです。
現状日本からの応募はそこまで多くないので、比較的通りやすいのではないかなと思います。
詳細は下のオフィシャルHPまたは個人的(FacebookでもTwitterでも)に連絡してください。
http://www.vinifera-euromaster.eu/pages/?all=accueil
未来のVinifera Studentにこのnoteが届くことを祈っています。
これからもワインに関する記事をuploadしていきます! 面白かったよという方はぜひサポートしていただけると励みになりますのでよろしくお願いします。