終物語 (2)第5話
おうぎダーク 其ノ壹
暦:(忍野扇がいてくれたから今が在る。
あの謎めいた、正体不明を正体不明で包んだような彼女が僕達の街にいてくれたからこそ、僕は…そして僕達は今にたどり着けた。
今が在り、先が在る。そんな風に思える時が、いつかきっと来るのだろう。僕はそういうやつで彼女はそういうものだ。
忍野扇…彼女は僕の青春の象徴だと僕は彼女を思い出す。
ニヤニヤとした彼女の笑顔…彼女にとっては僕の愚かしさが面白かったに違いないのだ。僕自身、笑ってしまう。大笑いしてしまう。
ならば結局、笑い話だったのかもしれ