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本の感想

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2023年8月の記事一覧

感想 粘膜人間 (角川ホラー文庫) 飴村行弟殺害を河童に依頼する兄たち。河童が叫ぶ、…

第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作という宣伝文句に偽りなしでした。 こ…

武藤吐夢
8か月前
19

感想 正欲 朝井 リョウ まるで、背後から鈍器で殴られたような衝撃。これまでの価値…

僕は、この世界をよくするために一番必要なのは多様性だと思っていました。 しかし、本書を読…

武藤吐夢
8か月前
41

感想 正体 染井為人 冤罪って、肉体を殺すだけでなく、その人の価値すら一瞬で消去…

この小説はとても面白かった。無我夢中でむさぼり食うように読みました。傑作です。 しばらく…

武藤吐夢
8か月前
25

感想 頭がよくなる思考術 白取 春彦 シンプルでわかりやすい自己啓発本

とてもわかりやすく心に響く自己啓発本です。 手元に置いておきたい本ですね。 心に刺さった…

武藤吐夢
8か月前
26

感想 霜月記  砂原浩太朗 今の時代小説の書き手の中では、砂原 浩太朗さんはベスト…

面白かった。これぞ時代小説という一品。 砂原 浩太朗さんの神山藩シリーズはどれも当たりです…

武藤吐夢
9か月前
18

感想  禍  小田 雅久仁 これはヤバい、読んではいけない小説みたいに思える。

確かに、その通りです。 これは禁書にすべき本です。 本書、この短編集を漢字一文字で表す…

武藤吐夢
9か月前
23

感想 心臓の王国 竹宮 ゆゆこ 自称アストラル神威。彼は『せいしゅん』するために越して来た留学生。彼らの濃厚な青春を目撃してください。

評判どおりぶっ飛んでいて楽しかった。 中身はほぼなし。 エンタメです。 なんかやばい話しに思えたかもしれませんが 処刑とは、抱きしめること。 うーちゃんは心臓に重篤な病を持った七歳児 彼の兄は高校生 鬼島剛太郎。 スイカ畑でのバイトの帰り橋の上で、自称アストラル神威と出会う。 思わず自分を、にしうりうれたろう と名乗ってしまう。 彼は『せいしゅん』するために越して来た留学生だった。 本書は、彼らの濃厚な青春物語だ。 ツボエピソードがある。 ガリクソというあだ名の

感想 もぬけの考察  村雲菜月 都市の片隅のマンションの一室、408号室に入れ替わる…

設定や発想はいいが、リズムが悪すぎて没入できない。 改行が極端に少なくて、文がだまになっ…

武藤吐夢
9か月前
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感想 神話の密室天久鷹央の事件カルテ 知念実希人 リング上で死んだ挑戦者の死のト…

短編が二つ。 安定の面白さです。 最初の酒を飲んでないのに泥酔する患者の謎は不思議です、…

武藤吐夢
9か月前
22

感想 リセット 垣谷 美雨 設定は好みなのだが、登場人物たちが嫌い。

友人にすすめられた作家さんなので読んでみた。 タイムリークは好きな設定なので、この本にし…

武藤吐夢
9か月前
14

感想 麦本三歩の好きなもの第二集   住野よる 二番煎じ感をどうしても感じてしま…

麦本三歩の好きなもの の 続編 正直に言うとあきた。二番煎じ感がした。 確かに、双子の弟…

武藤吐夢
9か月前
17

感想 民王 池井戸 潤 入れ替わり小説を池井戸さんが・・・、楽しくて読後感がとても…

総理大臣とバカ息子が入れ替わるというコメディ。 まったくもって池井戸さんらしくない、なの…

武藤吐夢
9か月前
22

感想 キノの旅XIX the Beautiful World  時雨沢恵一 感動系の話しがありました。…

今回は、いい作品が何作かあり満足です。 いつもの不思議な国を旅するシリーズ19冊目。 今回…

武藤吐夢
9か月前
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感想 暗黒童話  乙一 はじめての長編小説と言うことだが、確かに粗削りだが、初期にしか見られない作家のpowerを感じた。

どんな作家にも初期の作品はある。 たいていは完成度が低く粗削りだ。本作もそうでありますが、初期だからこそ見られる違う何かがあるのも確かなのです。 本作は設定が楽しく、とても愉快であります。 ただし、ホラーなのに怖くない。 目の見えない少女のため、目玉を奪い取りプレゼントするカラス。 それを目にはめると、その奪った目の人の記憶が夢になって現れるという童話が序章になっています。 この童話の作者が陰惨な事件の犯人という繋がりを見せるホラーミステリーなのです。 それは誰? 最