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感想 リセット 垣谷 美雨 設定は好みなのだが、登場人物たちが嫌い。



友人にすすめられた作家さんなので読んでみた。
タイムリークは好きな設定なので、この本にしてみた。
47歳の同級生三人。今の現状に不満ありあり。
彼女たちが高校三年生にタイムリーク。
心はそのままというSF設定。

メインの登場人物は三人

香山知子・・・子供が二人いる専業主婦。高校生時代の同級生の夫は亭主関白。高校生の時には女優になるという夢を持っていた。外見は美人。

黒川薫・・・独身のキャリアOL(役職は副部長)。典型的な優等生タイプで頭が切れる。服装の趣味が悪い。結婚していないことを親から非難されている。

赤坂晴美・・・バイトで独身、小さなワンルームに一人暮らし。高校時代に妊娠したため中退し、結婚したものの夫からDVを受け離婚。高校時代はヤンキー。

高校時代にGO!!。

何が気にくわなかったかというと、互いに仲間の不幸を望んでいるという女子独特の視線。
それから嘘をつき見栄を張るという態度。

「ご注文は高校3年生でいいですか?」と聞かれて、はいってどういうことですか。

赤坂晴美は金持ちと結婚したいという願望を叶えるも、愛のない夫と、彼の家族、生まれてきた子供にまったく愛情が抱けずにうつ病状態。

黒川薫は、初恋の相手である香山知子の夫と結婚するも、その性格から支配的になり夫をダメ人間にしてしまう。

香山知子は夢である女優になりそこそこ有名だが、デビュー作が悪くH女優のレッテルをはられてうんざりの人生。

大きな矛盾が一つある。
知子がいきなり映画の主演という話だが、未経験者を抜擢するのはありえない。
事務所の力とか、経験、認知度、演技力、そういうのがない演劇部にも入ってなかった彼女が・・・というのはちょっと強引。

結局、成功したはずの二周目も満足できなくて元にリセットし新しいスタートを切るというもの。
姑問題、男尊女卑、夫の無関心、子育ての大変さ。そうなるのかと思いつつ、げんなりしてくる。

見えてきたのは結婚なんてするもんじゃない。
嫁姑問題は強烈。
子育ては最悪。

そういうことだった。
これが女性の本音なら少子化は当然なのでしょう。

2023 8 17



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