発達障害のある子ども達を、伸ばすタイプのお母さん~大量の音楽を聴かせる!脳科学の分野から
ピアノなどの楽器学習者~プロに至るまで、作曲をする人、その他、音楽に関わる人達が、大量に音楽を聴くことがどれほど重要か?
この答えは、皆さんの想像通りです。
聴かないと弾けない、作れない、表現できない、理由はたくさんあります。
でも、聴くことの大切さは、音楽関係(もしくは音楽学習者)ばかりではないのです。小さな子ども達、そして発達障害の子ども達であれば尚更、大量に聴かなくてはいけないことが、脳科学の分野で証明されています。
音楽を鑑賞する脳の仕組み
音楽を鑑賞した時の情報処理は、脳の全体で行われています。
中でも、ハーモニーは、言語の文法を処理する脳部位「ブローカ野」
リズムは聴覚野+体の動きをつかさどる脳部位
右の脳=拍子
左の脳=リズムの中心にある規則性
など、役割分担をしています。
ピアニストの脳の大きさ
専門的な訓練を受けたピアニストは、受けていない人に比べ、聴覚野が2-3倍大きいのです。それは、聴覚野の神経細胞の数が多いということです。
音感教育を早く受けさせることにより、脳細胞が活動するタイミングがそろうと、全体としての脳の働きが大きくなり、聞こえてきた音から、よりたくさんの情報を処理できるようになります。
これは成人後でも可能で、大人をプロとアマチュアの演奏家に分け、4~8時間、ピッチの違いを聴き分ける訓練をしたところ、アマチュアもプロと同じようにピッチを聴き分けることができるようになりました。
ただし、継続には至らなかったそうです。
音楽と言語の共通点
誰かが、「テストが終わった」と言います。
この時、終わった、の語尾が上がっていれば👆上手く行った、とか、終わってホッとしている、とかの心の状態を察することができます。
反対に、語尾が下がっていれば👇思うように行かなかったことを察することができます。
自閉症の子ども達が、言葉のニュアンスを聞き取るために
自閉症の子ども達は、言葉のニュアンスを聞き取ることが苦手です。
実際の言葉の語尾が上がっているのに、脳幹は語尾が下がっているように音を処理してしまうので、話し言葉が実際に、疑問文か肯定文かの聞き取りが困難になってしまいます。
しかし、音楽訓練の効果が、言葉を処理する能力に転移し、感情の変化を聞き取り、雑音の中でも聞き取れる能力を形成していきます。
必ずしもピアノを習う必要はない
私の所に来てくれている発達障害のある子ども達や、他の子ども達を見ていると、やはり早期からの特別な音楽訓練が、様々な場面で、その子の発達に大きな良い影響を与えていると実感します。
ただし、皆んながみんな、ピアノを習える環境にはないと思います。
なので、どんどん大量に音楽を聴かせましょう!
何を聴かせたらいいの?
「どんどん音楽を聴かせてあげてくださいね」と生徒さんのお母さんに言うと、「先生、何を聴かせたらいいですか?」と、よく聞かれます。
答えは、「何でも!」です。
お母さんの好きなジャンルの曲でいいと思います。
が、
まだ耳が未発達の子ども達に、ギターがグゥイングゥイン歪んで鳴ってるロック系はおススメしたくないです。
聞き分ける耳を育てる!のが目的なので、やはりここはまず、長い歴史を持つクラシック音楽をお勧めしたいです。きれいなメロディ、伴奏、様々な楽器、計算し尽された構成。
そして、それから全てのジャンルを聴かせてあげてください。
はい。JazzでもHioHopでもR&Bでも何でも。
いつどうやって聴かせるの?
これもよくいただく質問です。
私のお勧めは朝に目覚まし代わりに。
そして、夜寝る前のリラックスモードに。
そして、ひとり遊びをしている時のBGMに。
そして、今日のブログの参考にさせていただいた古屋晋一さんの著書をご紹介しておきます。
たくさん、大量に音楽を聴かせてあげてくださいね。
今は、わざわざCDを買わなくても、手軽に音楽が楽しめる時代です。
お母さんは何の手間もいりません。
どうか今日から毎日、ずっと、続けてあげてください。
必ず10年後、「テストが終わったっ💖👆👆👆」って、笑顔でゆってくれるようになります😉
私はそんな、音楽の力を信じています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?