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デザイン組織のミッション・ビジョン・バリューを策定しました!

こんにちは。クラウドワークスでデザイン組織のマネージャーをしています村上です。

2022年9月期の弊社は、売上高、売上総利益共に前期比 +30%成長しており、今後もさらにクリエイティブの力で事業を成長させるために、プロダクトに携わるデザイナーを積極採用中です。そのためデザイン組織としても、ジョインするメンバーが増えてきていることもあり、組織として一体感を醸成するためにミッション・ビジョン・バリューを策定しました。今回は、策定したミッション・ビジョン・バリュー、目的、背景、策定までのプロセスをこの note で取り上げようと思います。

詳細は後述するとして、先に今回策定したミッション・ビジョン・バリューがこちらです。

策定したミッション・ビジョン・バリュー

Mission


Mission

Vision


個に付加価値を創出する
Vision

Value


社会の変化を読み取る|ユーザーを想像する|プロセスも大事にする
Value

策定までのプロセス

ここからはミッション・ビジョン・バリュー策定までのプロセスを紹介していきます。まずはじめに取り組んだのは、なぜミッション・ビジョン・バリューが必要なのかを明確にするために目的や背景を整理しました。ここがはっきりしていないと思考が曖昧なものにつながってしまいますし、ミッション・ビジョン・バリューを策定する、そのものが目的になってしまいかねないためです。

目的

目的は、Employee Experience を高めるためです。高まることによってメンバー全員が同じ方向を向いて業務に取り組める状態となり、それが結果としてメンバーのデザイン体験(Employee Experience)向上につながると解釈しているからです。

背景

これまで上半期、下半期の期初にデザイン組織としてキックオフを実施していました。そこで半期ごとのテーマは決めて発表していたのですが、根底にある指針となるものがない状態でした。指針がない状態ですと、うまくいかなくなった時、迷った時に立ち返るべきものがありません。結果として、なぜ業務に取り組んでいるのかが明確でなくなり、不確実性が高まると解釈しました。そこで、立ち返るべき指針を言語に落とし込み明文化することで、不確実性を改善できるのではないかという仮説のもと今回のミッション・ビジョン・バリュー策定に取り組みました。

定義

目的、背景を明確にした後は、ミッション・ビジョン・バリューの定義を考えました。企業文化や環境によって定義が異なるケースもあるかと思います。定義しないまま、ミッション・ビジョン・バリューを策定しても、受け取る側の解釈が生まれてしまいます。そうならないためにもそれぞれを定義し、共通認識をもってもらう必要がありました。

  • ミッションとは

    • 「存在意義」や「信念」のこと

      • デザイン組織がおこなうあらゆる取り組みの軸には、ミッションがある

  • ビジョンとは

    • 「作りたい未来」のこと

      • デザイン組織のおこなうあらゆる取り組みは、ビジョン実現のための手段

  • バリューとは

    • 「組織が共通して持つ価値観」のこと

      • デザイン組織のおこなうあらゆる取り組みは、バリューに基づいている

構造化

次に取り組んだのは、デザイン組織が策定するミッション・ビジョン・バリューとクラウドワークス社としてのミッション・ビジョンをどう紐付かせ構造化することです。ワークショップを実施した際も、クラウドワークス社で「デザインする」ということは、会社としてのミッション・ビジョンを実現するためということが分かり、今回策定するデザイン組織のミッション・ビジョン・バリューとの紐付きこそが重要であると考えました。

カルチャーワークショップ
我々はなぜここにいるのか

ワークショップを通して分かったように、デザイン組織単体としてミッション・ビジョン・バリューを策定してもそれは点でしかなく、機能しないと解釈しました。いかにしてクラウドワークス社としてのミッション・ビジョン・バリューとどう紐付かせるかを意識しながら作り上げていきました。

ゴールは、クラウドワークス社としての Vision 実現です。そのために、デザイン組織として策定した Value に基づいた行動で Mission を掲げ、Vision 実現することによって、クラウドワークス社のMission「個のためのインフラになる」につながると考え構造化しました。

ミッション策定

ここからは、ミッション・ビジョン・バリューそのものの策定プロセスを紹介します。まずは、ミッション策定のプロセスです。策定したミッションはこちら。

Mission
ものごとの本質を見極め具体化する

過去にデザイン組織として、様々なワークショップを実施していきました。デザイン組織として大事にしていること、クラウドワークス社でデザインすること、我々はなぜここにいるのかなど様々なワークショップの中ら発言された言葉を基にミッションを考えました。

デザイン組織として大事にしていること

ワークショップを通して分かったことは前提として世の中には抽象化された課題であふれているということ。抽象化された課題を前に、やみくもに課題解決の答えを出すのではなく、常にユーザー視点に立ち一度自分自身の頭でしっかり考えることが大事だということです。自分自身で考えることによって、抽象化された課題を整理できるようになると解釈しています。その後は目的を明確にし、ものごとの本質を見極め課題解決につなげていきます。このプロセスこそデザイナーが担うべきものであり価値でもあります。それらを目に見えるカタチにしていくことがデザイナーの存在意義につながるようミッションを策定していきました。

ビジョン策定

ビジョン策定もミッション策定同様に、過去に実施したワークショップを基に考えました。まずは策定したビジョンはこちら。

Vision
個に付加価値を創出する

前述の通りクラウドワークス社とデザイン組織のミッション・ビジョン・バリューを構造化したので、クラウドワークス社のミッションでもある「個のためのインフラになる」に対してどう紐付けるかを意識しました。

デザイン組織として大事にしていること
カルチャーワークショップ

ワークショップを通して分かったことは、チームで取り組むために、各々がもっているバイアスを取り除き、前提条件にとらわれず、他者を受け入れるということ。そこから自分自身で目的に対して考えることで、これまでにない新しい価値が生まれると解釈しました。

自分自身である「個」が新しい価値を生み出すことにより、他者である社内メンバーの「個」に対して付加価値の創出につながります。結果として「個」が集まったチームとしても作用することになり、デリバリーされたサービス体験を通して、ユーザーである「個」に対して付加価値を創出することにつながると思い策定していきました。

バリュー策定

最後にバリュー策定のプロセスを紹介します。まずは策定したバリューはこちら。

Value
社会の変化を読み取る
日々社会の変化を自ら感じ仮説を立てアクションしよう

ユーザーを想像する
価値を届けるユーザーに向き合い考え続けよう

プロセスも大事にする
成果につなげるためにはプロセスも大事にしましょう

ミッション・ビジョンを策定しましたが、普段の行動に照らし合わせたときにまだ開きがあり、具体的な行動には結びつきづらい印象がありました。

そこで差分を埋めて普段の行動と結びつけやすくするためにバリューも策定しました。バリューそのものは前述の通り定義しましたが、バリューのスコープも会社によって様々です。今回デザイン組織が策定するバリューのスコープは、行動規範と行動指針の組み合わせで構成し、それぞれ定義しました。

  • 行動規範

    • ステークホルダーに対する責任を、私たち一人ひとりの行動の基本方針として明示したもの

  • 行動指針

    • 「行動規範」の意図をさらに具体的な行動の基準に落とし込んだもの(提供価値含む)

前段階としての準備は終わったのでここからはデザイナーメンバーでワークショップを実施しました。

  • 行動規範と行動指針の構造

  • グループとしてのこだわり、自身のマインド、成長、成果、コミュニケーションなど観点

上記2点を意識した上でまずは粒度は問わず、Figma を用いて発散しました。ミッション・ビジョンと比較すると、バリューはより自身の行動に結びつけるものですので、みなさんも発散しやすかったのではないかと解釈しました。また普段の行動を想像しながら考えてもらいましたので、具体的でかつその人らしい内容のものが並び個性が出るのだなと眺めていました。

バリューワークショップ

発散したあとは、収束させるべく文脈が近しいものをグルーピングし見出しをつけて整理しました。

バリューワークショップ

グルーピングし整理できたものに対して、言葉を精査しながら1つの行動規範と行動指針を導き出していきました。

バリューワークショップ(一例)

グルーピングしたものに対してデザイナーメンバーでドット投票(赤ドット)を行ないました。1回目のドット投票では絞りきれなかったので、2回目のドット投票(青ドット)では、「デザイナーだからこそ」の視点で投票してもらいました。2回目のドット投票でおおよそ基になるバリューが定まりました。

基になるバリューが3つまで絞れましたので、最後に言葉を精査しバリューを策定しました。

バリューワークショップ

まとめ

策定してまず思ったことは、デザイン組織としてぶれない軸が通り、方向性を指し示してくれるものとなりました。策定するにあたり、過去にデザイン組織で実施しました様々なワークショップを見返して参考にする機会が多かったです。今後も定期的に目的を明らかにした上でのワークショップは継続して実施したいと思いますし、この note を読んでいただいているみなさんにもおすすめしたいです。

現時点だとミッション・ビジョン・バリューを策定したに過ぎません。策定することが目的ではないため、ここから浸透させ普段の行動に結びついてこそはじめて機能したと言えるのではないかと解釈しています。ですので、ワークショップ、ふりかえり、人事考課などの機会を用いて、ミッションを掲げてビジョン実現に向かっているのか、バリューに基づいた行動をおこせているのか、の「問い」を立て、浸透させるべく取り組んでいきたいと思います。

1日1日の日々の行動が大事であり、それが積み上がることによってビジョンの実現につながると信じています。そのためには、普段からミッションを掲げ、バリューに基づいて行動しましょう!

さいごに

We are Hiring!!

冒頭でも記載しましたが、クラウドワークスでは現在デザイナーを募集してています。こちらの note を読んでいただき、少しでも興味をもちましたら、ぜひお気軽に応募してください!「話を聞きに行きたい」だけでもOKです。
お待ちしています!