スズキさん

クラシック音楽・オペラ・シェイクスピア中毒でヨーロッパ贔屓の人 |東京在住 | 国内外…

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クラシック音楽・オペラ・シェイクスピア中毒でヨーロッパ贔屓の人 |東京在住 | 国内外のコンサートホールで音楽鑑賞 | 作曲家、作品、演奏家、演奏団体の推し活 | https://msuzuki.art

マガジン

  • 音楽好きのスズキ 第3楽章

    クラシック音楽、オペラ、シェイクスピアの鑑賞レポートを中心とした芸術文化の楽しみを共有するマガジンです。不定期更新。

  • 2023年12月アムステルダム音楽旅

    ♪音楽旅とは♪ コンサートなど音楽鑑賞がメイン目的の旅である。どうしても行きたかったコンサートだけでなく、旅行期間中に鑑賞できる音楽を「ここで出会ったのも何かのご縁!」と考えて積極的にたくさん鑑賞しよう。わざわざ行くのだから、作品をしっかり予習して行こう。旅をきっかけに鑑賞範囲を拡大して、さらに音楽人生を充実させるのだ!

記事一覧

固定された記事

自己紹介(あるいはクラ音楽中毒という病歴)

クラシック音楽と出会ったのは20代後半。転職して、やっと趣味ぐらい楽しめるような経済状況を確保したというのがきっかけの一つ。 転職先での最初の1週間を乗り越えた…

スズキさん
5か月前
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「《ニーベルングの指環》教養講座」 - 読了

連休後半の初日5月3日に図書館で受け取り、連休最終日の本日読了。370ページ。 冒頭の文によると入門書としてまとめられたとのことだが、完全なる初心者に読めるとは思え…

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ケフェレックさんからのメッセージ |ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番 Op.110

静まり返った空間に聖なる音色が響く。ピアノによる祈りの時間のようだった。 私は東京国際フォーラムのホールCをバカにしていた。だから、ソロリサイタルには向かない広…

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ピアノにおける "アルデンテ" と"ふにゃふにゃ"

まるで喜劇役者のような彼の名はジャン=マルク・ルイサダ Jean-Marc Luisada 先生。偉大なピアニストである。本日はピアニストであるルイサダ先生が日本の音大生の指導を…

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【音楽旅のすゝめ】音楽を求めて旅したら、音楽には関係ない絶景にも出会う<ヨーロッパ>

「音楽旅」とは・・・ このコンサートを現地で聴きたい! 思い切って現地に行って鑑賞してしまう旅のことを、私は「音楽旅」と呼んでいる。クラシック音楽やオペラを愛する…

スズキさん
10日前
5

アドレナリン出まくり興奮するピアノ曲6選

クラシック音楽命のスズキです。こんばんは。 私にとって音楽とは基本的にナマ音楽、つまりライブである。録音・録画されたものはライブの予習として利用するもの、あるい…

スズキさん
2週間前
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鑑賞予定コンサート(5月〜7月、東京他)

終わってから感想を書くより、行く前に書いて推すのが better なのでは? 人混みが激しく極めて退屈で不快な東京だが(ネガティブでごめんよ)、そんな東京にも自慢できる…

スズキさん
3週間前
6

「トリスタンとイゾルデ」をイメージして画像を作りました

昨日、テーブルの上の2本だけ残ったバナナを見て、ふと思った。 これはトリスタンとイゾルデかもしれない。 さっそく写真を撮ってAdobe Photoshopで加工してみた。 コロナ…

スズキさん
1か月前
7

【ドイツ語】「トリスタンとイゾルデ」第1幕から気になる言葉を抜き出して語るだけの記事

この記事に辿り着くのは誰だろう?! あなたはワーグナーのオペラなんて全然知らないドイツ語学習者?それならぜひワーグナーの世界に足を踏み入れてみてはどうだろうか?…

スズキさん
2か月前
4

オペラに行く前にやること<鉄則>

妄想が好きですか? 刺激たっぷりのオペラの世界へようこそ! 世間では、短い時間でコアな部分を手っ取り早く楽しむ「タイパ」なコンテンツが人気らしいけど、本当に好奇…

スズキさん
2か月前
5

憧れのフランスのピアニストが今もまだ相変わらずカッコイイので紹介する

自動レコメンドが大嫌いだ。 私の好みに合わせて勝手に表示を決めるな! 私の興味範囲を勝手に狭めるな! 世間で人気の情報をトップに載せるな! (私にとってはそんなのど…

スズキさん
2か月前
7

鑑賞予定コンサート(3月〜4月、東京)

終わってから感想を書くより、行く前に書いて推すのが better なのでは? 人混みが激しくなり、ますますストレス指数が上がった、極めて退屈で不快な東京だが(ネガティブ…

スズキさん
2か月前
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ここが変だよ・・・おっと失礼、ここがユニークだよ日本のクラシック音楽コンサート

ヨーロッパのコンサートと比較して、日本のユニークなところをピックアップした。どうでも良いものもあるが、良い方向に変化していくといいなと思うものもある。 ヨーロッ…

スズキさん
3か月前
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【推し音楽】ムソルグスキー作曲の歌曲「死の歌と踊り」・・・死神さんが変幻自在!

この曲が好きだ! 好きな歌なので、面白さが伝わるように絵を描いてみた! 歌を聴きながらどうぞ♪ 歌って踊れるステキな死神さんの歌(1番〜4番)を、わたくしスズキが…

スズキさん
3か月前
5

ピション&ピグマリオンでメンデルスゾーンのオラトリオ「エリヤ」 を鑑賞!(作品予習&生演奏の感想)|アムステルダム音楽旅 …

今回、アムステルダム旅を決断したのは、このコンサートを聴きたいと思ったからだ!(え!コンセルトヘボウなのに、コンセルトヘボウ管弦楽団ではなく?!) 指揮者ラファ…

スズキさん
3か月前
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オランダ国立バレエ「ライモンダ」 (作品予習&生鑑賞の感想)★バレエ界の超大物新スターを発見してしまったかも?! | アム…

クラシック音楽コンサートやオペラの鑑賞のついでに、たまにバレエも観るのだが、いまだに楽しみ方がまだよく分からない。舞台は美しく飾られているし、音楽も素敵で、超絶…

スズキさん
3か月前
7
固定された記事

自己紹介(あるいはクラ音楽中毒という病歴)

クラシック音楽と出会ったのは20代後半。転職して、やっと趣味ぐらい楽しめるような経済状況を確保したというのがきっかけの一つ。 転職先での最初の1週間を乗り越えた自分へのご褒美として、コンサートとやらに行ってみることにした。何も知らなかったくせに、なぜかきちんと東京の主要ホールであるサントリーホールへ。 都内オーケストラの定期公演で、前半は来日ピアニストがソリストを務めるベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番、後半はドビュッシー2曲。座席はP席、つまりオーケストラの後方。まる

「《ニーベルングの指環》教養講座」 - 読了

連休後半の初日5月3日に図書館で受け取り、連休最終日の本日読了。370ページ。 冒頭の文によると入門書としてまとめられたとのことだが、完全なる初心者に読めるとは思えない・・・見知らぬカタカナや聞いたこともないコンセプトが満載なのでは?ワーグナーのオペラなど知らないのに、この本を難なく楽しく読める人がいたら友達になりたいぐらいだ。きっと素晴らしい教養と想像力をお持ちに違いない。そんな人、ほとんどいないのだろう。我々オペラファン(とりわけワーグナー楽劇ファン)と一般の人々の間に

ケフェレックさんからのメッセージ |ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番 Op.110

静まり返った空間に聖なる音色が響く。ピアノによる祈りの時間のようだった。 私は東京国際フォーラムのホールCをバカにしていた。だから、ソロリサイタルには向かない広すぎる体育館のような場所で、この響きは想定していなかった。 「静まり返った」は少し言い過ぎか? 遅れて席に着いた人々が出す音や、咳払い、紙の音などは聞こえた。それは仕方ない。それにも関わらず、客席が一斉にピアノの音に神経を集中させていることを感じた。 彼女の演奏を知っていて狙って来た信者(筆者含む)も多かっただろ

ピアノにおける "アルデンテ" と"ふにゃふにゃ"

まるで喜劇役者のような彼の名はジャン=マルク・ルイサダ Jean-Marc Luisada 先生。偉大なピアニストである。本日はピアニストであるルイサダ先生が日本の音大生の指導をする公開マスタークラスを観に来た。 あらまー!こんな人だったのね! こんな面白い人、日本には絶対にいないわ! 冒頭から喋る、喋る、まだ喋る。 主にフランス語と英語。 たまにちょっと日本語。 変な刺激を受けてしまった! 話が飛んでよくわからない部分もあった。(話についていけなかったのは私だけかも

【音楽旅のすゝめ】音楽を求めて旅したら、音楽には関係ない絶景にも出会う<ヨーロッパ>

「音楽旅」とは・・・ このコンサートを現地で聴きたい! 思い切って現地に行って鑑賞してしまう旅のことを、私は「音楽旅」と呼んでいる。クラシック音楽やオペラを愛する私にとって、それは主にヨーロッパで演奏されるコンサートである。 だが、しかし、旅に出るというのは色んなオマケがついてくる。本来の目的ではない、音楽に関係のない場所で感動することもある。たとえば、美しい風景に出会ったとき。 純粋に音楽を追いかけていただけなのに、「え?!何コレ?!」な瞬間(笑) 嗚呼、我が最愛の音

アドレナリン出まくり興奮するピアノ曲6選

クラシック音楽命のスズキです。こんばんは。 私にとって音楽とは基本的にナマ音楽、つまりライブである。録音・録画されたものはライブの予習として利用するもの、あるいはCDなどはサイン会でサインをもらう権利を買うためのものという位置付けである。 他のクラオタの皆様のように立派なオーディオセットを持っていれば、もう少し興味を持って楽しく音源鑑賞できるのかもしれないが、オーディオセットにお金をかけるぐらいなら、コンサートチケットや旅行にお金を費やしたい。そんな人間である。 とはい

鑑賞予定コンサート(5月〜7月、東京他)

終わってから感想を書くより、行く前に書いて推すのが better なのでは? 人混みが激しく極めて退屈で不快な東京だが(ネガティブでごめんよ)、そんな東京にも自慢できる点が1つだけある。クラシック音楽の公演数とそのレベルは、アジアでは確実にナンバーワンだ。すごいぞ!東京! 3月〜4月の鑑賞予定は残すところあと1公演。公私とも多忙だったが、皆勤賞の見込み。(何か忘れていないだろうか・・・笑) 5月・6月・7月は以下の5公演を鑑賞予定。 それぞれ、多くのコンサートの中から

「トリスタンとイゾルデ」をイメージして画像を作りました

昨日、テーブルの上の2本だけ残ったバナナを見て、ふと思った。 これはトリスタンとイゾルデかもしれない。 さっそく写真を撮ってAdobe Photoshopで加工してみた。 コロナ禍だった2020年夏、キャンセルしたドイツ旅(バイロイトではなく、ミュンヘンのオペラ祭りに行く予定だった)の旅費が戻ってきたとき、何か新しい勉強をしたいと思ってAdobe Creative Cloudのサブスクリプションを購入したのだった。これにはPhotoshopやIllustratorなどAdo

【ドイツ語】「トリスタンとイゾルデ」第1幕から気になる言葉を抜き出して語るだけの記事

この記事に辿り着くのは誰だろう?! あなたはワーグナーのオペラなんて全然知らないドイツ語学習者?それならぜひワーグナーの世界に足を踏み入れてみてはどうだろうか?ドイツ語を少しでも知っているなら、あなたには大きなアドバンテージがある。中世とかゲルマン神話とか哲学とか宗教とか愛とか死とか名誉とか、素人が挫折してしまうかもしれない長々しいストーリーでも、ドイツ語学習の一環と考えれば、きっと楽しく研究していけるはず。え!研究ですって?はい、研究です。オペラの世界は。 あるいは、あ

オペラに行く前にやること<鉄則>

妄想が好きですか? 刺激たっぷりのオペラの世界へようこそ! 世間では、短い時間でコアな部分を手っ取り早く楽しむ「タイパ」なコンテンツが人気らしいけど、本当に好奇心が強いあなたはきっと1分の動画なんてすぐ飽きてしまうのでは? それならぜひオペラを鑑賞してみよう。 長く楽しめます(笑) 美しいだけではないグロテスクな音楽に唸るかも知れない。 感動の物語かと思いきや、謎解きのような不可解なストーリーで戸惑ったり。 ドキドキ。 そんな時はどうするかって? 自分ならではの妄想を展開

憧れのフランスのピアニストが今もまだ相変わらずカッコイイので紹介する

自動レコメンドが大嫌いだ。 私の好みに合わせて勝手に表示を決めるな! 私の興味範囲を勝手に狭めるな! 世間で人気の情報をトップに載せるな! (私にとってはそんなのどうでもいい!) この世は退屈だ。退屈な情報ばかり押し付けてくるサイトばかり。 noteでもYouTubeでもトップページにずらりと並ぶ自動レコメンドは基本的に無視する。 しかし・・・たまに観てしまうこともある。 下の動画は、昨日YouTubeトップページの2列目ぐらいに、控えめに表示された新しい動画である。サム

鑑賞予定コンサート(3月〜4月、東京)

終わってから感想を書くより、行く前に書いて推すのが better なのでは? 人混みが激しくなり、ますますストレス指数が上がった、極めて退屈で不快な東京だが(ネガティブでごめんよ)、そんな東京にも自慢できる点が1つだけある。クラシック音楽の公演数とそのレベルは、アジアでは確実にナンバーワンだ。 3月・4月は以下の5公演を鑑賞予定。 数多くのコンサートの中から選んだ理由や演奏に対する期待度を書く。 「あら!面白そう!」と思ったら、チケットを買ってしまいましょう! 一緒に鑑賞

ここが変だよ・・・おっと失礼、ここがユニークだよ日本のクラシック音楽コンサート

ヨーロッパのコンサートと比較して、日本のユニークなところをピックアップした。どうでも良いものもあるが、良い方向に変化していくといいなと思うものもある。 ヨーロッパといっても、国によってコンサート鑑賞のお作法は異なる部分もあると思うが、大きくは違わないと感じる。まだ訪問していない国や訪問からだいぶ年数が経った国もあるので、私の知識は限られている。それでも、やはりヨーロッパと比べると日本は独特だと思う。 日本:コンビニでチケット発券!ヨーロッパのコンサートチケットは日本から簡

【推し音楽】ムソルグスキー作曲の歌曲「死の歌と踊り」・・・死神さんが変幻自在!

この曲が好きだ! 好きな歌なので、面白さが伝わるように絵を描いてみた! 歌を聴きながらどうぞ♪ 歌って踊れるステキな死神さんの歌(1番〜4番)を、わたくしスズキがご案内しよう。ちょっぴり妄想を加えながら。 大丈夫!怖がらないで! 一緒に前に進んでいきましょう! きっと死神さんとお友達になれます!(え!?) モデスト・ムソルグスキー作曲 Modest Mussorgsky (1839-1881, Russia) 歌曲「死の歌と踊り」 Песни и пляски смер

ピション&ピグマリオンでメンデルスゾーンのオラトリオ「エリヤ」 を鑑賞!(作品予習&生演奏の感想)|アムステルダム音楽旅 - フィナーレ♪

今回、アムステルダム旅を決断したのは、このコンサートを聴きたいと思ったからだ!(え!コンセルトヘボウなのに、コンセルトヘボウ管弦楽団ではなく?!) 指揮者ラファエル・ピション Raphaël Pichon は憧れの音楽家の一人だ。彼が立ち上げたアンサンブル・ピグマリオン Ensemble Pygmalion は、フランスを拠点に、主に古楽を演奏するアンサンブル。私の知る限り来日していないのでは?(日本で聴いた人いますか?) 彼らは今シーズン、ヨーロッパ各地でこのプログラム

オランダ国立バレエ「ライモンダ」 (作品予習&生鑑賞の感想)★バレエ界の超大物新スターを発見してしまったかも?! | アムステルダム音楽旅

クラシック音楽コンサートやオペラの鑑賞のついでに、たまにバレエも観るのだが、いまだに楽しみ方がまだよく分からない。舞台は美しく飾られているし、音楽も素敵で、超絶技巧の踊りも凄いねと思う。何か見落としている面白味を、いつか知ることができたらいいな。まだ道半ばである。(鑑賞のヒント等ありますでしょうか?) というわけで、バレエチケットを買うときは、とりあえず音楽目当てとなってしまう。今回は、自分にとってあまり馴染みのないアレクサンドル・グラズノフ(ロシア 1865-1936)が