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失敗した時、ポジティブになれる方法①|【ポジティブ心理学】

 今回紹介するのは、失敗して落ち込んだ時に必ず役に立つ方法です。失敗した後、以下のように考えた事はありませんか?

・自分のせいで失敗してしまったと考える
・失敗した事が、ずっとその事が頭から離れない
・失敗した自分はダメな存在だ
・また失敗するかもしれない

 失敗すると、どうしても落ち込んでしまいますよね。今回は、そんなネガティブな考え方をポジティブに変える方法を心理学を基にお伝えします。ちなみに今回紹介する方法も心理学の研究によって効果が実証されているものです。

はじめに


仕事で失敗して上司にひどく怒られてしまった。
周りにも迷惑をかけてしまった。


 日常でネガティブな出来事が起きた時に、自分のせいで失敗して周りにも迷惑をかけてしまったと思ったことは誰にでもあると思います。

 そして、その事が一日中頭から離れず、心がドキドキしてしまう。家に帰ってからも「自分のせいで周りに迷惑をかけてしまった」と落ち込んでしまう。さらに「また失敗してみんなに迷惑をかけるかもしれない」とネガティブになってしまう。


そこであなたはこう思うかもしれません。


「仕事に行きたくない」



その気持ちよく分かります。とても辛いでしょう。
失敗した自分に対して、みじめでつまらない存在だと考えしまうかもしれません。


 でも、それは間違っています!あなたは決してみじめでつまらない存在ではありません。そして、あなたは必ず落ち込んだ状態から立ち直って、勇気を持った自分に変われます。

 なぜ、そう言い切れるのか。それは心理学で、失敗によって落ち込んだ人がポジティブになる方法が明らかになっているからです。
 その方法は簡単です。失敗した後の自分のネガティブな捉え方に反論するだけです。自分のネガティブな捉え方に反論することで、ポジティブな捉え方を身につけることができるのです。
 その具体的な方法について、これから説明していきます。

1.失敗した後に落ち込む原因とは
-失敗の捉え方-

 そもそも、失敗して落ち込んでしまうのは何が原因なのでしょうか?その大きな原因は、失敗後の失敗の捉え方がネガティブになっていることです。例えば、失敗した後「失敗したのは、自分のせいだ」「失敗したのは才能が無いからだ」「自分はいつも失敗ばかりする」とネガティブに捉えるから、気分もネガティブになり、落ち込んで行動できなくなってしまうのです(図1)。

 逆に、失敗しても落ち込まない人もいます。あなたの周りにも思い浮かぶ人はいませんか?おそらくその人は失敗した後に、失敗をポジティブに捉える習慣が身についています。つまり、失敗の捉え方がポジティブだから、失敗しても落ち込まずに勇気を持ち続けているのです。例えば、失敗した後「必要なことを知らなかったからだ」「運が悪かったからだ」「あんなに怒鳴る上司はおかしい」と捉えるから、気分もポジティブになり、何度も挑戦して成功するチャンスをつかめるのです(図2)。

 失敗をした時に重要なのは、失敗の捉え方です。失敗という事実は変えられませんが、失敗の捉え方は誰にでもポジティブに変えることができます。そして、失敗の捉え方が起因して、あなたの気分や行動が大きく変わります。図1と図2を比べれると、②の捉え方次第で大きく変わっていることが分かると思います。
 そしてもっと言うと、失敗の捉え方を変えるだけであなたのこれからの人生が大きく変わります。これは決して大げさな表現ではありません。失敗の度に落ち込んでチャレンジをしなかった人と失敗しても粘り強くチャレンジを続けた人の差は、10年、20年と年月の経過とともに、大きくなっていくことは容易に想像できます。
 以上のことから、失敗の捉え方をポジティブにする重要性は分かっていただけたのではないでしょうか。では早速、失敗の捉え方をネガティブからポジティブへ変えていきましょう。

2. 失敗の捉え方をポジティブに変える方法
-ネガティブな考えに反論する-

 失敗の捉え方をポジティブに変える方法は、たった3ステップです。以下の例を参考にやってみましょう。

○反論する方法

 ① 失敗に対する思い込み
 ② ①に反論していく
 ③ ②を基にポジティブに捉える

失敗場面
 タナカさんは、その日が提出期限だった書類を作り忘れてしまい、上司に怒られた。 

① 失敗に対する思い込み
 僕って本当に無責任。今日提出だった事は一ヶ月前に聞いていたのに、作り忘れてしまって情けない。こんな僕は上司に怒鳴られて当然だ。次は会社を辞めろ言われるかもしれない。明日から職場でのコミュニケーションも取りづらいなぁ。

※失敗の原因が自分になっていると思います。失敗を全て自分で背負うとストレスが高くなってしまいます。

② ①に反論していく
 今回は運が悪かったな。思い返せば、今まで他の業務をちゃんと忘れずにいた事の方が断然多い。そもそもそこまで大きな迷惑をかけてもないし、上司もあんなに怒鳴る必要は無かったんだ。きっと上司は機嫌が悪かっただけだ。今回たまたま提出できなかっただけで、自分の事を無責任だとか怒鳴られて当然だなどと思うのは間違っている。

※失敗の原因として自分以外の「上司の機嫌が悪かった」「運が悪かった」に目を向ける事がポイントです。自分を許せるような理由をつけて、自分の思い込みを反論していきましょう。

③ ②を基にポジティブに捉える
 提出が遅れてしまった事はやはり申し訳ないけれど、これで上司に見放されるとは思わない。だって、機嫌が良い時はあんなに怒鳴ることはなかったから。次からカレンダーに書いて忘れないようにしよう!
 そう思い直すと明日から上司や周りとも良いコミュニケーションがとれて、次に生かすことができた。

 実は、あなたの失敗に対する思い込みが間違っている可能性があるということに気付きましょう。失敗の責任を全て自分で負うことは、責任感が強いとも言えます。しかし、たまたま運が悪かった可能性や上司が必要以上に怒鳴っている場合もよくあるのです。業務量が多すぎるのが原因かもしれませんし、話を聞いた時にたまたまボーッとしていただけかもしれません。
 このように失敗の原因はそもそも複数あり、特定しづらいので自分だけのせいにするのは、間違えている可能性が高いのです。
 人は必要以上にネガティブになるとコミュニケーション能力が低下し、対人関係が上手くいかなくなる可能性が高まります。生産性も低下し、感染症やうつ病のリスクも高まります。このように、失敗をネガティブに捉えても良いことはほとんどありません。
 失敗をすべて周りのせいにするのは良くないでしょうが、できるだけストレスのない捉え方をするのことは非常に重要です。なぜなら、人はポジティブになるとコミュニケーション能力、生産性を高め、感染症やうつ病のリスクを低下させてくれるからです。

おわりに

 日本人は、真面目な人が多いとよく耳にします。真面目だからこそ、失敗の責任を全て背負って潰れてしまう人がいるのでしょう。実際に、日本でのうつ病の罹患率はずっと上昇していますし、自殺率も世界トップクラスです。
 もっと肩の力を抜いて、失敗しても周りや運のせいにしても全然良いのです。失敗した時に、他の人にどう思われるかはそんなに重要なことではありません。重要なのは、あなたが困難に立ち向かえることです。そして、あなたが健康でいてくれることです。

 だから、これからは失敗してもポジティブに変換していきましょう!
 繰り返すことで、自然とポジティブな捉え方ができるようになります。たとえ誰であっても可能性です。これは、ポジティブ心理学の父マーティン・セリグマンの研究からも明らかになっています。

 実際に私も元々は失敗をネガティブに捉えるのが癖でしたが、今では失敗を前向きに捉えたり、いちいち気にしなくなったりするようになりました。かなりストレスが軽減されたと実感しています。



 何度も同じ失敗をしてしまう場合があるかもしれません。例えば、対策しても失敗を繰り返してしまう、一生懸命やってもミスしてしまう等です。その場合、ADHDの可能性があります。私は精神科医ではないので一概にはいえませんが、私はその類でした。
 もしADHDだった場合、職業があなたの強みとマッチしていない可能性大です。失敗の捉え方も大事ですが、これからの生き方を考えていくとより幸せになれるかもしれません。何か相談があればぜひ協力します。


失敗した時にポジティブなる方法①|【ポジティブ心理学】

寺尾誠弘




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