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【映画評】「市民ケーン」はnoteに影響を与える

NHK・BS3で放送されていた「市民ケーン」を録画して鑑賞しました。
で、映画評を書いてみようと思います。

なぜ今、「市民ケーン」(かなり昔の作品)なのか問われると、特に理由はありません。
テレビの番組表を見ていてたまたま目に入り、「お、そういえばあの『市民ケーン』ってどんな映画だったっけ?」と思い、観てみました。

はじめに

戦中の作品なので、情報を。

1941年公開 アメリカ
監督 オーソン・ウェルズ
脚本 オーソン・ウェルズ、ハーマン・J・マンキーウィッツ
撮影 グレッグ・トーランド

簡単なあらすじ
大富豪の新聞王ケーンが「バラのつぼみ」という謎の言葉を残してこの世を去った。その言葉の意味を探るよう調査を命じられたニュース映画の編集者は、ケーンの元妻や事業のパートナーら、生前の彼を知る人々に取材を重ねていく。やがて浮かび上がったのは、すべてを手に入れた男の孤独な生涯だった。

映画.comより

名作の誉れ高き作品…でも古さは否めない

映画ファンの方はご存じだと思いますが、この「市民ケーン」はかなり名作の誉れ高き作品です。
いろんな媒体で「オールタイムベストテン(映画史上最も面白い10本)」のアンケートが実施されていますが、常に上位に入ってきます。
ベストファイブくらいには必ず入ってるんじゃないかなあ。ひとことでいえば、洋画の古典ですよね。

そこまで評価が高い理由は、当時としては斬新な撮影技法(パン・フォーカス、長回し、ローアングルなど)が使われていることが大きく影響しているのですが、今回観た感想を言うと、そこまで斬新な印象はありません。まあ戦中の作品ですからね。。。

ただ、この作品は監督のオーソン・ウェルズが25歳の時のものなのですが、その若さからのギラギラしたエネルギーはあります。「誰も見たことがないものを作ってやろう」的な作家性は感じました。

でも感想を簡単に言っちゃうと、「面白くなくはないけど、う~ん、やっぱりちょっと」って感じです。全体的な古さは否めません。

ストーリー構成は面白い

じゃあオッと思ったところがないかというとそんなことはなくて、脚本の構成は面白いなと思いました。

この映画では最初にケーンが死んだ後に、ケーンの生涯を短くまとめたニュース映像が流れます。
今からこういうことをした人の人生を追いかけますよ、って教えてくれるのですが、これって平たく言えば、あらすじですよね。

で、こんな短くまとめたものじゃよく分からないからってことで、ケーンをよく知っている人物(同僚や親友、元妻など)にインタビューして、そのインタビューの証言をもとに回想シーンが入って、という形でストーリーが進みます。

このストーリー構成ってなにかに似てませんか?

そうなんです。
note内で見かける映画感想文の記事の構成に似てますよね。

まず、あらすじの紹介があって(この映画評もそれに倣いました)、そして、感想だったり具体的なエピソードの紹介だったり、少しずつ細部を掘り下げていく。
まさしく「市民ケーン」のストーリー構成なんですよね。
「市民ケーン」は80年後のnoteにも影響を与えているのです。
そう考えるとすげえなあ。古典の力は偉大ですね。

ちなみにケーンが死ぬ間際に発した「バラのつぼみ」という台詞は、「アメリカ映画の名セリフベスト100」の第17位なんだそうです。
実生活で披露するタイミングは、本物のバラのつぼみを見た時以外、なさそうですね。。。

総合評価 ☆☆☆

☆☆☆☆☆→すごい。うなっちゃう!世界を見る目がちょっと変わる。
☆☆☆☆ →面白い。センス・好みが合う。
☆☆☆  →まあまあ。
☆☆   →う~ん、ちょっと。。。
☆    →ガーン!

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