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マメコガネとオンナノコの行方➂


「山⁈なんで、自ら虫の住処に行くわけ?ひゃー、無理無理。かかわりたくない、キモキモ」
眠っているような沈黙の中、彼女のキモ話し、私の吹き出し笑いが社内に響く。

海を愛する虫キモ発言隣女子は一見めちゃ怖い。でも私は知っている。こういう人って、実はめちゃ親身。新味。新しい味がするー。知識を大大披露する人には近づかないよ。疲労するからね。体質上、聞いちゃうけどね。知らないフリをして過ごす。いや、本当に知らないってこともあるし、とにもかくも杏ちゃんはパッパラパーだったりするわけ。難聴とかエンパスとか言ってるみたいだけど。色々と、ま、関わることは、ま、ないかな。キミとか君とか、あー、花壇に捨てられてるなら?拾うけどね。だってそこにいたって、水を与えたって、咲かないぢゃない?だったら持ち帰るのが私の役割。これは使命。指名されてるコト。【価値のある記事】とか。死んでも..推さないでね。笑 【価値のない記事】くんに、今は、「キミって最高!」としか思えない。人に嫌われても構わないって彼みたいなこというし、私も然り。頭脳戦はしないよ。だってパッパラパー杏ちゃん。違和感を発せずにはいられない。だから、私の周りから人が減ってく笑(歓迎)それって、私には必要な人しか残らないってこと。それって幸せだと思うんだ。『残1』で構わない。冷凍庫に眠ってるシュウマイみたいなものよ。あの子、どーする?って、今さらチン!するにはあまりにも古すぎるのよ。コーヒー・ミルに入れられた安っぽいブラジル豆はこっぱみじんだし。青カビチーズはあたしの脳みそで既に溶けましたー。

ここまで読んでみて分かるでしょ?
あたしが使いもんにならなくなる理由。



虫キモ海スキ女子が私の隣の席に着席する。どーしよ、怒られたら。防御率アップのために、彼女を『マメコガネさん』と呼んだ。心の中でね?なぜなら、髪色はマットグリーンがかっていたし、メガネをかけていたから。

マメコガネさんは、いつも怒っていた。怒るのは気付ける人なんだよね。何に怒ってるかと耳を傾けたら、私には気付けなかった緻密なお仕事。私はといえば、マメコが飲んでいる黒い液体が気になって仕方ない。そして仕事が捗らない。笑

笑いごとじゃない。
前の職場のPCを、いつでも返せるように持ち歩いていたのだが、鍵をかけていたはずのロッカーの中から消えていた。え⁈青ざめた。

マメコガネ虫の─
金属性の─
緑色の─
光沢よりの─
マット感よりの─
青光り。
目立っていたと思う。


コケコッコー、コケッコケッ、コーッて今にも卵を産みそうな位に。青ざめた海が見渡せる22階から、血の気を失う私の顔もまた青い。何の偶然か、青越しには前の会社が前にある。見下せる程度のビルだった。まずい。誰に盗まれたのだろう?そろそろ、PC返してコールが届くはずで

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オンナノコの日。
先日、高値の血をお断りしたショウにメッセージを送る。もったいないお化けの仕返しだ。『やっばい。ショウ、やばい。どうしよう、、


「どーかしたんですか?」
ぎゃー!あ、あ、すみません。社内の男性が背後に。サーファーなのか髪色が不思議な金髪だ。「あ、いや、ああ、大丈夫です」大丈夫じゃなさのアピール感たらない。マメコさんがやってきた。どした?って。うん、はい、ここは一旦大丈夫です。一旦しめましょうか。


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軽々しく私にメッセージを送り続ければ、とても楽な話ではあるけれど。大抵の男性は、女性への気遣いだとか配慮だとかで止める。もっとも優先すべきは、自分が傷付きたくないだけでしょう? タイミングが悪いとは何とも便利な言い回しである。どこでも使用できる。結婚できない理由?いやいや、できないんじゃなくてしないことを選択しているだけだ。タイミングの問題だと言うが、もっとも優先すべきは、オンナノコと遊び続けたいからでしょう?(ま、結婚してからでもできることだけど)


メッセージの返信が届いていた。
あ、ショウじゃない。
夜鳥からだ。

『次は金曜か土曜の夜ね。21時半よろしく。
この前のワンピースあまり好きじゃないから、他のにして。またレンラクする」

夜鳥は気遣いも配慮もない人だ。自分が傷付きたくないからだ。欲望を満たすために必要なこと。私が在ればいい。とは言っても体だけ。楽な話だ。だから私は、彼の欲望を満たすために労働する。とは言っても金銭では繋がってはいない。彼は、断られる事がもっとも嫌いだ。私は、必要とされている事を喜びと知った。感じたのではなく知った。人は一度『知る』と『知らない』頃には二度と戻れないのだ。それを知ってるから、夜鳥の欲望に応える。彼の好きなシナモンの匂いがするボディークリームで出来上がる私の体。


あ!!

ダメだ。
私オンナノコ日だった。
なんて断ろう?
断られる事がもっとも嫌いな夜鳥。


マメコさんが目の前で黒い液体を体内に流し込んでいた。ごくごくごく。「あっ」私はもっとも優先すべき事項を忘れていた事に気付く。サンゴは18時以降。ダケド。空気の色を虹色に変えてくれるサンゴのpageへアクセスしにいくよ。
「マメコさん。何飲んでるんですか?」



それって内臓洗えたりしますか?


新味、狂気に飾る退廃。
血が引く青い海。
甘ったれたヒステリア。
ある種の覚醒は子宮からきている。
マメコさんのブラックコーヒー☕️
その頂き方に終わらない明日を見る。







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