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映画の感想とか解説

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#映画

パラサイト/半地下の家族  貧困の苦しさ

パラサイト/半地下の家族  貧困の苦しさ

パラサイト/半地下の家族

かなり流行っていたと思うのであらすじなどは不要に思えるが、いわば貧困家族が身分詐称をして富豪家族に取り入る様を描く映画だ。

普段、邦画以外の映画をほとんど見ないため、韓国映画にはなじみが無く、とりわけポン・ジュノ監督という監督もこの作品を視聴して初めて知ったような具合である。
しかし、単純な本筋のテーマへの解像度はともかく、美術的描写の美しさ、脚本のわかりやすさ、テン

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日記:11/23 首を観てきた

日記:11/23 首を観てきた

おねむだ。
昨晩はつい夜更かししてしまった。

習慣的に睡眠薬を飲んでいるのだが、効き始めるまでに1時間弱、ピークまで90分くらいなのでちょうどいい時間に飲まないと丁度良い時間に寝れない。
そして持病の薬である利尿薬(的な奴)を寝る4時間前くらいまでに飲んでいないと夜中に尿意で目覚める羽目になる。

昨日は友達と遊んでいてどちらも飲むのが遅れてしまったため、寝るのは遅く、また夜中にトイレに行きたく

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エンドレス・ポエトリー

エンドレス・ポエトリー

この映画は、前編であるリアリティのダンスの続きであり監督であるアレハンドロ・ホドロフスキーの自伝映画だ。

人生の数奇的な成り行き、父親の隠された苦悩がテーマであった前編とはうって変わり、青年期のホドロフスキーの成長、出会い、苦悩、詩人として生きる覚悟など本人自身の自省がテーマになっている。

この映画では、これまでのホドロフスキー映画と同様に芸術的な画作りや比喩を凝らした舞台美術で心情が豊かに表

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ファイトクラブの考察 マーラとタイラー

ファイトクラブの考察 マーラとタイラー

ファイトクラブは真の映画だ。"観てない人は見た方がいいし観た人ももう一度観た方が良い"。

ファイトクラブには真の男になるためのノウハウやメッセージが詰め込まれている。
しかし、なにぶん心境や状況の説明が詩的であるため見た後にしっかり考える必要がある。
この記事は、主にそんな感じのことを考えて検索画面を開いたであろうお前を対象に書いた。

ファイトクラブは、ただイカれた男とイカれた男とイカれた女と

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エル・トポの感想

エル・トポの感想

エル・トポという映画を鑑賞しました。二度目になります。

4年前に一回目鑑賞した時はよく意味がわからなくて謎の後半場面がある達人処刑ムービーみたいな気持ちで観てましたが、何度か考察記事を読んだりしてるうちに理解できました。

メチャクチャ良い…………

カルト映画とか言われてますが、実際のところは最高の最高の出来です。

人間の内面や生き方、罪と罰、償いなどが高い解像度で描かれてて、終始共感の嵐で

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ミッドサマーの感想と解説

ミッドサマーの感想と解説

まず、監督の描きたかったものはホルガの人々と生活、それと"異常性"、あとダニーの内面の情動だと思います。派手なアクション映画ではないし、監督も言っている通り(そうでなくても観ればわかりますが)ホラー映画でもないので、いかにしてダニーの感情やその動きを表現するか、というのが製作時のポイントだったわけです。

映像作品では、「快晴の昼間」というのは元気さ・明るさ・楽しさなんかの記号として用いられます。

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