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#55 「失敗」や「悩んだ経験」は財産。重ねた分だけ成長できる『後悔しない社会人1年目の働き方』

こんにちは、森本千賀子です。#44~#54でお伝えした『壁を乗り越える』のパートを振り返りたいと思います。

私も新人時代にはいろいろな壁にぶつ かり、悩みました。
そのひとつが、お客様との関係作りです。営業部門に配属された私は「お客様と仲良くなろう」と思って張り切っていました。

人との関係を深めるには、とにかく仲良くなること。......学生時代の延長のような発想でした。実際、商談だけでなく、プライベートの雑談で盛り上がったり、ランチをご一緒したり、飲みに行ったりと、気さくに話せる間柄のお客様はずいぶん増えました。

ところが、それによる弊害も生まれるようになったのです。仲良くなったお客様から、「値引きしてよ」「うちの会社に有利になるように便宜を図ってよ」など、甘えられるようになってしまいました。

皆さんも、仲の良い友達から頼まれると、嫌なことでも仕方なくOKしてしまうこと、あるのではないでしょうか。そんな感じで、「頼まれると断りにくい」という私の気持ちを見透かされ、スキにつけ入られてしまったのです。「こんなの本当の信頼関係とはいえない」と、葛藤したものです。

そんな経験を経て、お客様と仲良くはなっても、一定の緊張感を保つことが大切だと実感しました。以来、お客様と飲みに行って本音トークを展開したとしても、翌日に送るお礼メールや次回訪問ではしっかりとした敬語を使い、ビジネスに関する新たな情報や提案を欠かさず提供するなど、オンオフのメリハリをつけるように心がけてきました。無理な交渉を持ちかけられても、できないことは「できない」と毅然とした態度で対応する。 逆にこちらも相手に甘えることなく、「これくらいでいいだろう。許してもらえるだろう」なんて妥協はしない。それを徹底してきました。結果、今では多くのお 客様たちと、表面的な「仲良し」ではなく、本当の意味でのパートナーシップを結ぶことができたと思います。

そのほかの新人時代の「失敗談」については......実はほとんど思い出せません。 山ほどあるはずですが、その場で反省したら、どんどん忘れていったのです。「今後はこうしよう」だけ肝に銘じ、失敗そのものの苦い記憶はすぐに消し去りまし た。それが20年間、楽しく仕事を続けてこられた秘訣といえるかもしれません。

最後に、悩んで立ち止まってしまいそうなあなたに、次の言葉を贈ります。

中国の竹の種は、まいてから 4年間は小さな芽が出るだけ。
何ひとつ成長が見られない。
その4年間、成長はすべて地面の中。
土の中に深くその根を張っているのだ。
そして、5年目。その竹は一気に 25メートルも伸びるのだ。

うれしいことに人生は 中国の竹の話に似ていることが多い。
まじめに働き、時間とエネルギーを注ぎ、
成長するためにありとあらゆる努力をする。

数週間、数ヵ月あるいは数年、
何も成長が見えてこないときがある。
そこであきらめることなく、
忍耐強く努力を続けていれば、
竹のように5年目は必ず やってくるのだ。

―スティーブン・R・コヴィー

「7つの習慣』より

悩んだときも、行動だけは止めないでください。
動くことでカがつき、必ず成果につながっていきます。

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”壁を乗り越える”を振り返ります

44 がんばっても成果が挙がらないときには

45 仕事で失敗したら

46 叱られて落ち込んだときには

47 教えてくれる人・相談できる人がいないときには

48 どうしても苦手な上司・先輩がいるときは

49 会社や上司の方針に疑問を抱いたときは

50 古い慣習に抵抗感を抱いたら

51 不本意な「異動」を命じられたら

52 仕事が楽しくない・苦痛と感じたときには

53 心が弱ってしまったときには

54 どうしてもモチベーションが上がらないときには

私からお伝えする内容が、あなたの課題の突破口となり、成長の一助となることを願っています。

『後悔しない社会人1年目の働き方』
仕事場でのルール、「社会」のオキテ、気配りの作法、モチベーションの保ち方、挫折した時の復活の仕方などについて、自身の経験や後輩指導の経験はもとより、企業トップ・人事担当の視点も持つ森本千賀子ならではの考え方・アイデアを伝授します。

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