定理トレミーの定理 四角形 $${\triangle\mathrm{ABCD}}$$ が円に内接しているとき $$ \mathrm{AB}\cdot\mathrm{CD}+ \mathrm{DA}\cdot\mathrm{BA} = \mathrm{AC}\cdot\mathrm{BD} $$ が成り立つ. トレミーの定理は逆も成り立つのだが, それは, トレミーの不等式と呼ばれる幾何不等式で表すことができる. トレミーの不等式 平面上の 4点 $$
かわいい理系数学さんの文書にあった問題です. かわいい理系数学さんの答案は完璧です, 受験勉強の一環としてこの問題を勉強する場合はそちらをご覧ください. ここでは, かわいい理系数学さんのもっとうまい解法がありそうだという直観に対する私なりの回答です. これからの解法は完全に高等学校の数学の範囲を超えています, 高校生, とくに受験生の方は大学で数学を学ぶとこれまでとは違うものの見方が出来るようになるんだと思ってもらえれば十分です. 後の文書の都合で
問題$${xyz}$$ 空間において, $${x}$$ 軸を軸とする半径 2 の円柱から, $${|y|<1}$$ かつ $${|z|<1}$$ で表される角柱の内部を取り除いたものを $${A}$$ とする. また, $${A}$$ を $${x}$$ 軸のまわりりに $${45^{\circ}}$$ 回転してから $${z}$$ 軸のまわりに $${90^{\circ}}$$ 回転したものを $${B}$$ とする. $${A}$$ と $${B}$$ の
定理定理1(スチュワートの定理) 三角形 $${\triangle\mathrm{ABC}}$$ の辺 $${\mathrm{BC}}$$ 上の点 $${\mathrm{P}}$$ について $$ \mathrm{CP}\cdot\mathrm{AB}^2+ \mathrm{BP}\cdot\mathrm{AC}^2 = \mathrm{BC}\left(\mathrm{BP}\cdot\mathrm{CP}+\mathrm{AP}^2\right) $$ が成
英数字$${ e }$$ (ネイピア数) ア行 位相 ー 基底:東北大学大学院数学専攻 2023年度 共通 [2] ー 準基底:東北大学大学院数学専攻 2023年度 共通 [2] ー 積位相:東北大学大学院数学専攻 2023年度 共通 [2] カ行 合成関数の微分 ー 連鎖律の証明の歴史 コンパクト空間:北海道大学大学院2023年入試[2] サ行 重心座標 スターリングの公式:極限値の計算 スチュワートの定理 積位相:東北大
問題 確認事項位相空間 $${(X,\mathcal O)}$$ において開集合の族 $${\mathcal B\subset \mathcal O}$$ が任意の開集合 $${O\in \mathcal O}$$ を $${\mathcal B}$$ に属する開集合の和集合で表すことができるとき, $${\mathcal B}$$ を位相 $${\mathcal O}$$ の基底と呼ぶ. 命題1 位相 $${\mathcal O}$$ の開集合の族 $${\math
問題実数 $${\displaystyle\int_0^{2023}\frac2{x+e^x}dx}$$ の整数部分を求めよ 解答$${0 \leqq x \leqq 2023}$$ のとき $${\displaystyle\frac2{x+e^x}\leqq \frac2{e^x}}$$ だから $$ \begin{array}{lcl} \displaystyle\int_0^{2023}\frac2{x+e^x}dx& \leqq & \displaystyle \
問題(1) 方程式 $${\displaystyle e^x=\frac{2x^3}{x-1}}$$ の負の実数解の個数を求めよ。 (2) $${\displaystyle y=x(x^2-3)}$$ と $${\displaystyle y=e^x}$$ のグラフの $${x < 0}$$ における共有点の個数を求めよ。 (3) $${a}$$ を正の実数とし, 関数 $${f(x)=x(x^2-a)}$$ を考える。 $${y=f(x)}$$ と $${y=e^x
高等学校の数学の定義とは違うかもしれないが, 多くの微分積分学の書籍で採用されている凸関数の定義を紹介し, 定義から導かれる凸関数の性質を述べる. 区間 $${I}$$ で定義された関数 $${y=f(x)}$$ が区間 $${I}$$ の任意の 3点 $${a, b, c}$$ に対して $$ a<b<c\quad \Longrightarrow \quad \frac{f(b)-f(a)}{b-a}<\frac{f(c)-f(b)}{c-b} $$ を満たすとき
点・ベクトル・座標この節ではベクトルを高等学校の教科書とは少し違う視点で概観する. 線分に向きをつけたものを有向線分と呼ぶ(有向線分という用語は一般的なものではない.). 視覚的には線分の両端点の一方から他方へ向かう矢印であり, 出発点, 到達点となる線分の端点をそれぞれ有向線分の始点, 終点という. 有向線分は始点と終点の順序対とみなすことができる. とくに, 始点と終点が同じ点のときも長さ $${0}$$ の有向線分として認めるものとする. 始点が $$
問題確認事項定理1 距離空間において次の 3条件は同等である. (1) 任意の開被覆は有限部分開被覆をもつ. (2) 任意の数列は収束部分列をもつ. (3) 任意の無限集合は集積点をもつ. 定理1 の条件を満たす空間をコンパクト距離空間と呼ぶ. 実際にどの条件をコンパクトの定義に採用するかは書籍による異なるが, (1) を採用するものと (2) を採用するものが多い. また, 一般の位相空間におけるコンパクトの定義は (1)
序論2024年3月1日に掲載した「微分の定義と連鎖律」を読んだ知り合いからコメントを頂きました. その友人はいつも私の記事にコメントと貴重な意見をくれるのですが, 今回のコメントには連鎖律(合成関数の微分の公式)の証明の歴史に関する論文([4])が紹介されていました. この記事は「微分の定義と連鎖律」の補足として、上記の論文の紹介と有名な日本の微分積分学の教科書における連鎖律の証明を紹介します。 小柴による連鎖律の証明の歴史の考察この節では小柴([4])の内容を紹介
序論定義1 $${x=a}$$ を含むある開区間で定義された関数 $${f(x)}$$ について極限値 $${\displaystyle\lim_{h\rightarrow0}\frac{f(a+h)-f(a)}h}$$ が存在するとき, $${f(x)}$$ は $${x=a}$$ で微分可能であるといい, 極限値 $${\displaystyle\lim_{h\rightarrow0}\frac{f(a+h)-f(a)}h}$$ を $${f'(a)}$$ で表し,
高校生向けの演習問題です。 この問題は 2023年度九州大学の入学試験問題の類題です 問題実数全体で定義された実数値関数 $${f(x)}$$ と $${g(x)}$$ は次の 4条件を満たしている. (A) すべての $${x,y}$$ について $${f(x+y)=f(x)f(y)+g(x)g(y)}$$ (B) すべての $${x,y}$$ について $${g(x+y)=f(x)g(y)+g(x)f(y)}$$ (C) $${f(0)\neq0}$$ (D) $${f
問題 解答条件(D) を 2つに分けて (D1) $${f(x), g(x)}$$ は $${x=0}$$ で微分可能である. (D2) $${f'(0)=0}$$, $${g'(0)=1}$$ である. とする. (1) 条件(B) において $${x=y=0}$$ とすると $${g(0)=g(0+0)=2f(0)g(0)}$$ だから $${g(0)(2f(0)-1)=0}$$ であり, $${g(0)=0}$$ または $${\displaystyle f(0)
問題解答$${1\leqq a_1\leqq 6}$$ より $${|1-a_1|=a_1-1}$$ である. 同様に, $${|a_n-6|=6-a_n}$$ である. よって $$ K_n = 5+a_1-a_n+|a_1-a_2|+\cdots+|a_{n-1}-a_n| $$ である. ここで $$ J_n = a_1-a_n+|a_1-a_2|+\cdots+|a_{n-1}-a_n| $$ とおく. $${|a_1-a_2|\geqq a_2-a_