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あこがれのうた

仕事からくたくたに帰ってきたら、玄関前にAmazonからの荷物が届いている。ちょうど同じタイミングに帰宅した、隣の部屋の向井秀徳に「冷凍都市ですね」と言われたい。

カップラーメンを食べながらオードリーのラジオ聴いて、お風呂に入る。パッとスマホを見たら、黒猫チェルシー・渡辺大知から「今度あの本貸してくれない?」と口実めいたLINEが入っているのを見て「やれやれ、しょうがないな」と思いたい。

朝。ヨーグルトとバナナ食べる。出勤したら、隣の席の羊文学・塩塚モエカに「今日もだるいね」と話しかけられ、「そうだね」と答える。そして、新作のチョコレート菓子を分け合って食べながら「もう冬の匂いするね」と笑い合いたい。

調子が出てきて、プレゼン資料を着々に進めていたのに、「ここミスしてる。詰めが甘いところを直したら、貴女はかなり優秀」と上司の椎名林檎に叱咤激励されたい。

誰にも気づかれないように「この資料はこうやって直すんだよ」と手書きのメモを、星野源に渡されたい。そして、そのメモを机の引き出しの中にコレクションしたい。

休憩時間にちょっとコンビニに行こうと喫煙所の横を通ったら、そのガラスの向こうにKing Gnuの井口理がいて、少しだるそうに照れながら会釈され、会釈し返したい。

やっぱり定時には終わらなくて、残って仕事していたら、たまたま同じように仕事を頑張っている先輩・秦基博がいて「早く帰って子どもの顔が見たいんですよ」というエピソードを聞いてほんわかしたい。

くたくたになって会社を出る。同じく残業していたであろう、少し前を歩く長岡亮介のスーツ姿を見て、「自分はあの人の横を歩けないわ~~」とおセンチな気持ちになりたい。

コンビニで350mlのビールを買おうとしたら、同じものを手にしてしまったきのこ帝国・佐藤千亜妃に、そのビールを譲りたい。

帰宅したらポストに手紙が入っている。学生時代の同級生・あいみょんからの「元気?」という、らしくない手紙に胸を打たれて、「マリーゴールド」を改めてじっくり聞きながらお返事を書きたい。

気付いたらベランダで大声で歌ってしまった。私の声を聴いて、気を利かせた下の階の住民、くるり・岸田繁のギターの音色に感謝して癒されたい。


私のiphoneの音楽を、立体化させてみた。こんな生活、よい。

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