宇多田ヒカルがたどり着いた「今」を想う
2024.7.24
「HIKARU UTADA SCIENCE FICTION TOUR 2024」
に行ってきた。
実は6年前にチケットが当たっていたのだが、祖父の容態が悪化し、泣く泣くキャンセルすることになったのだ。
最初は残念だったけど、お陰様で祖父の死を通し、私はあるメッセージを受け取ることになった。
だからライブに行けなかったことは必然で、
会うのは今じゃなかったんだと、当時状況を理解したっけ。
あれから6年経ち、
またツアーが始まることを知る。
今回もツアーは抽選販売。当たるかどうかは応募しないと分からない。
心配だったが無事当選した。
<次こそ本当に本当に、会えるんだ!>
宇多田ヒカルとの出会いは小学生の頃。
当時絶賛SPEEDブーム中の私だったが
気だるくR&Bのかっこいいメロディ。
15歳が歌っていることを知り衝撃的が走った。
これまでの私は
音楽はメロディにしか魅力を感じていなかったが、
宇多田ヒカルの歌詞に触れた時、
まるで哲学のようで、この人が伝えたいことはなんだろうと頭の中で何度もフレーズが繰り返された。
「なんで悩んだって仕方ないの?」
「なんで1人じゃ孤独を感じられないの?」
あの時は全く分からなかったけど、
今は自分なりに分かる。
混沌とした世の中におかしさを感じながら、
仕方ない、そんな日もあるさと受け入れつつ。
希望があるようでないこの世を生きている。
切なく棘があり、
大人と子供の狭間のような。
トーク番組では、
無邪気で真っ直ぐで嘘つけなくて。
そんな姿が大好きだった。
宇多田ヒカルの魅力は、
曲の雰囲気や歌詞が年齢を重ねるごとに変わること。
自分のために書いていた曲が
あなた、誰か、皆、そして
人類全てへと広がっている。
今回のツアーでは
会場全体が彼女の大きな愛に包まれた。
宇多田ヒカルの歌う、数々の名曲たち。
優しく、美しく、繊細
まるで聖歌を聴いているようだった。
そしてふと思う
なぜ6年前ではなく、今だったのか。
きっと大事なものを受け取るために今だったんだと。それは、祖父からのギフトを受け取っていなければ、感じることが出来なかったのだろう。
25周年、おめでとう。
遠いどこかにいるあなただけれど、
この時代を共に生きれることを幸せに思う。
沢山の愛を沢山の人に届けてくれて
本当にありがとう。
スタイルメイカー
安堂むう
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