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「全国最中図鑑」50 柚もなか(和歌山県西牟婁郡)

昭和10年創業、地元和歌山県産の素材を生かした和菓子作りに定評のある老舗和菓子店・港屋の看板商品、ゆずもなか。
和歌山県南部を流れる日本屈指の清流「古座川」の最上流の地域は、朝晩は霧が立ち込め、日中は気温が上がる。そのせいで、ここで栽培されるゆずは特別に香りが良く、美味しいと言われている。
そのゆずの皮をミンチにして白あんに練り込んだゆずあんは、舌触りはねっとりとしているが、噛んでいるうちに口中にふんわりと風味が広がり、爽やかな食後感。たっぷりのゆずあんを包んだ皮はとても軽く、口溶けがなめらか。ゆずの香りがとても強く、食べた後もしばらく余韻が残る。
昭和40年に第16回全国菓子大博覧会で名誉副総裁賞を受賞。発売以来変わらぬ製法で、今も二代目社長自ら製造に携わっているという、こだわりの味だ。

港屋
和歌山県西牟婁にしむろ郡白浜町2312-3

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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。

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