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「全国最中図鑑」 6 芭蕉最中 (山形県山形市)

松風屋は大正10年創業、100年の歴史を持つ老舗和菓子店。
初代社長が松尾芭蕉を敬愛していたことから、芭蕉最中を考案したという。
芭蕉は元禄2(1689)年5月7日(旧暦)、尾花沢から新庄へ向かう途中、寄り道して山形市の立石寺(りっしゃくじ)に立ち寄った。そこで有名な

 閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声

の句を詠んだ。立石寺は東北を代表する古刹で、通称「山寺」と呼ばれている。門を入って大仏殿のある奥の院まで1015段の石段があり、「一段一段踏みしめて上がっていくうち、一つずつ煩悩が消えていく」と言われている。
「芭蕉最中」は円形で皮が三つに分かれ、中には大納言小豆、胡麻、金時豆の3色のあんが入っている。ずっしりと重く食べ応えのある高級最中だ。

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(株)松風屋
山形市七日町4−3−11


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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。

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