「全国最中図鑑」12 とおあし最中(群馬県安中市)
安政2(1855)年、安中藩主板倉勝明は藩士の鍛錬のため、藩士98人に安中城の城門から碓氷峠の熊の権現神社まで、7里の道の徒歩競走を命じた。「とおあし」と呼ばれたこの競走は、日本におけるマラソンの発祥といわれている。
2019年にはこの史実をもとに映画「サムライマラソン」が作られ、安中のとおあしは全国的に知られるようになった。
この出来事を最中にしたのが、安中市の小野屋が製造販売している「とおあし最中」。安中藩の家紋「左三つ巴」を配した皮に小豆あんと白あんを包んだ、サクサクと口当たりが良く食べやすい最中。個袋に印刷された、走っているサムライの絵が楽しい。
小野屋
安中市原市1-11-27
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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。