#114 もう戻ってこない輝き テイラー・スウィフト『フィアレス』
また、無職のころの話で申し訳ないのですが、20代で無職のころ、これを聞きながらよくランニングしていました。
非常にいいアルバムで、とっても好きでしたね。チャートには全くこだわらない僕ですが、このアルバムに関しては「その時」にヒットしていたものでした。
一曲目のサビの入りの部分が「夏の～」と聞こえて、あぁ、夏だなぁと感じたものです（空耳です）。
しかし、当時から、「きっと、このまぶしいような輝きは、この時点で消えてしまうんだろうなぁ」と思ってました。これは、もう、経験則のようなものです。そして、それはやはり当たっていました。
今や押しも押されぬアーティストに成長し、電子音も駆使したコンテンポラリーな音楽を量産しています。それは、音楽的には進歩なのかもしれませんが、僕にとっては「喪失」に感じます。
「喪失」が言い過ぎであれば、僕の耳が聞いていた彼女の魅力とは違う部分が育っていったといえば正確でしょうか。
なんと、本人がこのアルバムの原盤権がないことに腹を立てて、もう一度録音しなおしたのがリリースされました。懐かしさもあり、これも購入しましたが、これらの曲はもうテイラーにとっては「サイズの違う服」となっている印象でした。
僕の鑑賞態度は後ろ向きなものかもしれません。でも、もう戻ってこない輝きを最高の形で残せたテイラーは本当に幸せなアーティストで、僕の中でも永遠に輝き続ける人なんです。
バージョンがいろいろあって、なんだかわかりません。
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