マガジンのカバー画像

黄昏に咲く虚ろな青春(小説)

9
過去10年間にわたって精神を病んでいた。しかし、心理学や音楽や人との繋がりによって人生が変わっていく物語。あなたもきっと変われます。
運営しているクリエイター

#音楽

とある出会いが人生を変えた物語。

とある出会いが人生を変えた物語。

俺は元来、人見知りで、人前に立つことは得意ではない。
それは何年経っても変わるものではないとはわかっていたが、
いざ自分が彼らの前に出て、注目を浴びると
手は震え、汗が吹き出て、目の前が歪んで見えてくる。
それでも、歌わなければ人生を変えられない。
声を振り絞って、全てをさらけ出した。
歌っていた瞬間は覚えていない。
自分がどの曲を選んだのか、ギターは弾けていたのか、
自分が本当にこの場所にいたか

もっとみる
音楽と心理学に救われた本当にあった物語。「黄昏に咲く虚ろな青春」

音楽と心理学に救われた本当にあった物語。「黄昏に咲く虚ろな青春」

東京に行くまでの期間は、ライブ活動と楽曲制作に勤しんだ。
とにかく場数を。とにかく曲数を。
自分に自信をつけるためにがむしゃらに行動した。
ただ自分の力を磨き、良い曲を書き上げることができれば、
それだけで自分が掲げる最終目標にたどり着けると思っていた。
大学を卒業し、音楽活動の傍らアルバイト。
息つく暇もなく、その日を迎えた。
上京する日が近くなってからは、ひなさんとはあまり会えなくなっていた。

もっとみる
【黄昏に咲く虚ろな青春】音楽と心理学で人生が変わった物語。第二章スタート。

【黄昏に咲く虚ろな青春】音楽と心理学で人生が変わった物語。第二章スタート。

『彼』の生き様を目の当たりにしてからというもの、
音楽に打ち込み、研鑽する日々だった。
最も時間をかけていたのは作詞だ。
俺は言葉に動かされた。だったら俺も。
高校2年生に進級してからというもの、一部な好きな科目を除いては
全ての時間を作詞することに費やした。
そんなことではいい成績など取れる筈もなく、
音楽の成績だけ、やたら際立って高評価だった。
打ち込むことを覚えれば、日々の使い方は自ずと上手

もっとみる