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紙に埋もれる日々、再び : "poems&pottery" 展示日誌_1

こんにちは。いつも気まぐれに詩を書いては、マガジンに放り込んでいますが、今年の作品展示が近づいてきたので、久しぶりにエッセイ(展示日誌)を書きます。

展示についてはこちらから ⇨ https://note.com/monito/n/na808eabc0790

最近、展示情報の更新の関係でたびたびnoteを開き、その際他の方のページをのぞくことも多いのですが(エッセイマンガが好き)、面白い方がいっぱいいますね。みなさん自分のことを書くのがうまいな〜、いろんな人がいるんだな〜と、世界の広さに驚かれつつ、触発されています^^


さて、昨年夏に京都の現代アートギャラリーHRD Fine Artにて展示を行った際は、往復書簡形式の詩 (Distance)の展示だったので、フォーマットは二種類の便箋に見立てた紙に手書き、サイズ感も普段書いているノートとそうは変わりませんでした。

今回は、コラボレーターのTinaの案で、大きな紙を天井から吊るして展示します。Tinaがピンタレストでいくつかイメージビジュアルを持ってきてくれた時は、そのあまりのかっこよさに心が弾み、何も始めないうちから有頂天になってしまいました。


二人で書道家の方が教えて下さった和紙のお店に行き、幅50センチほど、長さ2メートル以上ある紙などを選びました。文字は手書きすることになり、私自身、展示するなら印刷もクールだけど、手書きもいいなあ、と思っていたので、方向性はすんなり決まりました。日常的に手書きしているので、サイズが大きくなるだけだ、と思っていたのですが、やはり普段慣れたハンディサイズとは勝手が違うところも多々ありました。


まず、大きな文字が書けない。
どれくらいの大きさで書けば、立ったままでも読めるのかがわからない。
シワがいく大きな紙をどうやって扱っていいのかわからない。
テストして数をこなさいとバランスがわからないけど、大きな紙は高い。
字を大きく書いてみたけど、普段の万年筆(太め)だと、線が細くて読みづらい。
和紙はインクが滲む、など…


ここ二週間は、高さ3㎝強の短冊をひたすら作り、そこに色々なペンで文字を書き、文字の大きさ、行間、位置(左詰、中央揃など)を試す、練習用の紙を自転車で買いにいく度、帰りに傷めてしまうので、ボール紙の筒ケースを買い、親切な画材屋の店員の方がそこにビニール紐をつけて下さったので、エセ建築学生を演じている、という日々を送っています。


紙をじゃんじゃん使えないので、短冊を作ることは必須(時間がかかっても、結局は一番の近道)。紙に直接即興でいきたい思いをこらえ、定規を当てて等間隔の線を引いていくのはものすごくストレスでしたが、今ではイラついていても短冊を作り始めると、規則正しく線を引いていく時の、スーっという音に心が静まるまでになりました。人間が成長した瞬間です。


そして、毎日大量に短冊や切れ端が発生し、長蛇の紙がそこいらに横たえられ、寝る場所もままならなく、昨年の展示前同様、いや、それ以上に紙に溢れる日々を送ることとなっています。

上夜中の撮影なので、暗いですね;^^

でも紙を重ねた時にできる、影が好き^^

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