aoi minakami

◆テキストの公開ラボ◆詩/エッセイ/物語… ◆HP: https://fantasti…

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◆テキストの公開ラボ◆詩/エッセイ/物語… ◆HP: https://fantastique824.studio.site/

マガジン

  • 詩のスケッチブック

    日々や旅の風景をささっと描いた詩たち

  • エッセイ

  • 鷗外とその家族

    2022年にスタートしたチャレンジ企画。鷗外長女・森茉莉の著書を出発点に、鷗外とその家族の姿に迫るシリーズ。 3年目に突入した本年は、茉莉がパリに滞在した1920年頃の文化や社会背景と絡めて描いていきたいです。 Contact:https://fantastique824.studio.site/contact

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    アーティスト、クリエーターへのインタビュー集と展示レビュー。 Articles on interviews with creators, Exhibition reviews.

  • 詩集”poèmes"

最近の記事

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Bojour/ 自己紹介(2024)

こんにちは、aoiです。 このnoteでは2018より「テキストの実験ラボ」と称して、エッセイ、詩、インタビューなどをアップしています。 日本在住ですが、ここ十年ほどはフランスとの色々な縁があることから、フランスに関連する内容も多く発表しています。 今年はエッセイとフランス情報を中心に記事を掲載していこうかなと考えています。 ■エッセイ 《鷗外とその家族》シリーズ 鷗外の長女・森茉莉のエッセイが好きで、家族に書かれたものが面白かったことから、2022年にスタートし

    • 「薔薇王の葬列」と松岡版シェークスピア

      アニメ化もされた菅野文さんのマンガ「薔薇王の葬列」はシェークスピアの「ヘンリー六世」と「リチャード三世」を下敷きに描かれるダークファンタジーで、私は同著がきっかけとなりシェークスピア史劇に触れた。 この記事ではマンガ「薔薇王の葬列」と松岡和子さんの訳によるシェークスピア作品との間を行ったり来たりしながら、両者(菅野さん、松岡さん)による作品の魅力やその仕事ぶりを紹介したい。 ■「薔薇王の葬列」とシャークスピア史劇 ネットの無料配信期間に、偶然「薔薇王の葬列」を知って読み

      • 「鷗外とその家族」シリーズについて(2024)

        「鷗外とその家族」は、鷗外の長女・森茉莉のエッセイが好きで、家族に書かれたものが面白かったことから、2022年にスタートしたシリーズで、意外にも本noteで一番読まれています。 茉莉のエッセイに始まり、鷗外のほかの子どもたちや親族が書いた著作、文京区の鷗外記念館の訪問などをもとに、現代的な視点で鷗外一家の像の描写に挑んでいます。 2023年は記事投稿のペースが落ちていましたが、調査は継続していました。 同年5月には晩年の茉莉が通った世田谷の喫茶店・邪宗門(お店自体は2代目

        • 伊豆大島 椿と山桜のコントラスト

          先日、アーティスト・栗原亜也子さんの伊豆大島での展示紹介記事を執筆した縁で、伊豆大島へ行ってきました。 関東圏では東京から1時間45分、気軽に行ける都内の島(伊豆大島は東京都に属している)として知られていますが、関西圏ではなじみの薄い伊豆大島。 記事執筆に際した取材はZoomによるインタビューが中心だったため、亜也子さんの話や写真、ウェブサイト等で情報を集めつつ、想像をふくらませながら書きました。 そして4月のはじめ、展示会期に合わせて島を訪れました。 滞在中はあいにく

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        • 2020年展示: "poems&pottery"
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        記事

          【ショート記事】アーティスト・展示紹介 / 栗原亜也子「星空のつくりかた」

          2024年3月30日〜栗原亜也子さんの個展「星空のつくりかた」が伊豆大島のギャラリー星の発着所にて開催されます。 本記事では展示情報や、栗原さんのこれまでの活動などをまとめています。 栗原亜也子さんについて 栗原さんは横浜を拠点に活動するアーティストで、オセロゲームをモチーフにした代表作「Mind Games(マインド・ゲームス)」シリーズを通じ、絵画、インスタレーション、写真など、幅広い作品を発表しています。 また、海外を含む滞在制作の経験が豊富で、ワークショップや

          【ショート記事】アーティスト・展示紹介 / 栗原亜也子「星空のつくりかた」

          【展示紹介】栗原亜也子 「星空のつくりかた」(2024年 伊豆大島)

          アーティスト 栗原亜也子が伊豆大島で個展「星空のつくりかた」を開催横浜を拠点にするアーティスト栗原亜也子の個展「星空のつくりかた」が、2024年3月30日から伊豆大島「星の発着所」にて開催される。 アーティストのこれまでの活動や、展示に先立って行われた島での滞在制作の様子などをお伝えする。 伊豆大島は伊豆半島東側の沖合30kmに位置する活火山の島。江戸時代の噴火でできた三原山など、火山活動が生み出すダイナミックな風景、シュノーケリングなどのマリンレジャーに適した透き通った海

          【展示紹介】栗原亜也子 「星空のつくりかた」(2024年 伊豆大島)

          ノートルダム再建

          2019年に火災にあったパリのノートルダム大聖堂の屋根組の再建工事が進んでいる、というニュースをみた。 ノートルダムといえば、石作りというイメージだったが、屋根の骨組みは約1200本の木材が使用されているというこで、意外。工法も800年前と同じ技術が使用されており、中世の技術が今にまで伝わっていたんだ、と感動してしまった。例えば接合は現代のような金属ボルトでなく、輪っか状の留め具に木の杭をうちこんでしめていく。日本の宮大工の技術みたいでおもしろい。(こちらのリンクからビデオ

          ノートルダム再建

          散歩 #鴨川~下鴨神社

          橋の上に立った時、 いつも心洗われるような気持ちになる 体の巡りが川の流れと一体化して 全てが洗い流されていくような そしてその水鏡の清浄さに ハッとさせられる 静かな時の流れの中で 私たちは何度も繰り返す そして少しずつ変わっていく 何度も洗われ続けるデニムのように きれいになる度、少しずつ色あせながら だけど次第に手に馴染んで だんだんと心地よくなっていく 私たちは少しずつ学んでいく 世界を知らず ただただ不安を抱えていた日々のことを思うと 何だか泣きたいような気持

          散歩 #鴨川~下鴨神社

          下鴨神社の森で

          年末の12月29日、下鴨神社へ今年最後のお参りへ。 今年も一年ありがとうございました、という気持ちで訪れた。 もう引っ越してしまったが、以前は鴨川の近くに住んでいて、川を渡って下鴨神社へ散歩にいくのは、日常の一部だった。 日々目にする情景と、さらにその前に住んでいた南仏の景色を重ね合わせ、 まるでゴッホ やセザンヌになったつもりで、神社の森の中で複雑な陰影を描く木々の葉や、水辺のきらめきを眺めていた。 そんな風に物事をとらえ、それを文章にすることは、当時はとても自然なこ

          下鴨神社の森で

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          午後の下鴨神社|2022/12/29

          午後の下鴨神社|2022/12/29

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          春待つひと

          これから本格的な冬が始まろうとしているのに、こんなタイトルなのは、チューリップの球根を植えたから。 うちでは昔から母が、冬にパンジーの苗を植え、その下にチューリップの球根を埋めていた。毎年咲いていたはずなのだが、なぜか昔は目に入らず、それが何年か前からか、春に家に立ち寄るときれいだなと思うようになった。 そのとき、童謡チューリップ歌詞 さいた さいた チューリップの花が 並んだ 並んだ 赤 白 黄色 どの花見ても きれいだな が自然と心の底から湧き上がってきた。 日常

          春待つひと

          ダイアナと鷗外の妻: 愛を求めた女たち

          結婚当初より夫に女がいたダイアナと志け 少し前にNHKでダイアナ元妃のドキュメンタリーをやっていて、森鷗外の妻・志けとのいくつかの共通点について気づいた。 ダイアナ元妃は1981年20歳の時に、当時皇太子だった現国王のチャールズと結婚し、二児を設けるも96年に離婚。翌年、パリで新恋人とされる人物といたところをパパラッチに追跡され、激しいカーチェイスの末交通事故死した。 ダイアナとチャールズの離婚の原因の一つに、現王妃であるカミラとチャールズの愛人関係が知られているが、ダ

          ダイアナと鷗外の妻: 愛を求めた女たち

          旅から眺めるエコ④:省パッケージコスメ

          2022年の9月にフランス、イタリアを訪れた際、「旅から眺めるエコ」と題して、いくつか環境に関するトピック(ゴミ削減など)をお届けしたが、今回はその2023年版。 私はオーガニックやナチュラルなプロダクト、もしくは環境に配慮したコンセプトを持つお店が好きで、旅先で覗くの楽しみの一つにもなっている。 今回(2023年9月)のフランスとイタリア旅行では、あまりお店を見て回る時間もなかったのだが、その中でも気になって購入したものがあり、紹介したい。 それは省パッケージのプロダ

          旅から眺めるエコ④:省パッケージコスメ

          太陽の力

          朝、目覚めると空が青い。 冬でも晴れの日が多いというのはうれしい。 何か悩むことや落ち込むことがあっても、夜がくればひとまず寝ることにしている。 「明日になってから考えよう」と。 そして朝、明るい光の中で目が覚めると 「今日もできるところまで頑張ってみよう」と思ってベットからとびでる。 曇りが続くと、気分が塞ぐこともある。 その時はまるで気付いていないのだが、 何日か経って、天気がぱっとよくなると、 急に気持ちが晴れやかになって、上向いてくることがある。 太陽の力っ

          ネギと卵

          こないだ母親にお昼のチャーハンを作ってもらう機会があった。 母親は昔から冷やご飯がたまってくるとお昼にチャーハンかオムライスを作る。子供の頃から食べており、いつも同じ具材で昔は何とも思わなかったが、ここ何年かでたまに食べるとすごくおいしいなと思うようになった。変わらない、安定の味、ということか。 その日、いつものように冷蔵庫をあけた母親は「卵とネギた足りない」と言う。家のすぐそばに小さなスーパーがあり、急いで買って来ようかといったが、あまり昼食にこだわりがなかった私は、「あ

          変な一日

          美術館について、チケットを買おうと財布を開くとキャッシュカードがないのに気がついた。ここへくる前、ATMでお金を下ろした時に忘れてきたのだ。 窓口から離れて、急いで札入れやかばん、ポケットなどを調べたが見当たらない。スマホでカード会社の番号を調べるが、わざと入り組んだ場所に記載されており、大変もどかしい。おまけに問い合わせ用の番号が一種類しかなく、「大変混み合っている」というアナウンスが流れるばかり。焦っているので自分本意になり、何で紛失専用のダイアルを設けなないんだよ、と