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ノートルダム再建

2019年に火災にあったパリのノートルダム大聖堂の屋根組の再建工事が進んでいる、というニュースをみた。

ノートルダムといえば、石作りというイメージだったが、屋根の骨組みは約1200本の木材が使用されているというこで、意外。工法も800年前と同じ技術が使用されており、中世の技術が今にまで伝わっていたんだ、と感動してしまった。例えば接合は現代のような金属ボルトでなく、輪っか状の留め具に木の杭をうちこんでしめていく。日本の宮大工の技術みたいでおもしろい。(こちらのリンクからビデオが見れます)

部材の組み合わせが決まっているので、一つ一つの部材に番号が打たれており、それに基づいて組み合わせていく(そうしないと部材どうしが合わないそう)。大変失礼な言い方だが、フランス人にそんな日本的なきっちりした作業できるんだ、と正直驚いた。やるじゃんフランス人すごいじゃん、と心のなかで喝采をおくった。

確か火災がおこったすぐ後、マクロン大統領は再建には現代的な手法(工法やデザイン)を取り入れることも視野に入れる、というような旨の発言をしていた。もしかするとすごいモダンな大聖堂として生まれ変わわる可能性もあるのかも…とドキドキしていたが、結局は伝統をリスペクトする方向性でいくようだ。

工事を担当している大工たちも、「昔のままの技をつかっている」と生き生きと話している。上のビデオを覗き込んだ母が「フランスの大工さんはみんな男前ね」とうかれていた。
男前かはさておき、みな歴史的な工事に携わっていることに、喜びと誇りをもっていることが伝わってくる。おそらく日本のようなきつい上下関係(師弟関係)がないのか、どの人の表情もさっぱりとしているところが印象的だった。

ノートルダムは2024年の12月8日の再公開を予定しており、期待したい。

*トップの写真は2023年9月のものです。

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