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Interview with Creators

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クリエーター紹介・インタビュー記事 Articles on interviews with creators and exhibition reviews.
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記事一覧

【アトリエ訪問】 引染め職人 中嶋健さん

引き染め職人 中嶋健さんアトリエ訪問 @mikan_bagsのクレモンティーヌと、引き染め職人中嶋健(なかじま たけし)さん@takeshi.nakajimaのアトリエ(京都・嵐山)を訪れました。 中嶋さんはハケで直接生地に色を引いていく染色技法「引き染め」の職人です。伝統的なテクニックを用いつつ、自由な色彩や図柄で、浴衣生地、クッションカバー等のファブリック、オーダーメイドの店舗用のれん等をてがけています。 クレモンティーヌは自身のブランドmikan bagsで古い着物

【クリエーター紹介】 引き染め職人・中嶋健さん (2024)

日常にとけこむモダンなデザインで伝統を次世代へ継承する 中嶋健は滋賀県出身で、京都を拠点にする日本の引き染め職人。 「引き染め」とは染めの技法のひとつで、刷毛を使って直接生地に色を乗せていくのが特徴。 グラッフィクデザイナーから転向した中嶋は、ぼかしなどの伝統的な技を用いつつも、鮮やかな色彩と大胆な図柄の浴衣生地などを制作し、現代的な和装の提案を積極的に行っている。 引き染めには広い面積を染色できるという利点がある反面、気象条件や気温や湿度、布の高低差などによる染料の

【ショート記事】アーティスト・展示紹介 / 栗原亜也子「星空のつくりかた」

2024年3月30日〜栗原亜也子さんの個展「星空のつくりかた」が伊豆大島のギャラリー星の発着所にて開催されます。 本記事では展示情報や、栗原さんのこれまでの活動などをまとめています。 栗原亜也子さんについて 栗原さんは横浜を拠点に活動するアーティストで、オセロゲームをモチーフにした代表作「Mind Games(マインド・ゲームス)」シリーズを通じ、絵画、インスタレーション、写真など、幅広い作品を発表しています。 また、海外を含む滞在制作の経験が豊富で、ワークショップや

【展示紹介】栗原亜也子 「星空のつくりかた」(2024年 伊豆大島)

アーティスト 栗原亜也子が伊豆大島で個展「星空のつくりかた」を開催横浜を拠点にするアーティスト栗原亜也子の個展「星空のつくりかた」が、2024年3月30日から伊豆大島「星の発着所」にて開催される。 アーティストのこれまでの活動や、展示に先立って行われた島での滞在制作の様子などとともに、本展示のみどころやギャラリーの魅力についてお伝えする。 伊豆大島は伊豆半島東側の沖合30kmに位置する活火山の島。江戸時代の噴火でできた三原山など、火山活動が生み出すダイナミックな風景、シュノ

【展示レポート】 中嶋健 たゆたう – 自分で選ぶ染物 – at Len Kyoto Kawarmachi

きのう(2021年10月30日)から京都・四条河原町にあるホステルLenではじまったポップアップイベント「中嶋健 たゆたう – 自分で選ぶ染物 –」。刷毛で直接生地に色や柄をいれていく引き染めの職人、中嶋健さんが同施設のために製作した作品の展示と販売が行われる。 初日の様子を中嶋さんや、同展を企画したLenの野上千由美さんとの会話を交えながら紹介する。(記事中は中嶋さんの敬称を省略しています) まず空間に入ると、天井を大胆に行き交うブラウンベースのテキスタイルに目を奪われる

【インタビュー】 おべんとうや 西 : 方法は一つじゃない

京都の鞍馬口で週末だけの「おべんとうや 西」を営む西川教子(にしかわ のりこ)さん。旬の地元野菜を中心にグルテンフリーで弁当やカレーを提供する。お姉さんと二人で全て手作りしているメニューは、家庭料理みたいに優しい、だけど一品一品よく考えられ丁寧に味付けされているのが魅力。 平日は企業で企画職に就いている西川さんに、会社勤めをしながらお店をオープンするまでの道のりや、食や食卓への思いについて語ってもらった。 「会社に勤めていると、大きい規模のプロジェクトで人やお金やモノが

【インタビュー】 引き染め職人 中嶋健

2021年6月の浴衣受注会に引き続き、京都で「中嶋健 染展」を開催中の引き染め職人・中嶋健。 前回の記事では、グラフィックデザイナーからの転身という経歴を紹介したが、今回はどのようにして新しい分野での方向転換をはかったのか、詳しく語ってもらった。 大学卒業後、洋楽への憧れからCDショップの勤務を経てニューヨークへ渡った中嶋。一年間の生活の中で、海外の文化に傾倒するだけでは現地の人々と対等に渡り合えないことを痛感したという。外国への関心とともに、自国の文化への意識が芽生えるき

【展示予告】 中嶋健 浴衣展示/受注会 2021

↑中嶋健インスタグラムより 2021年6/19(土)〜6/27(日)、日本の引き染め職人・中嶋健による浴衣生地の受注会が京都の烏丸御池で行われる。 中嶋は京都を拠点に活動し、2019年より年一回の受注会を開催。グラフィックデザイナーの経歴を持ち、伝統的な色やデザインの枠に囚われない、鮮やかで自由な色彩が特徴。 もともと大学で建築を学んでいた中嶋は洋楽やデザインが好きだったこともあり、卒業後渡米。海外生活の中で、自分の強みとして自国の文化をきちんともつことの大切さを痛感し

【Event Info & Interview】 Mikan Sewing Workshops Spring 2021 in Kyoto

This April, Mikan invites you to join one of her Sewing Workshops in Kyoto. Mikan is a bags and accessories label, specialized in the upcycling of antique Japanese kimono textiles. Clémentine Sandner, the founder and designer of the brand,

【予告&インタビュー】Mikan バッグ ソーイング ワークショップ

Mikan が2021年4月、京都にてバッグ作りのワークショップを開催する。(イベント詳細は記事の最後を参照) Mikanは古い帯や着物をスポーツテイストのアクセサリーにアップサイクルするブランド。ブランドの創始者クレモンティーヌ・サンドネールは日本を拠点に活動するフランス人。日本の古い布地に魅せられ、単なる再利用でなく付加価値をつけて蘇らせる<アップサイクル>に取り組んでいる。また環境配慮への意識の高く、近年はDIY (Do It Yourself=自分で作る)の提案も積

【展示予告・京都】I Asked the World and the World Asked Back

2020年11月14日(土)〜15日(日)、Garden Lab Kyotoにて、京都在住の三人の外国人アーティストによるインタラクティブ・イベント[ I Asked the World and the World Asked Back ] が開催される。イベントを主催するのはマルチメディアアーティストのサミュエル・アンドレ、アニメーターのジョナサン・ハガード、そして詩人のイクダ・アユ・ドゥゴール。異なるジャンルで活躍する三人に経歴と、イベントの概要について語ってもらった。

【展示レポート】 栗原亜也子個展

2020年10月10日(土)から11月21日(土)まで京都のHRD Fine Artで開催されている、栗原亜也子個展 <I Am Here, There and Everywhere: Mind Games 2020>。横浜出身の栗原氏は国内外で10年以上に渡りオセロゲームをモチーフに製作を続け、様々なコミュニケーションを提案してきた。本展ではギャラリー滞在に加え、これまでの活動の延長であるオセロの遠隔対戦、制作風景のライブ中継などを通じ、来場者・観覧者と様々な交流の試みがみ

【インタビュー】アーティスト・栗原亜也子:私はここにいる_2

京都市上京区にある現代アートギャラリー HRD Fine Artでは、2020年10月10日(土)より、栗原亜也子個展 <I Am Here, There and Everywhere: Mind Games 2020>が開催される。 横浜を拠点に活動する栗原氏は国内外でオセロを用いた作品群を制作・発表してきた。今春アトリエにこもって制作された大型作品についてや、その間活発に行ったSNS発信に込めた思い等、ステイホーム中の様子を語っていただいた。 インタビュー①はこちらから

【インタビュー】アーティスト・栗原亜也子:私はここにいる_1

京都市上京区にある現代アートギャラリー HRD Fine Artでは、2020年10月10日(土)より、栗原亜也子個展 <I Am Here, There and Everywhere: Mind Games 2020>が開催される。 横浜を拠点に活動する栗原氏は国内外でオセロを用いた作品群を制作・発表してきた。ゲームの性格上、他者の存在を必要とする本シリーズは、一対一でのゲームの他、不特定多数の大規模参戦、遠隔対戦等、様々なコミュニケーションの試みが行われきた。時代が大きな