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【展示予告・京都】I Asked the World and the World Asked Back

2020年11月14日(土)〜15日(日)、Garden Lab Kyotoにて、京都在住の三人の外国人アーティストによるインタラクティブ・イベント[ I Asked the World and the World Asked Back ] が開催される。イベントを主催するのはマルチメディアアーティストのサミュエル・アンドレ、アニメーターのジョナサン・ハガード、そして詩人のイクダ・アユ・ドゥゴール。異なるジャンルで活躍する三人に経歴と、イベントの概要について語ってもらった。

サミュエル・アンドレはフランスのノルマンディーの出身。大学で数学と認知科学を専攻後、高校で数学を教えていたが、2002年のアキテーヌ映画音楽コンテストで1位を受賞したことをきっかけに、本格的に音楽の道へ。以来、サウンドスケープやアンビエントのジャンルで活躍している。2009年に初来日し、フィリピンや台湾を旅しながら活動を続け、

その後日本へ移住。近年は、生産者からの持ちかけで、仏具である鈴(りん)を用いたサウンドパフォーマンスなどを行なっている。

ジョナサン・ハガードはフランスのパリ郊外出身。インドネシア人の母を持つことから、幼少時より定期的にインドネシアを訪れる。レンヌでグラフィックやコミュニケーションデイザインを学ぶかたわら、知人の勧めでフリーランスのアニメーターとしてのキャリアをスタート。ロンドンでウェブデザイナーとして働いた後、2009年に来日。アニメーション・スタジオに勤めながら自身の制作を続ける。

1980年から2020年までの、変わり続けるジャカルタの下町風景を360度の定点観測で描いたVR作品 〈PENGGANTIAN (REPLACEMENTS)〉は制作に二年半を費やした後、2020年のヴェネチア国際映画祭のVR部門に正式出品された。

イクダ・アユ・ドゥゴールはインドネシアのジャワ島出身。同国でジャーナリストやコピーライターとして働いた後、フランスへ拠点を移す。本国での政治や宗教政策による女性への不当な扱いを目にしてきた彼女は「フェミニスト詩人」を名乗り、女性への不条理に対する怒りを燃やしながら、ウーマンパワーのますますの発展に情熱を燃やす。

2017年に来日し、自身の詩を用いた朗読やダンスパフォーマンなどを精力的に行っている。


3人のアーティストは現在京都に居住している。バックボーンも活動ジャンルも全く異なるが、それぞれが精神世界や心の平穏を大切しており、今回の展示では瞑想体験のための空間を作り上げる。

会場となるGarde Lab Kyotoは今年オープンしたばからりの京町家を改装したコワーキング、イベントスペース。中庭の大きな紅葉を中心にぐるりと囲う建物がモダンにリノベーションされており、参加者はそれぞれのブースを回遊し空間を楽しむ。

心静かになる音色、どこか懐かしさの漂う映像やイラストレーション、深い慈しみにあふれる言葉に触れつつ、外の冷たい空気や風に揺れる紅葉など、五感でその場を感じる。

「会場を訪れた人が、あちこちを歩き回ることで一緒に参加できるような空間をイメージしている」とアンドレ。

「この展示はナシチャンプル(ご飯と数種類のおかずが一緒になっているインドネシアのプレート料理)みたいなもの。ジャンルも個性もばらばらだけど、一つのお皿の上で成立している」とハガード。

「彼らのことは前々から知っていたけど、何かを一緒にやるチャンスがなかなかなかった。今回ようやく実現してうれしい」と、イグダ。

会場ではインスタレーション展示の他に、日に三度、イクダによる朗読パフォーマンスも行われる。
彼らが作り上げる、宗教や思想にとらわれない瞑想世界をぜひ楽しんでほしい。


■イベント詳細>>>FBイベントページ : https://fb.me/e/23Addh7b3

■アーティストのウェブサイト>>>
アンドレ : http://ieva.free.fr/e/
ハガール : www.jonathanhagard.com
イグダ : https://www.ikhdadegoul.com/


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