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#小説

朝活用にBGMです~ Silent Solitude

おはようございます、竜神です。気まぐれですが、朝活用に元気が出る曲を。【音楽の紹介です】 https://youtu.be/oUfiB1XoLpc?si=YZYL0jt4ol-0dDBj Silent Solitude 『オーバーロード』の主題歌です。 今日もがんばりましょう

新聞|湊かなえ「C線上のアリア」

自分の未来だけを考えて生きていける時間は案外短いのかもしれない。良い悪いは別として。 湊かなえさんの新連載「C線上のアリア」。中3の夏に両親を亡くした女性が、かつて預けられていた叔母の家「みどり屋敷」を久々に訪れるところから物語はスタート。 ゴミ屋敷を片付けるネット動画が執筆を後押ししたそう。介護をテーマにしたミステリーということで、すでに不穏な空気が漂う初回。何かが起こるのは間違いない。ドキドキです。本日朝日新聞にて連載開始。

【小説】天国へのmail address 第二章・夏休みの大事件

夏休みの大事件  橘が家に戻る頃には、朝顔が元気いっぱい我先にと晴れわたる大空に向かって背伸びをしていた。橘はポストから朝刊を取りいつもより軽快に言った。 「ただいま」そう言う橘に向かって、妻の紀子(のりこ)は心配顔で「お帰りなさい。いつもより時間がかかりましたが、少し遠くまで歩いたのですか? お医者様には決して無理をしないようにと言われているのですから気を付けて下さいよ」と言った。 「ああ、分かっている。今日もいつものコースしか歩いていないよ」橘はリビングルームのソファ

【短編小説】No.10 河童 the 川流れ③ 完

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あの頃のたくましい、憧れのアメリカはどこへ行った。 2月10日

  初めて行った海外旅行がニューヨークだった。 まだ大阪からの直行便のない時代だった。添乗員もいない、格安旅行だった。 ホテルは、マジソンスクウエアガーデンの前にあるホテル。あの時のスクエアガーデンは、ホイットニーヒューストンのコンサートをやっていた。 そのホテルは昔、ベニーグッドマンが演奏していたホテルだ。エンパイアステートビルも、先代の貿易センタービルも新鮮だった。 地下鉄は、炭坑の洞窟のようで、恐かった。 何よりも、ホームレスの目にゾクッとした。 マクドナルドの2

【短編小説】小石のお姫様と僕の話

 ある日僕が河原を散歩していると、どこからともなく声が聞こえてきた。とても小さな声だったので、はじめは空耳かと思ったが、どうやらそうではないらしい。声は僕を呼んでいて、足元から聞こえてくるのだった。 「わたくしです、わたくしです」  きょろきょろ探してみると、河原に落ちている無数の小石のなかで、いっとう小さなやつが喋っている。 「僕に話しかけているのはきみかい」 「はい」 「僕に何の用だい」 「わたくしをお忘れですか」  可憐な声に問われる。考えてみたけれど、僕には小石の知

男子校にも吹奏楽部があるんだよ#5 絡まれるおまんじゅう君

石橋は危ないので渡らずに暮らす派です トランペットの音に誘われて高校音楽室へ向かうのですが、音楽室へ向かう道のりは臆病で可愛い中学一年生の私には過酷なものでした。高校音楽室は中学校の校舎とは別の校舎の最上階の一番端にあります。怖そうな男たちがうろうろする廊下を抜けなくてはならないのです。最初に行った時は先輩が一緒だったので大丈夫でしたが、一人で行くのは大変なことです。 まずは上り階段へ向けて、大柄な男子高校生の間を縫って歩いていました。 あまり柄の良い学校ではありませんが

大河SF/第115回

北部地区。焼肉店に入る。帰るとき赤いバッグを忘れている気がして店内の棚を探す。少女用の手製みたいなバッグだろうか。カーブが続く山道をわたしたちは歩いている。夕方ごろ。前方に巨大な目が出現する。宇宙神だろうか。わたしたちに語りかけてくる。足の下に何かあるみたいだ。ダムの下に沈んだ村みたいに、道路の下に街がある。ほこりっぽい昔の街。ヨーロッパの街だろうか。応接間の前の階段の手前の椅子。私は座っている。わたしの隣に黒人の少女が座っている。わたしのことが好きみたいだ。わたしのことを誤

人気YouTuberが画像の無断使用を改めて謝罪 1400本の動画を削除

7月27日、写真の無断使用を指摘されていた「セゴリータ三世」(登録者数20万人)がYouTubeチャンネルを更新。謝罪動画を公開しました。 写真の無断使用を本人から指摘されるセゴリータ三世とは、ガジェットや家電の紹介で人気のYouTuber。昨年には『林先生の初耳学』(TBS系)にも出演しています。 今回問題となったのは、7月16日にセゴリータ三世が投稿した「次期iPhoneかBALMUDA Phoneの二の舞か!?ネットで超話題の『Nothing Phone』は買いなのか

自分の本当の好きを隠さないといけない時代 男性化社会 ピラミッド社会の縮図

セミが鳴き始めた

ようやくセミが鳴き始めたか。 夏、って感じだな。

タイピング日記008 / 「春が来る」 (なんとなくな日々より)/ 川上弘美

「お葬式の帰り道だったんです」と彼女は話し始めたのである。 「田んぼに囲まれたお寺で、野辺送りを終えてから、畦道をゆっくり歩いて帰ったんです」  一緒に、お酒を飲んでいたのだ。ぜんまいを煮たものやら菜の花のおひたしをつまみに飲んでいた。春ですよねえ、このごろこういう、大人の味のものっていうんですか? そういうもの食べられるようになっちゃって。などと大学を卒業したばかりの彼女らはつぶやきながら、話しを続けた。 「そしたらね、目が合っちゃったの」 「目? 」私は聞き返した

『国民の年齢を等しく』

訪れるべくして訪れた超高齢化社会と 自身の老化に畏れをなした ときの権力者が 年齢のデノミ政策を実行した 国民の年齢を等しく 一桁落として その結果 国の平均寿命は8歳にまで引き下がった ところが当然ながら 働き盛りの2~4歳児の数が 増えるわけではなくて 少し前まで巷にはびこっていた 老老介護なる言葉がせいぜい 幼幼介護に置き換わったくらいで あとは何も 変わらなかった ※いうまでもなくこれはSFです。私は創作の世界に政治を持ち込みません念の

石の価値 第711話・1.04

「今川どうしたんだ。こんなところに呼び出して」西松は同級生の今川に呼び出されたのは河原である。「おう、西松悪いな。実はここにいっぱい石があるだろう」今川が言う通り、ここはとある川の中流域。大小さまざまな石が転がっていて、片手で持てる程度のいろんな石が落ちていた。 「ああ、それがどうしたんだ」「うん、この石を見て何か思わないか?」今がはそう言って両腕を大きく伸ばした。  だが西松は首を何度もかしげながら「こんな河原の石ころに何を感じると言うんだ。何も思わないよ」 「だから西松は