もつにこみ

穏やかな日常を素直に書く”平熱”のエッセイスト。モンブランが好き。妻と子(9歳・4歳・…

もつにこみ

穏やかな日常を素直に書く”平熱”のエッセイスト。モンブランが好き。妻と子(9歳・4歳・1歳)。引越業→地方公務員(市役所)。読むより書く側の人間。

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記事一覧

祝辞 #毎週ショートショートnote

会場である都内の高級ホテルの宴会場には、日本全国の高校から、個性豊かな校長たちが集まっていた。 その数、10人。 日本における高校の数は、およそ4,700校と言われて…

もつにこみ
10時間前
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コンサートマスター #白4企画応募

和やかだった空気が、不意に張り詰める。前方に立っている男に視線が集まった。男は、頭上に掲げていた白い棒を、振り下ろす。 一瞬の静寂ののち、突如として弦楽器群とク…

もつにこみ
20時間前
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帰り道のコンビニ

帰り道、ついコンビニに寄ってしまうことがある。喉が渇いて熱中症が懸念されるわけでもないし、空腹で眩暈がしているわけでもない。 しかし、コンビニに寄りたくなってし…

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ほっこり対談の行方 #書もつ

名前に”本”の字をもつ、二人の名作家の対談、面白くないわけがない。図書館で背表紙を見つけた時、思わず抱えるようにして手にした作品だった。さっそく読んでみると、そ…

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感想文、読みたいひとー?

ロケンローな山羊的木村さんの主食は、スキだった。Xでこんなポストが流れてきた。 たしかに、感想文は比較的読まれないかもしれないと感じる。 僕は、4年近く週1の読書…

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寝相は真理

赤ちゃん、赤ちゃん、と呼んでいた我が子が、春に1歳になり着々と成長しています。この時期は、寝返り、ずり這い、ハイハイ、つかまり立ち…と変化していくわけ(個人差あ…

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1,550日間、煮込んだら

毎日更新を始めてから、今日で1,550日目を迎えました。いつもありがとうございます! 7月までの創作大賞の期間は、いつもと違うテンションになっていたのか、期間が終わっ…

51

市民プール、いかがっすかー

夏休みらしいこと、といえば市民プールに通うことでしょうか。僕の幼い頃は、自転車で10分くらい行ったところに市民プールがあって、妹と毎日のように通っていました。 入…

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いまさら、なおさら、ことさら

フォローしている豆島圭さんの投稿で見つけたのは #創作大賞いまさら感想 なるタグでした。”いまさら”を除けば、公式のタグになるけれど、それは応募期間(7月31日)を過…

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試食 #毎週ショートショートnote

コンビニで”おでん”が発売されるのは9月。発売を前にして、俺のバイト先の店のバックヤードでは、発売前の試食が行われていた。 具材の厳選や、出汁の開発、販売容器に…

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先週、“創作”のタグでコングラをいただきました!読んでいただきありがとうございました。

ある画家と、百貨店の社員が生んだ、作品とは?作った2人はもういませんが、作品は残り続けています。

犬吠埼の石ころ
https://note.com/monbon/n/ndcbe72110169

19

炎天下ジョグ

毎日ではないが、この暑いさなか、お昼休みに少しだけ(2,3キロ)走っている。 めちゃくちゃ暑いのだけれど、不思議と体には安心感のようなものが広がる気がする。通勤電…

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戦争の話をしよう #書もつ

読書の醍醐味として、追体験というものがある。実際に体験しているような気分で物語を読んでいくと、知らず知らず知識として、頭の中に情報が蓄えられていくような状態にな…

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先週も読んでいただきありがとうございましたー!コングラいただきました。

子どもとの時間、ちょっと残念だったなと自戒をこめて書きました。

明日は終戦の日。

君に謝りたいことがある
https://note.com/monbon/n/n022f3b6decbc

もつにこみ
10日前
19

お盆に開いてる役所の話

お盆の時期は、役所はお休みじゃないんですか? 僕が公務員になってから、本当に毎年聞かれる質問がこれだ。住民の方からの時もあれば、知り合いなどから聞かれることもあ…

もつにこみ
10日前
56

きれいな皿と山の日と

お盆休みの時期になると、電車が空く。 いつも体験しているはずなのに、毎回ちょっとした嬉しさとなんとなくの残念感があって、馴れない。今朝も、普段なら座れない座席が…

もつにこみ
11日前
68

祝辞 #毎週ショートショートnote

会場である都内の高級ホテルの宴会場には、日本全国の高校から、個性豊かな校長たちが集まっていた。 その数、10人。 日本における高校の数は、およそ4,700校と言われているので、選ばれた校長たちは、想像だにしない栄誉である。 興味深い経歴を持つ者、華々しい実績を積んだ者、改革を推し進めて教育環境をより良くした者、地域に多大な貢献をした者、さまざまな功績を携えた校長たちは一様に朗らかだった。 誰もが、不思議なことに、選ばれた理由を知らされていなかった。定刻になり、ブザーが

コンサートマスター #白4企画応募

和やかだった空気が、不意に張り詰める。前方に立っている男に視線が集まった。男は、頭上に掲げていた白い棒を、振り下ろす。 一瞬の静寂ののち、突如として弦楽器群とクラリネットによる分厚い音の波が叩きつける。 交響曲第5番ハ短調Op.67、その楽譜に記された曲の始まりは、八分休符。休符は音を出さない音符。そして八分音符が3つ続き、叩きつけられた波が壁のように立ち上がる。 そのフレージングは、あまりにも有名な、ベートーヴェンの「運命」だ。 ゲネプロは、最悪だった。 客演の指

帰り道のコンビニ

帰り道、ついコンビニに寄ってしまうことがある。喉が渇いて熱中症が懸念されるわけでもないし、空腹で眩暈がしているわけでもない。 しかし、コンビニに寄りたくなってしまう。 職場を出て、3分くらい歩いたところでコンビニを通過するのだけれど、ちょうどよく交差点のところにあるから、信号が赤だったりすると、暑さに負けた心と体は、てきめんにコンビニの入口に吸い込まれることを許容する。 しばし涼んで、素知らぬ顔でお店を出ることも出来るかもしれない。対応のひとつとして考えられる。しかし、

ほっこり対談の行方 #書もつ

名前に”本”の字をもつ、二人の名作家の対談、面白くないわけがない。図書館で背表紙を見つけた時、思わず抱えるようにして手にした作品だった。さっそく読んでみると、その期待通り、いえ期待を上回るほどの収穫があった。 この作家さん好きな人なら、きっと楽しんで読める。楽しむどころか、何かと学びになったり、教えてもらったり、健康になったり、いいことづくめ。これは図書館に返すの惜しい…買いたくなってきた(笑) 人生の道しるべ 宮本輝・吉本ばなな まず最初に、僕の無知を晒すと、吉本ばな

感想文、読みたいひとー?

ロケンローな山羊的木村さんの主食は、スキだった。Xでこんなポストが流れてきた。 たしかに、感想文は比較的読まれないかもしれないと感じる。 僕は、4年近く週1の読書記録を投稿している。木曜日と決めて、そこに合わせて本を読んだり、読書メーターの投稿をひっくり返したりしている。 毎日投稿をしていると、もちろん毎日一定ではないけれど、感想文だけが凹んだようにスキの数が少ない時があったし、今でも比較的少ないと感じる。 ただ、そんなふうに少ないなぁと感じていても、推薦図書というタ

寝相は真理

赤ちゃん、赤ちゃん、と呼んでいた我が子が、春に1歳になり着々と成長しています。この時期は、寝返り、ずり這い、ハイハイ、つかまり立ち…と変化していくわけ(個人差あり)で、成長過程という意味でも、安全管理という意味でも目の離せない時期になりました。 上の子たちは、それなりに親の言っていることを理解できるため、逆に我慢を強いています。下の子が口に入れてしまいそうな(大体のものを口に入れる)小さなおもちゃ類を、全て使用禁止にして、片付けてしまいました。 遊ぶときには、別の部屋で個

1,550日間、煮込んだら

毎日更新を始めてから、今日で1,550日目を迎えました。いつもありがとうございます! 7月までの創作大賞の期間は、いつもと違うテンションになっていたのか、期間が終わって、8月になっても、いつも通りの投稿ってどんなだっけ?とちょっとわからなくなっています(笑) 前回の煮込み記事から、この50日間で、76本の投稿をしていました。この間は、創作大賞への応募作品も含め、感想文と、普段の投稿とあれこれ投稿していました。妻からは、変態と呼ばれてしまう始末…。 創作大賞の応募作品とし

市民プール、いかがっすかー

夏休みらしいこと、といえば市民プールに通うことでしょうか。僕の幼い頃は、自転車で10分くらい行ったところに市民プールがあって、妹と毎日のように通っていました。 入場券を買い、着替えをして、プールに飛び込んで。当時はまだスイミングスクールに通っていなかったから、自己流で泳いだり、妹や友達と遊んだりしていました。 子ども用の80㎝くらいの深さのプールのほか、競泳用と呼ばれていた50mのプールがありました。競泳用の真ん中あたりは水深1.8mくらいで、通っている間、底に立って顔が

いまさら、なおさら、ことさら

フォローしている豆島圭さんの投稿で見つけたのは #創作大賞いまさら感想 なるタグでした。”いまさら”を除けば、公式のタグになるけれど、それは応募期間(7月31日)を過ぎており。 付けることを禁じられているものではないけれど、公式の支障になるだろうし、紛らわしいことはしないほうが良いと思うのです。 かといって、いきなり感想文を書くのもどうかと、不安なのです。悪いことを書くわけではないけれど、免罪符のような、挨拶のような意味合いのタグとして、使わせてもらいます。 創作大賞応

試食 #毎週ショートショートnote

コンビニで”おでん”が発売されるのは9月。発売を前にして、俺のバイト先の店のバックヤードでは、発売前の試食が行われていた。 具材の厳選や、出汁の開発、販売容器に至るまで年を重ねるごとに改良されてきたおでんには、もはや改善の余地などないと思っていたけれど、まだあったらしい。 鼻の穴を膨らませた店長が、本部からの書類を確認しながら、嬉しそうに告げた。 「今年のおでんは”映え”だ!」 ……は?…コンビ二はカフェでもないし、ましてテーマパークでもない、なぜ”映え”を? 「S

先週、“創作”のタグでコングラをいただきました!読んでいただきありがとうございました。 ある画家と、百貨店の社員が生んだ、作品とは?作った2人はもういませんが、作品は残り続けています。 犬吠埼の石ころ https://note.com/monbon/n/ndcbe72110169

炎天下ジョグ

毎日ではないが、この暑いさなか、お昼休みに少しだけ(2,3キロ)走っている。 めちゃくちゃ暑いのだけれど、不思議と体には安心感のようなものが広がる気がする。通勤電車や職場のエアコンが寒くてじんわりと体が冷えているからか、外側からの暑さもまたいいものなのだ。 さらには、これだけの暑さを体感しておくことは、進化しないまでも順応していく意味において、人類という種の経験として、必要なことなんじゃないかとさえ思う。 強い日差しと、当たっても涼しくない熱風と、道の両脇で伸びまくって

戦争の話をしよう #書もつ

読書の醍醐味として、追体験というものがある。実際に体験しているような気分で物語を読んでいくと、知らず知らず知識として、頭の中に情報が蓄えられていくような状態になる。物理的、時間的、経済的に体験できないことを読んで想像するからこそ、体験したような気分になるということだろう。 今日は終戦記念日である。 終戦記念日の記念日という表現が気になって調べてみたら、日本の終戦記念日は8月15日であるが…という記述があった。元々、日本の終戦記念日とはいわゆる玉音放送があった日を、記念日と

先週も読んでいただきありがとうございましたー!コングラいただきました。 子どもとの時間、ちょっと残念だったなと自戒をこめて書きました。 明日は終戦の日。 君に謝りたいことがある https://note.com/monbon/n/n022f3b6decbc

お盆に開いてる役所の話

お盆の時期は、役所はお休みじゃないんですか? 僕が公務員になってから、本当に毎年聞かれる質問がこれだ。住民の方からの時もあれば、知り合いなどから聞かれることもある。 確かに、毎日のように役所を必要としているのは、中で働いている人くらいで、大人になればたいていのことは一度で済んでしまうから、いつ開いているか、むしろ休みなのかは興味がないだろう。 いっそ「施設点検日」のようなものを設けて、全休になったらいいのにとさえ思う。ただ、そんなもの初めからわかってるんだから、土日にや

きれいな皿と山の日と

お盆休みの時期になると、電車が空く。 いつも体験しているはずなのに、毎回ちょっとした嬉しさとなんとなくの残念感があって、馴れない。今朝も、普段なら座れない座席がいくつも空いていて、座ることができた。 やはり座れるのとそうでないのは、気持ちの面でも違ってくるのかもしれない。毎朝のように、夏ってこんなに暑かったっけ?と思うけれど、毎日のようにやり過ごしている。 書くことを決めて電車に乗り込んで、ふとした変化に喜んで、やれやれと思って書き出したら、書きたいと思っていたことを一