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【エッセイ】魅力的な自分に戻る、道標

目が覚める瞬間の夢と現実を彷徨っている時。
歯磨きをしながら鏡を覗き込んだ時。
電車に揺られる自分を見た時。
ふわん。とどこからか言葉が浮かんでくることが、よくある。

今朝浮かんできた、その中のひとつについて書こうと思う。



らしくない言葉

「さまざまな人と関わって魅力的な自分になる」

半年程前の自分が意気込んで発していた言葉。自分に約束しておいて今更だけど、実は「らしくない言葉だな」と思っていた。なんだかキラキラしているからだ。体のどこかがむず痒くなる感じというか「お金持ちになりたい」とか「玉の輿に乗りたい」と宣言するような違和感があるというか。でも他にぴったりの言葉が見つからず。そんな心持ちで決めた道標だった。


手に入れた余裕と余白

6月辺りからずっとふわふわとしている自分がいる。派遣社員3ヶ月目。バイト1ヶ月目。生活は安定しているしたまに遊ぶ気の置けない友達もいる。平日はたっぷりある時間。手に入れたかった余裕と余白が今、ここにある。

それなのになんだか心が落ち着かない。楽しくない。あっちに行ったりこっちに行ったり。毎日ころころ転がっているような気分。どこに転がっているのかもわからず、何になりたいのかも見つからず。これが地に足が着いていないということなのだろうか。描いていた未来とは違う、というよりそもそも描いてはいなかったからなのかもしれない。未来を。

とにかく変えたくて、変わりたくて。「今とは違う自分になること」がゴールになっていて。その先のことは案外無計画だったらしい。さて、どうする。はて、「魅力的な自分」とは?


これからの道標(みちしるべ)

「魅力的な自分になる」という道標はやっぱり違う。確かに現状を変えたい気持ちはあったし、変えることができたことは自信に繋がった。ずっと嘘をついて、我慢してきた自分から脱皮できたと思う。でも、もっともっと「違う自分になりたい」とは思っていないみたいだ。

キラキラしていない、むず痒くない、これからの私にぴったりの言葉はなんだろう。新しくモデルチェンジしたそれでも、何か素晴らしい能力が付け足されたそれでもない。

研磨 磨く 磨いて削ぎ落とす

無垢に 正直に 素直に

削ぎ落として、ありのままの自分に「戻る」

これだ、と思った。魅力的な自分に成るのではなくて、「戻る」こと。これがこれからの私の道標だと思う。そして自分自身に素直で自由な感性を持つ、魅力的な人たちと繋がり合いたい。


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