見出し画像

リライト(著:法条遥)【読書紹介、やつは四天王最弱(え?)】(SF?)

同名の作品がいくつかあるのでお気をつけください。
例えば「key」が作ってる恋愛ゲーム「リライト」とはまた別の作品です。

法条遥さんが執筆する本作はSFミステリです。小説のみです。
続編が3つあり合計4部作です。
その都度に前回の結末がひっくり返されるような展開です。
ですが続編はおしなべて強引という感じをうけました。

いちばんの良作だったのは最初の「リライト」です。
もちろんこれだけを読んで終えてもかまいません。
(その場合は最初の結末で時空が固定されるわけですが(嘘ですよ!))

基本的には青春タイムトラベルミステリです。
本来は甘酸っぱい話だったはずです。
しかもみんなで集まって「あの時は甘酸っぱかったなあ」なんて。
しかし何かおかしい。

・・・んー、あんまり書くといかんなあ。

ところでタイムトラベルでは必然的にタイムパラドックスが起きます。
でも未来がこうしてある以上は、つじつまがあった流れになっているはずですよね。
つまりパラドックスが起きないようにするには、過去のイベントに未来人が来たら、未来人が旅立つイベントが未来で必ず発生しなければなりません。
それが起きなかったらどういうことになるのか。

もちろん他世界解釈だったら問題ないのですが、タイムパラドックスネタを扱う作品は往々にしてその結論をとりません。
例えば某アニメ名作みたいに、主人公だけはそのパラドックスを認識できるが、他はすべて変わってしまう、とか。
そっちの方が絶対おもしろいし。

本作「リライト」では厳密に合理的に考えると、つじつまが合わない点が出てきます。
いろんなものを混ぜすぎです。しかし作品の面白さは逆に向上してます。
(しかもその合わなさを続編で突っ込んでいるというね)
でも、いいんです。深く突っ込むのは止めてください。
結末は、そういった不整合を超越する出来合いとなっております。

ミステリというジャンルはその性質上、
苦い結末が多くて、アレなんですが、
今回ばかりはその苦さも気にならなかったですね。
というか、ジャパニーズホラー。

いつも通りのまじめな書評を上につけておきます。

#読書の秋2022 #ミステリ #SF小説が好き #ホラー  
#読書感想文 #タイムトラベル #読後感は悪い #青春 #青春の復讐  
#恋愛 #ねじれ #タイムパラドックス #改変  

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?