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しなやかな銃弾のバラード(神々のワードプロセッサ収録作品)【最後の読書紹介はたとえようもなく固く現実的で、速やかに僕の脳髄を破壊した】

スティーブンキング短編集「スケルトンクルー」第2巻。
分冊タイトル名「神々のワードプロセッサ」収録。

まあ、私が小学生のころ、はじめて自分の小遣いで買った本格小説です。
それまで子供向けの小説は読んだことあったんですが、
はじめて本屋で、自分で買ってきたのはこれ。
まあ、キングなら今でも違和感なく読めるっしょ。

またスティーブンキングほど映像化に不向きな作家もいない。
だいたいにおいてクレームつけてるし。
めちゃくちゃ映像化されてるけど、
原作とは似て異なるものと考えた方が良さそうだ。

この本の中には、
神々のワードプロセッサ、
しなやかな銃弾のバラード、
猿とシンバル、
ジョウント、
オットー叔父さんのトラック、
が収録されています。

あえての本タイトル名とは違う作品を紹介タイトルにしてます。

ホラー作家とはいっても、そんなに怖くなかった。
怖くなかったけど、30年たっても覚えている。

「オットー叔父さんのトラック」は良く覚えてないけど。

ジョウントはテレポーテーションSF。
宇宙旅行が現実化した未来。
旅行客はテレポ装置に入って、一瞬で移動する。
だが、テレポ装置に入る前は、
必ず麻酔をかけて眠りにつかないといけない。
もし覚醒したままテレポ装置「ジョウント」にかかろうとするならそれは・・・
「あそこには永遠がある」

猿とシンバル。
おもちゃの猿とシンバルは壊れている。
たまに動くことがあり、決まって人が死ぬ。
それは捨てることができない。

神々のワードプロセッサ。
暴力的な兄に奪われた、最愛の人と、そのふたりの子ども。(つまり甥)
暴力的な兄は自分の家族を道連れにして死んだ。
一方で私は、私のことを見下している妻と息子と一緒に生きている。
甥が残したワープロを起動すると、
それは世界の現実を書き換える能力があった。
私は・・・

そして「しなやかな銃弾のバラード」
狂気に陥った作家が自殺する直前に書いた短編小説。
それを編集者が別の作家のところに持ち込み、読んで欲しいときた。

読んだときにはいちばん退屈な作品に思えたのですが。
ともかくこの小説の中で、とある一節があり、
今でもそれが私の座右の銘です。

いわく、
ロープの隙間を喜べ。神を呪うことで空気を無駄にするな。

辛い時がくると、いつもこの一節がしなやかな銃弾として私の頭に蘇るのです。

明日が地獄であっても、そのことを考えるな。
今が休日なら、それを謳歌するのを優先しろ。
ということです。

さて明日は月曜日、とりあえず地獄だな。

フォーニット・サム・フォーナス。(呪文あってるかな?)

☆:最終回ではないですよ。

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