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天体の回転について(著:小林泰三)【読書紹介の前にまずこのボケを入れる!よしこれでつかみはOKいける!「それではみなさん、まずこの、この・・・えー。こんばんは。オニオン埼玉です」・・・】

帰ってきましたよ。皆さんのタイゾウ・・・ヤスミ先生が!
まずはレビュー紹介から。

違った。これはコペルニクスのやつだ。

ところでコペルニクス的転回という言葉をご存じでしょうか?
まずコペルニクスの絵をご用意ください。
そしたらまず、絵を回すように頭を下にしてください。
それからもとに戻して一周させてください。
はい。これが、コペルニクスが回転・・・

いや、違った。
そもそも紹介しようと思ったのは、この本ではないのです。
こちらです。はいドーン!

なんだか初音ミクさんみたいなのが表紙にバンと出ています。
しかしだから萌え要素が多いのかというと、必ずしもそうとは言えません。

内容は皮肉スパイスのたっぷり効いた哲学風SF短編集です。

表題作は、文明が後退した世界の少年が、なぜか古代文明の軌道エレベータに乗りこんでしまう。
軌道エレベータのヴァーチャル観光ガイドさん。
(これが初音ミク風の人の正体ですね)
その娘に説明を受けながら、宇宙を少年が昇っていく話です。
ちなみに少年にはミクさんが言っている言語が理解できません。
それでも雰囲気だけで満ち足りた気分になれたようです。

それから人格が肉体を越えて、ヒトからヒトへと移動する「盗まれた昨日」
自分のUSBみたいなものを別の人間に刺すと、その人が「自分」になるというアイデアから始まる殺人事件。

クトゥルフ神話の世界観で過去改変戦争を描いた「時空争奪」
河川争奪の原理を、過去改変戦争に適用したものです。

などなど渋いひねりを効かせたストーリーばかりです。
ミクさんの表紙からは想像できないですね。
この表紙で良かったのだろうか?

小林泰三先生は、ホラー、ミステリ、SF、カテゴリを横断する作家さんなので。
あえてSFとは呼びません。
そういう作品が詰まっている短編集としてご覧ください。

追記:ようやく小林泰三先生が亡くなられていたことを知りました。
次の記事で書きます。

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