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サイレントヒル(ハリウッド映画版)【そう。私は映画感想を書いている人物であり、この文章を読んでいるあなた自身でもあり、そして世界の創造・・・クシュンっ!】

サイレントヒルは言わずと知れた日本製のゲームですが、海外でも大人気。
そして映画化。
今回紹介するのはハリウッド製の映画版の方です。
というのはゲームをやらない人なので。
ゲーム世界について知る機会が乏しいのですね。
なんとなく食いついたら大当たりでした。
原作を知らないだけにね。観るものすべて新鮮。

ホラー名作というのは、特徴があります。
それは謎が解けてしまうと、どんなに禍々しきものでも、法則性や対応方法が分かってしまうと、少なくとも怖くはなくなるというものです。
逆に謎が解けないまま終わる作品は、至高のホラーです。

かの日本ホラーの頂点、リングは、
謎が解けないまま終わってしまいましたね。
少なくとも第1作は。

デビッドリンチのマルホランドドライブなんかも、
結局のところ、なんだったのか分かりません。

ああいうのが、最も怖い作品群で、謎が解けてしまうと面白さが(怖さが)半減以下となってしまうのです。

人間がホラーを楽しむのは、恐怖とは、知識欲の裏返しだから。
知らないことは恐ろしい。だから知りたいと望む。
ゆえにどんなに怖くても目が離せない。
それが人間の本能です。
怖ければ怖いほど、知りたいと欲する。

今作も後半では息切れします。謎が解けてしまうんですね。
しかし前半部分の意味の分からなさ、雰囲気の不条理さは、私が観た中では最高レベルのホラー作品でした。

灰が降る町。
誰か子どもがいる気配がする。
サイレンがなると夜が来て、クリーチャーが徘徊を始める。
クリーチャーの中には逃げれば済む程度の奴もいれば、
殺すまで追いかけてくる悪夢そのもののような奴もいます。
ただまたサイレンが鳴ると引き上げていき、
昼の灰が降る町に戻ります。
そんな昼と夜を繰り返す中、
何が起こっているのかを突き止めて、真相を知らなければいけない。
なんとなれば、子どもがいなくなってしまったから。
主人公は母親なのです。

そして謎が解かれる場面は、メタ的な描写があって、
気持ちが引き締まります。
映画の枠の外に出るタイプの演出ですね。

謎が分かってしまう後半も実は、前半から観続けていると、
カタルシスが存分にあって、楽しめます。
ホラーとしての満足度は鈍ってくるのですが、本来のストーリーという部分では後半もアイドリングが高くなっていきます。
良作でした。
ただ。

家族にこの面白さをうまく伝えられないんですね。
どうも家族が観るときは後半から、チャンネルを替えたら始まっていたみたいに、いきなり見てしまうことが多くて。
後半だけでは普通の作品にしかならないんですよね。
もはやオススメもできない。
それが残念。

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