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帰ってきたヒトラー(映画版2014年)【映画紹介、お前は完全に包囲されている。ただちにネタバレをやめて出てこい。お前のフォロワーはみな泣いてるぞ「う、嘘つけー!」】

歴史上もっとも悪名高かった独裁者。
アドルフヒトラー。
彼が現代に・・・

帰ってきちゃった。てへ(はぁと)

いや、てへ。
じゃねえよ!

広告では「笑うな危険!」とか書かれている。
笑かす気まんまんじゃねーか!

というか、
ドイツ民主主義においては、
ナチスに簒奪された経緯から、
民主主義に脅威をもたらすような武闘派集団は、
存在するだけでもタイホ!
発見次第に即タイホ!

という超武闘派の民主主義なのだ。

オウム真理教とかも、
「脱退しました」とかいっても無駄!
入国即逮捕。
そう、悪名高き予防拘束である。

犯罪を犯す前に事前に逮捕してしまえという、
この部分だけは都合よくナチスから引き継いでいるのだ。
シビュラシステムなのだ。

だからネオナチも共産党も発見次第、
何がなくても自動でタイホ!
つばさの党なんて、歩道を歩いたという罪状でタイホされちゃう。
恐ろしい民主主義なのだ。

(過剰に盛ってますので)

そんなお国で、
堂々とヒトラー映画をコメディにしちゃうという、
ロックな精神がないとやってられない映画製作をしたのだ。

きっとガルクラみたいな連中がそろったに違いない。

↑ 川崎外からきて川崎の民度を落とす女。
観たことはないんだけど、うわさが流れてくる。


そんなヒトラーが生き返っても即タイホやろ?
と思いきや。
そこはヒトラーである。
すばやく現代に適応し、
あの軍服っぽい制服を着こみながら、

さらりと洗脳を再開するのだ。

(コメディアンと勘違いされたという設定があるけど)

ヒトラーっぽい恰好をしているだけでは、
もはや脅威ではないとジャッジされたのだ。

もちろん人種差別を・・・訴えたりなんかしない。
それどころか、そういう連中を見下すのである。
「外国人差別に何の意味がある?」

「そんなことより重要なのはドイツのことだ」

そして、ヒトラーの、
あの長いタメ。

論破バトルにはいろいろな戦技がある。
上野千鶴子の戦術「なんでそう思うんですか?」
ひろゆき戦法「それ、あなたの感想ですよね?」

ヒトラーのやり方は、長いタメ、だ。

とにかく沈黙している。

そんで、ざわざわとしている群衆が、
(なんで喋らないんだよ)
とか憤ってくる。

だが、まだ沈黙。
(いったい何が起こっているんだ?)と、
イイ感じでパニック的に静かになってきたときに、

おもむろに喋りだす。
最初は穏やかに。
理性的に。

そして、
「なぜみんな疑問に思わないのだろう?」
うんうん。
当たり前の疑問を口に出す。
(この辺はトランプがよく使う)

そして、
みんなの価値観がぐらついてきたときに、
「自分はこう思う」
と唐突に趣を変え始め、

一瞬でヒートアップ。
「なぜだっ、こんなのは間違っているっっ!!」
(よくここだけ切り取られているから、わからないのだ)
ご存じ、ヒステリー期に突入。
その圧倒的な激情が、人々に乗り移ってしまう!

「だから、私が戦うしかないんだっ」
「立てよ、国民っ」

この時点で、もう遅い。
あなたはもう、過激派だ。

***

↑ 勢いで誰かが作った「帰ってきたムッソリーニ」
内容は「帰ってきたヒトラー」の完全パクリだった。
私は椅子からずり落ちた。


まあ、そんな技を使ってくるのだが、
実際、リアルのヒトラーはユダヤ人と普通にお友達しちゃうし、

普通に穏健な市民風でもある。
独学とはいえ、それなりにインテリで、
頭の良い話についてこれる。
そういうのを織り交ぜてくるから、



だから、これまで、
「ヒトラーはくそ野郎だ」
と言っていたインテリたちが、
「一対一で会いましょう」

帰ってくると、
「ヒトラー総統はすごい。本当にすごいっ」
になってしまう。

ほとんどスタンド能力並みの洗脳力がある。
いや、コードギアスか。

しかしその本質には、
どうしようもなく暴力的で独善的な自己が隠れているのだ。
だけど、そこまでたどり着ける人がいない。

そういう感じのヤバさなんだ。

だから、作中。帰ってきたヒトラーの危険性を見抜いたのは、
ボケたバアチャンだけだった。

むしろ知性があると、本質を見抜くことはできない。
ぐらいの演出がされていたのだ。

うーん。
これはすごい。

しかも、
ヒトラー最後の12日間のパロディまで出てくる。

観る前はバカにしていたけど、
思ってたよりすごかった映画。

あなたは、ヤバさに気付けるだろうか?

私たちは不都合なリアルを観ている。

ってことで、「笑うな危険」で笑ってみた。
ぶひゃひゃひゃひゃっ! ぶひぃ

↑ 元ネタは小説だ。
小説版はさらに鋭い現代批判をぶちかましてくる。
さすがは小説。


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