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楽しいは偉大だね

自分の人生をネタにしてコラムを書いている『SEX AND THE CITY』のキャリー・ブラッドショーは、物語の終盤でそんな自分に疲れたんだと、イライラしながら友人たちに話すシーンがある。何度も見ているこのシーンだけど、今回見返してみて、共感してしまったのでnoteに書いて残しておく。


大ざっぱに言えば、SNSは「自分の人生をネタにする」ことだと思う。ネタにして笑いを取ったり、誰かに共感してもらったり、炎上の原因になったり。結果はさまざまだけど、共通しているのは日々の生活を切り取ったものを、ネットに配信している点という気がしたのだ。

それ自体は何の問題もないのだけど、ただその「人生をネタ」にすることで、キャリーのように自分を疲れさせる原因になってしまうことは、とってもとっても簡単なんだと気づいた。私自身も疲れているその一人だということにも気づいた。


自分の書きたいことをこうして書いているnoteであっても、ネタになりそうなものを日々探すクセはついていて、ネタが無いと感じる時は本当に絶望しそうになる。

自分が書きたくて好きに書いているnoteであっても、こんな風に絶望しそうになるんだもの、自分をコンテンツ化している人たちは、どのようにして正気を保っているのだろうか、と考えてしまった。


きっと誰もが疲れてしまうわけじゃなくて、疲れる人もいれば、自分をコンテンツ化することを楽しい!と思える人もいて、自分の中でうまくバランスを取れる人、そうでもない人に分かれるだけなんだろうなと思う。

私自身はそのバランスがうまく取れず、いまだにSNSとの距離がよくわからなくて右往左往していて、その右往左往で疲れているだけなんだろうってこともわかっている。

ただ、疲れてしまうことがあっても、楽しいと思える瞬間はたしかにあって、その瞬間のほうが勝っているから、私はいまでもこうしてnoteを書いているんだろうなと思う。

noteを書くことは楽しい。その楽しいと思う気持ちだけで、ここまで続けられたと思う。楽しいは偉大だね。

そんな最近の読書は『危険な蒸気船オリエント号』

前作の『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』が面白かったので、2作目となる『危険な蒸気船オリエント号』も発売日当日に入手してしまった。

今回は船旅で巻き起こる事件をもとに、クリスティ愛好家のブッククラブのメンバーが事件の真相に迫るお話。なのだけど、個人的にはアリシアの恋の行方のほうが気になった。

前作でロマンスが生まれ、その後の展開が読めるのは嬉しいものの、個人的にこの男性に対しては「は?????」がいっぱいで、彼の立場とかもわかるけど、それにしたって「それはどうなのよ!?」と思わせるものいくつもあって、一人でプンスカしていた。

ここまで書いて思うけど、ネタバレしないように感想を書くのは本当に難しい。これでもネタバレしていないと思うけれど、ネタバレしていない以前に、何のことかさっぱりわからない感想になっているので、書いてる本人にしかわからない文章になっている。あぁ、でもそれってネタバレとか関係なく、私の文章はいつだって書いている本人にしかわからないものかもしれない。あはは。


この「マーダー・ミステリ・ブッククラブシリーズ」は、4作目まで執筆されているらしく、来年には日本でも3作目が発売されるっぽいので楽しみ!こういうシリーズ物は、登場人物たちの成長も見られるので、シリーズが続けば続いてくれるほど楽しみが増える。

先の楽しみがあるというのは、人生においてとっても重要だね。生きる楽しみが一つ増えた。

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