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読書日記・2月12日~2月18日

2月12日(月)

水木しげるさんの『昭和史』を読み進めている。事件続きの昭和初期から読み進めているんだけど、あまりに事件が多すぎて何が何だかわからなくなっている。「いわゆる○○事件である」と紹介されているので、おそらく有名な事件ばかりだろうし、授業で習ったこともあったはずなんだけど私は一切覚えていないので頭が混乱している。でもこの本、水木さんの幼少期からの姿が描かれていて、それがとてもゆるくて良かった。激動の時代も何のその! とにかく腹が減りまくり、そのことしか考えられない水木さんが面白い。

2月13日(火)

相変わらず『昭和史』を読む。戦争で左手を失っても、食べることしか考えていない水木さんに圧倒される。当時は手足をなくしてしまう人も多いし、水木さんだけが特別ではないとはいえ、手を失っても、マラリアで高熱に苦しんでも、とにかく食べることだけを気にしている水木さんに、周囲も圧倒されていく姿が印象的。私も食い意地ははっているけれど、ここまでじゃないので負けた気分(知らぬ間に勝負して負けるスタイル)。

2月14日(水)

バレンタインデー。夫はチョコレートに興味がないどころか、こういうイベント全般に興味がないので毎年スルーしている。しかし今日、何ももらえないと知った夫は驚愕の表情になっていて、もしかして何かもらえることを期待していたのか????と、何も準備していなかったことにとてつもない罪悪感を抱く。夫に何か言われたわけでもないのに、夫の表情から本当の気持ちを探ろうとしている自分がいて、これは親の顔色をうかがっていた子どもに見られる傾向だという話を少し前に知っていたので、ちょっと落ち着く。相手が何も言わないのに、相手の表情から相手の正解を探り出そうとして、こちらが行動するのはおかしいんだけど、未だについやってしまう。クセになっている。まずい。

2月15日(木)

ということで、一日遅れたバレンタインデーの贈り物として、夫にお酒を買ってきた。帰宅した夫が「え??何これ????どうしたの???」とビックリしていた。そして私はお酒を買ってきたことをすっかり忘れていたので、夫がビックリしたことにビックリして「え??何???そこに何かあるの????やだ、怖い!!」と言ってしまった。サプライズした側が一番ビックリするパターン。

2月16日(金)

久坂部羊さんの『人はどう老いるのか』を読む。認知症はまだわからないことが多いため「治す」ことはできないと書いてあった。以前、娘の障害がわかったときに医師が「障害についてはわからないことが多い。わかっているなら治すことができる」と言っていたことを思い出す。現状では認知症を治すことはできない。こうしてズバッと言ってもらえると、ムダな期待をしなくて済むのでありがたい。

2月17日(土)

『人はどう老いるのか』を読み続ける。久坂部さんのお父さんがよく口にしていたという言葉があった。

「無為自然」=作為的なことはせず、自然に任せるのがいい。
「莫妄想(まくもうぞう・妄想するなかれ)」=不安や心配や迷いは妄想だからしないほうがいい。
「少欲知足」=欲を減らし、足るを知ることが苦しみを減らす。

『人はどう老いるのか』より引用

長生きしたい、いつまでも元気でいたい、家族に迷惑をかけたくない、なども欲望であり、そういったものを求めるから苦しくなる。久坂部さんのお父さんはそういったことを考えずにいたそうです。

私の父はそういう考えの人でしたから、よけいなことをしない効能や、安心安全を求め過ぎない気楽さ、あくせくしないことの賢明さなどを、私は学ぶことができました。

『人はどう老いるのか』より引用

欲望や執着を持ちやすい私にとって深く刺さる言葉でした。何事も求めすぎないようにしたい。・・・この「求めすぎないようにしたい」も欲望では???

2月18日(日)

「モケリンさんがワンちゃんの散歩してるところを見かけましたよ!ワンちゃんがかわいくて仕方ないって顔で散歩してましたね!!」と知人に言われてビックリした。たしかに私は犬がかわいくて仕方がない。しかし散歩中は、ただただ犬のおしりを愛でているだけなのだ。犬のおしりが大好きすぎてニヤニヤ眺めているだけなんです。それなのに、愛にあふれた飼い主だと思ってもらえたらしい。こんな変態ですみません、という気持ちでいっぱい。

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