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妻が体調を崩した際の夫の対応 〜夫婦の学び〜

ひどい風邪をひきました。
簡易コロナテストを数回、でもいずれも陰性です。

頭痛にはじまり、肩こり、頭痛からくる吐き気。
「肩こりからくる頭痛かも?」とマッサージをしてみたり、湯たんぽを肩下にひいて温めてみたり。

鼻が出始めて「あ、風邪だわ。」となりました。

週末だったので寝て過ごし、月曜に村内のかかりつけ医へ電話するも中々繋がらず。やっと繋がっても「今日はいっぱいでもう無理です。」と言われてしまい(月曜あるあるなのですが、週末で溜まった患者さん+月曜の午前は訪問診察でお医者さんが出ている為午後しか診察がない)、翌日の火曜の午前に予約を頂きました。

やっとお医者さんに診てもらえてもここはドイツ。
「熱がある。」と言われるのは38度を超えてから。
咳もないので喉もさほど赤くもない。
肺(呼吸音)も綺麗。
仕事を休むので「病欠届け」の発行をお願いして、コロナの可能性を考慮して1週間の病欠がでました。これで診察は終わりです。

お薬は一切なし。

その内に咳が出始めて、脚と腕が痛みだし、咳と痛みで寝つけなくなりました。
しんど過ぎて起きていることが苦痛で、家にあった市販の痛み止めと睡眠薬を飲んで昼夜問わず強制就寝を数日間。夫は仕事が忙しく、家には遅くに帰ってくる毎日でした。身体は痛いわ、しんどいわ、ひとりだわ、日本食が恋しいわ、で。
立っている事が辛くてお茶すら淹れる気力もなく、たまに温めた白湯(又は冷めた水)を飲み、ひたすら寝て過ごしました。
夕食は、仕事から帰った夫が缶詰めのスープを温めて出してくれたりしていました。一度、仕事帰りに「萌、夕食作れないだろうから買って来たよ!」と持って帰って来てくれたのは、骨付き丸焼きチキンの屋台からで、丸焼きチキンを半分にぶった斬ったもの。しんどい時に食欲も出ないグロテスクさ。骨から剥がしながら食べる元気もないです…。私の事を気遣ってくれたのは嬉しいけれど、違うんだ、そうじゃないんだ。
※夫が「お肉剥がしてあげようか?」とは聞いてくれましたが、このチキンは食べられませんでした。

ここら辺りで夫が心配してくれだして「金曜の今日は家での事務仕事にするよ、萌の為に家にいるからね。」と言ってくれました。

しんどくてしんどくて。
何も出来る元気もなく、数日間の日中をたまの白湯とみかんひとつで生きていた私は「やっと日中もお茶を飲んだり何か食べたり出来るかな。」とホッと感謝しました。

でも夫。
たまに寝室に様子を見には来てくれますが、お茶を持ってきてくれるでもなく、食べ物を持ってきてくれるでもなく。
自分でトイレついでにキッチンへ行って、白湯を持って寝室へ…、何も変わりないんですけど?!

寝室へ、様子は見には来てくれます。
「大丈夫?調子はどう?」と聞きながら「電話が多くて事務仕事が進まない。あれとこれもしなきゃ。やりたい事の3分の1も進まない…。」と忙しさを吐き出していきます。
「でも今日は僕、萌の為に家にいるからね。」と。

夜になり、出来合いのソースで簡単なスパゲッティを作ってくれた夫から、「今日は萌の為に家に居たけど、仕事が忙し過ぎて僕も日中何も食べていない。(夫は朝にミューズリーと、午後は仕事をしながらナッツ類をボリボリとつまんでいました。)」と言われて、私の不満が爆発してしまいました。

「私の為に家にいたって言うけど、何もしてもらってないよ!」と泣きだす私。
驚いた顔で「え?!僕、何回も様子を見に行ったよね!日中4回は行ったんじゃない?!」と言う夫。
「様子は見に来てくれたよ。でもお茶を持って来てくれるでもなく、何か口に出来るものを持って来てくれるでもなく、本当にただ様子を見に来ただけじゃない!」と言う私。
「?!!!何か欲しかったなら言えばよかったのに!萌がお茶が欲しいって言えば僕は淹れて持って行ったよ!何か食べたいって言ってくれたら、作って持って行ったよ!なんで言わないの!僕は今日、萌の為に家に居たんだ!」と夫。
「言えば良いって。様子見にくる度に仕事が忙しい、仕事が進まないって愚痴ってくる人に、そんなの頼めないよ!」と私。
「仕事が忙しいのは萌だって知っているだろ?!それでも僕はこんなに萌を心配して気遣っているのに。何もしてくれないと思われていたなんてショックだし、心外だ。」とぷりっとなる夫。
「気遣いはありがたいと思っているし、心配してくれているのはわかっているよ。(夫は仕事での)出先からも大丈夫?ってまめに電話もして来てくれるし。でもじゃあ、出先から電話をくれるのと、今日家に居てくれたのと、何が違ったの?!私は今日もお茶も飲めていないし、夜まで何も食べられてもいないよ!」と私。

はい、
「しんどいし、思ったように看病してもらえないし、うわ〜んとなって泣く妻」と、「仕事も忙しい中、自分なりに妻を気遣っていたつもりが、妻が全然喜んでくれていないと知って驚愕する夫」の出来上がりです。

夫が気遣ってくれているのは分かっています。
でもそうじゃないんだ!
夫に「夫がくれた気遣いの内容と、私の希望する気遣いの内容が噛み合っていなかったと思う。しんどくて寝込んでいる時には、何かして欲しいことはない?と聞いてくれたり、飲食を用意してくれたら嬉しい。私もこれからは何をして欲しいか、ちゃんと伝えるようにするから。」と言うと、「わかった。」と言ってくれました。

翌日の土曜、夫は自主的に朝食を用意してくれました。
『チョコクロワッサン』
『バケット』
『炒り卵』
『トマトと玉ねぎのハーブ炒め』
メニューが洋風なのは致し方ありません。
チョコクロワッサン、普段は確かに好きなのですが…。しんどくてちょっと食べられませんでしたが、食べられるものを食べて「ありがとう。」と伝えると夫も満足そうでした。

その後も「お茶が飲みたい。」と言うと淹れてくれたり、定期的に飲みたいものはないかを聞いてくれたり。
「ここ数日間寝っぱなしだったし汗も凄くかいたので、出来ればベットカバーを交換したいんだけど頼んでもいい?」と聞くと応じてくれたり。
その度に「ありがとう。」を伝えました。

実は、ドイツでは、「病気になるとなるべく食べずに胃を休ませて身体を病気の完治に集中させる」という考え方があります。消化に体力を使っている場合ではない、と言うのです。「ハーブティをよく飲んで寝ていなさい」って。

ドイツでは 風邪をひいたら ハーブティ
(萌、闘病の俳句)

日本では、と言うか、私は「病気の時は食べられる時に栄養のあるものを食べて、体力つけないとね。それからおとなしく寝ていなさい。」と言われながら育ちました。夫と私とでは、まずここから違いがあった訳ですけれども。

「私はしんどい時には、さっぱりしたものが食べたい。ゼリーとか、果物とか。」と伝えると、私の好きな果物を沢山買っても来てくれました。

ありがたや。
ありがたや。

私的には、寝込むほどしんどい時には、
1 飲食を準備
(出来れば、買って来た物も「口に入れられる状態」にまでして欲しい。過程もしんどいから。)
2 寝具を整備
3 出来れば、パジャマの洗濯
(大量に汗をかくので、替えがなくなってしまう。)
4 買い物
5 食器洗い
6 ゴミ出し
なんかを手伝ってもらえると助かります。
今回の夫は、1と2、4と部分的に5をやってくれました。頼めば他もやってくれたとは思います。頼めませんでしたけれども。夫もお仕事忙しいしって思っちゃって。やってくれた部分だけで有り難かったですしね。

余談ですが、ゴミでパンパンのゴミ箱とか、男性の目には入らないようなのですよ。捨てる時にはぎゅうって入れているのに、そこで「あ、いっぱいだから捨てに行こう。」とは思考が繋がらないようです。
これ、責めているのではなくて、「人には興味のある物が目に入る(認識される)」んですって。
例えば、妻が妊娠した途端に街中で妊婦さんをよく見るようになったとか。これはタイミングよく妊婦さんが増えた訳ではなくて、自分の興味の対象が変わったから目に付きやすくなっただけなのです。
ゴミ捨て(ゴミ箱からゴミをゴミ捨ての為にまとめる作業)をいつもしている私には溜まったゴミは「ああ、ゴミ捨てしなきゃな。」と見えていますけど、夫には物体としては見えてはいるけれど「ゴミ捨てしなければいけないゴミ」とは見えてはいないようなのです。
実は私が寝込み中、我が家のゴミ箱がパンパンだったのですが、これはもう体調が少しでも良くなったタイミングで自分ですればいいか、と放置していました。

これ多分、お子さんのいるご家庭ならもっと、子供のお世話とか、洗濯物を入れて畳んで欲しいとか、妻側が病気になった際にはして貰えると助かる事、でも夫側からは気づく事が難しい事っていっぱいあるのだと思うのです。

しんどくなった側から、してもらいたい事はハッキリと分かりやすく伝える事って大事なんだなと思った出来事でした。

夫は、話し合ってからリンゴをむいてくれたり、元気が出るようにと生姜いっぱいのチキンスープを作ってくれたり。優しいですよ。そして私も嬉しいです。
気遣いの需要が合致した状態で優しくして貰えると、夫が病気の時には私が看病してあげなければ!とも思えます!

お互いに思いやりが必要で、更に『その思いやりがすれ違っていない事が重要』で。

これが、今回の闘病生活で得た「夫婦の学び」でございました。


…え?
ええ、チキンスープを作ってくれた後のキッチンは、それはもうカオスな状態ですよ。シンクに溜まっていた汚れた食器はシンク横に積み重ねてよけてあり、調理中に使ったものが新しくシンクに溜まっていてね。調味料は出しっぱなしで放置でね。野菜の切り屑があちらこちらにあってね。
でも作ってくれて嬉しいし助かるので、そこを指摘するのは「今じゃない」かなって。感謝の方が上かなと思うので何も言いませんでした。
今は「仕事も忙しいのに作ってくれてありがとう」が最優先順位です。
片付けを頼んでみてもいいのですけれども。多分、夫的には、次にお料理するタイミングでとか、気が向いた時に片付ける、で平気な人なので「出来たものを美味しく食べてその後はゆっくり寛ぎたい」なのですよね。そして、「ながら作業」は出来ない人なので、作りながら順次片付けて行くような事もなく。夫がそういう人だと知ってもいますから。

先ずはお互いの気遣いを擦り合わせられただけでも良かったです。
「相手に頼み事をし過ぎない(自分の希望を押し付け過ぎない)」も夫婦でやっていくには気をつけたいところかなと思います。

そして月曜日。
町医者さんへ「まだ治らない。」と電話をするけれど案の定繋がりません。粘って繋がってもやはり「今日はもう空きがない。」との事で、翌日火曜に診察してもらえる事に。
それが今日です。
ゼイゼイ言いながらもお医者さんに診ていただき、「しんどいので抗生物質を出して欲しい。インフルエンザではないですかね?血液検査は出来ますか?」と聞くと、「うーん、じゃあこの週も病欠証明を出すので、来週になっても良くならなかったらまた来て!その時には血液検査と、抗生物質も出しましょう。」って。抗生物質までの道のりは遠い。
「今回もお薬は無しですか?」と食い下がり、ようやく植物性の咳止めシロップの処方箋を頂きました。

本当に?
こんなにしんどいのに?
様子見の期間が長くない? ドイツ。

身体の痛みはだるさに変わっては来ているけれど、しんどいんだけどなあ。
今日は日中の辛さがマシなのでタイミングをみてキッチンを片付け、ゴミも出しました。でもすぐに咳が出て、息が切れます。無理はいかん。という事でまたベッドで横になるけれども眠れず。note書いてみました。

身体を鍛えろ!免疫力だ!って事かしらね。

お医者さん側の薬局で処方されたシロップを買う際に、「体内の基礎免疫を高めるビタミン剤はないですか?」と聞いて、「これならビタミンもヨウ素もマグネシウムも全て入っているわよ!」とお勧めいただいた錠剤を買ったので、


錠剤、飲むぞ〜!!!


ビタミン剤 30錠入り
15,99€ (1€ 120円計算で約1920円)


咳止めシロップ 100ml
9,70€ (1€ 120円計算で1164円)

シロップを測って飲む為のスプーンが割れている…
うそ〜ん。


皆さまも、季節の変わり目、身体には気をつけて健康にお過ごしください!


2023年10月31日


ありがとうございます。励みになります。 頑張って更新しますね。夫と美味しいものを食べたいな。