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虎の子日記 ダイエットは永遠に

私の仕事は骨格診断士である。
なにかというと、人が持つ骨格はおおまかに3タイプに分かれ、それぞれ筋肉や脂肪の付き方、胸やお尻の位置、骨や関節の目立ち方が違う。
当然似合う服装も違ってくる。

例えばわかりやすくいうと、ルパン三世に出てくるキャラの石川五右衛門は「ストレート」というタイプ。筋肉質で鳩胸。彼は普段和装だが、洋服の青山のスーツが一番決まるタイプ。
ルパンは「ウエーブ」。手足が細く、細いネクタイやちょっと丈短のぴたっとしたパンツが似合う。
ジゲンは「ナチュラル」。ダボっとしたダブルのジャケットやハット、ルーズなスタイルもカッコよく着こなせるタイプ。
彼らの体を触ったわけではないが、わかりやすいイメージでふんふん、と思っていただければ幸いである。

通販サイトから引用 写真はイメージです

そして、私のテストケースを引き受けてくれているT君は「ストレート」というタイプで、このストレートは男女ともに、若くてスタイルを維持している間は、女性なら不二子ちゃんみたいにボンキュッバンで女性らしくセクシー。男性ならちょっとの筋トレでもマッチョになりやすく、たくましいイメージがつきやすくて有利・・・なのだが、ちょっと油断するとお腹が出たり、フレンチスリーブなんか着ると二の腕あたりがガンダムみたいになったりする。

Tくんはちょっと肉厚が目立ってきていた。お腹こそ出ていないがムチムチ。本来胸筋がカッコよく、Tシャツ一枚でも決まるタイプなのに、ちょっと残念。まだ29歳なのにもったいない、と思っていた。
ところが、長年抱えていた持病のために入院することとなり、なんと初めの3日で4キロも落ちたというのだ!
彼の食生活は、朝食べない、昼は仕事の合間におにぎり。夜はコンビニで弁当とビールを買う。自炊は疲れてるし面倒で、たまーにカレーを作るくらい、と言っていた。
おそらく入院生活で3食きちんと栄養バランスがとれたものを食べ、もちろんお酒は飲めない、という生活が彼の体を正常な状態に持っていったのだろう。1週間後には7キロも落ちたそうだ。自炊なんて面倒臭いし、別に彼女とかいらんっすよ。と言っていた彼が毎食病院のメニューを写真に残し、「退院してももやし料理とか作ってダイエットして、運動もしようかな、今度冬服のコーディネイト教えてくださいよ」と、なんとメンタルまでかわってきたのだ。もはや断食道場並みの効果である。

ダイエットというテーマを掲げて早30年。筋トレジムは入会したとたん骨折して通えなくなったし、食べ痩せオンサロは40万円もするし無理。
やっぱ入院かっ!もうそれしかないのかっ!
そしてビールを飲みながらこの原稿を書くのである。

バチェラー改造計画はまだまだ続く。


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