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筋肉に力が入っているからといって、相手に力が伝わっているとは限らない

パフォーマンスをあげるために、速く動く、強くなるためには〇〇筋を鍛えろ!!

○○選手のように動けるようになるための〇〇トレーニング!!

というような

「どこを鍛えたらいいか?」

「どんなトレーニングをしたらいいか?」

ということを求めている方は多いのではないかと思います。

もちろんそのことが間違いという意味ではありません。実際に〇〇筋が強化してパフォーマンスが上がった。〇〇トレーニングをして動きやすくなったということはあると思います。

ただ、どこを鍛えたらいいか?どのようなメニューをしたらいいか?だけではもったいないです!

トレーニングをする上で、大切なことを前回の記事でも書いていますのでこちらも是非ご覧下さい。


前回の記事に加えて、もう少し言うと、トレーニングがちゃんとできているかの確認として、

「筋肉に効いているかどうか」

「フォームがいいかどうか」

では不十分なこともあります。

大切なことは、「相手に力が伝わっているか」ということです。

当たり前のようなことですが、自分の筋肉に力が入っているかの確認で満足して相手に力が伝わっているかどうかを確認することが抜けていることはよくあるのかと思います。

相手に力が伝わっていなければ、ただ筋肉が働いているだけ、そのトレーニングの形が上手くなっているだけだからです。

ここでの「相手」とは、自分以外のものを指します。走るときであれば、「地面」。投げる・蹴るときは、「地面やボール」。サッカーなど対人の競技であれば、「地面や人」。

もっといえば「空間」もなんですが、イメージしにくければ一旦置いといてください。


相手に力を伝えるときに大切なポイント

①どの方向に

②どんなタイミングで

③どこから

④どのように


①どの方向に力を伝えるか

・身体の中心から末端への外向きに力が伝わっているか?

四肢、頭部の長軸方向へ押すように力が伝えられることが重要です。

ある形でその形にキープしようと力を入れるのではなく、長軸方向に力を伝え続けながら押し引きのコントロールができるといいです。

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・力が両端に伝わっているか?

この下の絵のように

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両端に力が伝わっている状態で、丸めたり反ったり、伸ばしたり縮めたり、捻ったりなどあらゆる方向に胴体を中心とした動きで変われることが重要です。


ただ丸まったり反ったりにならないようにすることが重要です。

動画のように坐骨でバランスボールなどを押しつけながら丸める反るを行うと両端に力を伝える感覚がわかりやすいと思います。

頭頂でも同じようにやるといいですね。


両端に力を伝えるということに関して勘違いしてはならないのが、

両端に伝える=背骨の弯曲が減少して真っ直ぐになるように伸ばすというわけではない

ということです。

「背筋を伸ばす」「胸を張る」というように姿勢を正しなさいと言われた経験があるかと思いますが、それでは力が伝わらなくなっていることが多いです。

少しは話はそれますが、そもそも背骨は真っ直ぐ一直線だと思っている方や真っ直ぐの方がいいと思っている方もいます。ここではこれ以上書きませんが、背骨には適切な弯曲が必要です。



②どんなタイミングで力を伝えるか

タイミングには2つあります。

一つ目は、相手に力を伝えるタイミングです。

ジャンプをイメージしてみてください。身体が垂直の状態で地面に力を伝えれば、上に跳びます。身体を前に傾けながら地面に力を伝えれば、前に跳びます。

適切な傾きのタイミングで地面に力を伝えることができれば、行きたい方向で遠くに跳ぶことができます。

傾くためには傾くための胴体や股関節まわりなどの筋力が必要になります。なので適切に身体を傾けることができるか?という身体機能も必要になります。

二つ目は、身体の中でのタイミングです。

おおまかにいえば、上半身と下半身のタイミングです。これもジャンプで説明すると腕振りの力を地面に伝えるタイミングと下半身で力を伝えるタイミングが合うことが大切です。

上半身が動いていなかったり、腕は振っていてもただ振っているだけで下半身と連動できておらず、タイミングが合わず、脚だけの力になっていることは多いです。

全身が連動できていれば、一つの繋がりなので、そもそも上半身と下半身と分けて考えている時点で一つの身体として捉えられてないという考えもできるかもしれません。

③どこから力を伝えるか

①どの方向に力を伝えるかでも書きましたが、身体の中心である胴体から末端に力を伝えることが大切です。

中心から末端に力が伝わっている上で、

中心側に対して末端側が動く

末端側に対して中心側が動く

ということができるといいです。

両側が動いているようにみえることもありますし、一方だけが動いているようにみえることもあります。

その一方だけが動いているように見えるということを切り取って、

「胴体は真っ直ぐにブレないように手足を動かすというのがいい」

と捉えてしまうのは危険です。


「胴体から末端に力が伝わっていて、あたかも中心である胴体は動いてないように見える状態で四肢が動く」と、

「胴体からの力が末端に伝わっていない状態で、胴体をある形でキープしてブレないように四肢を動かす」

ということは大きく違います。

後者では、相手に力が伝わりにくく、トレーニングの形ばかりになってしまいます。

④どのように力を伝えるか

筋肉は、縮みながら働くだけでなく、伸びながらも働くことで力を伝えたいです。

基本的に一つの筋肉単独では縮むことしかできません。その筋肉が縮むときは、反対側の筋肉はゆるみます。

しかし、力を伝えるときには縮む筋肉の反対側の筋肉がゆるむのでなく、伸びながら働くことで全ての筋肉が働いてほしいです。

「あたかも伸びる側の筋肉が自ら伸びて長軸方向に押すように働いているかのように。(僕のイメージです)」

縮む側と伸びる側の全ての筋肉が働くことで中心から末端に向けて力を伝えることができます。



以上が僕が相手に力を伝える上で大切と思っていることです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。内容が抽象的すぎてわかりにくかったらすみません笑

いろんなトレーニングメニューがありますが、今回お伝えしたことを踏まえながらやるのとやらないのでは、同じメニューでも効果が違ってくるのではないかと思います。

読んでくださった方のお力になれていれば嬉しいです。






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