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ぐみ
2017年11月16日 01:52
二人ベッドで寝がえりで 目が合って笑いあって声上げて笑いあって 濡れた朝日に目を細める水たまりの道標 どこまでも照らされていてそんな日曜日 今日はどこか出かけよう昨日夜更かしして観た映画を返さなきゃそういえばシャンプーも切れていたよね近場の街に行くべ 寝ぼけて訛る君が可愛くてそんな日曜日 今日はもう少し遠出しよう虹色のレジャーシート もしものビニール傘2本コーヒー、紅茶、魔法
2017年11月10日 02:26
紙ににじむインクをただ見ている黒板の文字はどんどん増えていって見失ったからノートをとる意味はもうないおもちゃ箱から飛び出した世界は思ったほど面白くなくて散らかったままが好きだった片づけるのは苦手だったゆらゆら枯れ葉が舞い落ちる見せつけるように舞い踊る飛べないのは、僕だけみたいだマーカーペンが手元から 離れて床の上をはねたふとした勢いで目は前を見る僕がたどって線を引きた
2017年10月15日 22:35
ここにいるのを運命ではなく 宿命とするのであれば逃げようなんて思わない なんでだって、楽だから君と話をしているその一瞬 頭の隅にある思想例えばそこのカミソリを 僕は君の喉元へ例えばそこの包丁を 君は僕の下腹部へ自由というのは そういうことだと思う球体アクリルの中覗けば ちび屑ぎっしりそれは箱庭の中 僕らは十分もがいている自由の大きさにもがいている 飼いならせずに困っている自由
2017年10月9日 22:32
午後の天気 晴れ時々くもり、乾燥に注意 瞬きの間の月曜日そぞろな火曜日 娯楽の少ないこの町で 退屈なのかもわからない毎日この季節の空は大体鉛色だから 押しつぶされないようにこんな話をそうやって話す前から笑わないで 今世紀最大のアイデアを今日は君にこの話をしよう とっておきの滑稽な笑われ笑った昨日のことを アレンジをして届けよう崩れた縁石 タイミングの押しボタン式信号機 早退でもす
2017年10月5日 22:52
ガラス越しドアの窓から覗く ブラインドが閉まった君の部屋ちょっとつま先をたてて覗く 静まり返った部屋が、水で満たされた海のようで開けたら闇に飲まれそうで ここで黙ってみていた入るとおぼれてしまいそうで ここで黙ってみていた君が泳いでいる こっちにおいでと 僕に誘いかける真夏の湿度が外の僕を包むこの部屋だけは海の底のように冷たく孤独でアクアリウムのように君がおどるもう会えない君